宇部線の特異点

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記事作成日:2020/3/23
最終編集日:2020/3/27
ここでは宇部線の特異点と題して、謎かけを含めてある場所を紹介する。
写真は「恐らくこの辺り」と考えられる特異点付近の様子。


地図で示せば概ね以下の地点となる。


場所は市道恩田八王子線八王子踏切から宇部岬駅寄りの路地を60m程度入ったところである。この辺りの所在地名は末広町で、かつては大字沖宇部字柴山であった。鉄道の両側に宅内通路があり、いずれも四輪では何処にも抜けられないので地元在住者が通る程度である。

ある考察を元に、この場所が宇部線において大変に特異な場所であることに気付いた。八王子踏切は自転車で何度も通っていたが、上記の地図でポイントされた近くまで訪れたことはなかった。この気付きを元に初めて現地を訪れたのは約3年前であった。現地に興味深いものがありそうだと感じて訪れたのではない。実際、私の想像と期待を裏切ることはなくその周辺は「特筆すべきものなど何もない普通の場所」だった。

市内の消えゆく路地を記録する活動の過程で、数日前に岬八王子方面を訪れた。帰りにたまたま八王子踏切の横へ出てくる路地を通ったことでこの題材を思い出した。この「特異性」を知っている人が他にどの位いるのだろうかと思って周辺の写真を撮影し、22日にFBページで出題した。[1]

ところが正答はもちろん近いところを突いている解答も寄せられなかった。そこでヒントとしてこの場所を示す地図リンクを追加した。個人的にはそんな難解な問題とも思わなかったのだが、それならばFBページの読者以外の方にも読んで頂けるように記事化した。
《 現地の様子 》
以下の写真は、FBページに提示した写真を含む。ヒントで追記していたように一連の写真と私が「特異である」と意図している答えとは何の関係もない。写真がなにも無しというのも寂しいので現地で見つけたちょっと変わったものを小ネタ的に提示しただけである。

上の地図で南側にある路地を自転車で走ってきたところ。
空き地と線路敷の間に透かしブロックを多用した建築ブロック積みがみられる。透かしブロックを固めて築いた塀は珍しいので(鉄道題材とは関係なく)撮影していた。


同じ場所から宇部岬駅方面を向いて撮影。


透かし建築ブロックの未舗装路は、市道恩田八王子線の八王子踏切(23K342M)付近に接続している。
右側に見える水路に対し、宇部線は芝山橋りょう(23K351M)で横切っている。


八王子踏切を渡り、反対側の道を進む。
冒頭の写真のようにこの道は舗装されていて、住宅地の通路となっている。その途中にも(本件の謎かけからは離れるが)興味深い構造物などがある。


宅内道路と鉄道の間がネットフェンスで仕切られている中、門扉になっている場所があった。
そこだけ土間コンクリートが遺っていた。


内側に置かれている白いコンクリート柱には何か文字が書かれているようであるが読み取れなかった。


冒頭の写真では更に進んで宅内道路から振り返ってこの場所を撮影している。そして私が意図している特異な場所は、概ねその辺りではないかと思う。
正確な地点が何処であるかを現地で調べるのは困難

線路際に設置されているポイント融雪器。
この先にある宇部岬駅が利用するポイントに雪が溜まって動作不良を起こさないように設置されている。


電熱線を接続して加熱しているようで、冬場のとても寒い時期にはポイント付近から白煙が上がっているのが見られることもある。ただしこれ自体特に珍しいものではなく、主要なポイントがある他の場所でも普通にみられる。
《 問題の概要 》
FBページに提示したのとほぼ同じ条件でここにも出題しよう。
問題: この場所は一体どういう意味で「特異な」スポットなのでしょうか?
先述のように、この場所の特異性は現地にある諸々の構造物などとはまったく無関係に導かれる。したがって掲載した写真を精査しても現地へ足を運んで調べてみても、答えを得る何の参考にもならない。掲載しているのが鉄道カテゴリで撮影対象も宇部線なので、鉄道カテゴリにまつわる何かとだけ言っておこう。

宇部線が何処を通ってどんな地域を連絡する路線であるかの予備知識は、持ち合わせれば正答を得る参考にはなるだろう。しかし宇部線の成り立ちに関する詳細な歴史的知識は不要だし、過去にどのような列車や貨物がここを通過しあるいは運行されていたなどの鉄道ジャンル特有な専門的知識も要らない。もっとシンプルなところに答えがある。あまりにシンプルなので答えを知れば「そんなことだったのか」と脱力するかも知れない。ただしこれはいじわるクイズの部類ではなく、解答を示せば誰もが納得できる内容である。
私が意図していなかった別解を持つ可能性はある

当初、私はこの地点を「宇部市内限定の特異な場所」と考えていた。しかしこの記事を作成するにあたって更に詳細に調査したところ、若干条件を緩めれば宇部線以外の県内にある現役鉄道路線すべてを含めても同じ特異性をもつ場所はここだけであることが判明した。
ヒントをまとめると以下の通り。
(1) 場所は「大体この辺り」という程度にしか分からない。
(2) 現地にあるものを観察しても何の参考にもならない。
(3) 宇部線の歴史や鉄道に関する予備知識は必要としない。
(4) 私より先に誰かがこの事実を指摘している筈である。
《 答えと解説 》
以下に私の意図している答えと解説を掲載する。一つ留意して頂きたいのは、どの謎かけにも共通するのだが、ひとたび答えを知ってしまうと以後二度と謎かけとしての機能を果たさなくなる点である。少し調べた後ですぐに正答へ辿り着けるか、どんなに時間をかけて考えても分からないかのどちらかになるだろう。簡単に結論である答えを求めるのではなく、簡単に解けた後で答え合わせするか、解けずに降参した場合にのみ下のボタンを押して解答を得ることをお勧めする。

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如何だろうか。現地を穴の空くほど観察しても何も分からない題材だが、確かにどなたも納得のいく程度に「特異な場所」であることを示せたのではないだろうか。
出典および編集追記:

1.「FBページ|2020/3/22の投稿

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