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一本松(いっぽんまつ)井手とはかつて真締川の下流側から3番目に存在していた井堰である。
写真は左岸下流側からの撮影。
地理院地図で位置を示す。
(拡大操作すると井手を表す横線が現れる)
写真で明らかなように一本松井手は既に井堰の形態としては存在しない。両岸にある堰へ降りるための階段と堰を操作する器具の固定基礎が僅かに跡をとどめている。
河床には堰板を固定するコンクリート部などが遺っているが、堰の撤去後相当な期間が経って草が生えていて痕跡を伺うのは困難である。
(写真右端に見えるコンクリートは堰板を固定する基礎)
井手のあったと思われる場所から対岸を向いて撮影。
井手のあった場所より下流方向・上流方向を撮影。
真締川全体では最多時期で11ヶ所の井手(井堰)があった。一本松井手は所在位置が確認されているが堰が撤去され機能を喪失しているものの一つである。田の作付面積が減少の一途を辿っているのは確かだが、灌漑用水を必要とする田は今も確実に存在し、現在も半分以上の井堰が機能と用水路への送出機能を維持している。
上流側にある井手に移動 | 下流側にある井手に移動 |
くるま井手 | 御手洗堰 |
《 一本松について 》
この井手の名称である一本松は小字ではなく、かつてこの場所の左岸に生えていた松の木に由来している。[1]昭和2年測図のスタンフォード地図には真締川の川筋近くに針葉樹の記号が描き込まれている。1961〜1969年撮影の地理院地図の航空映像では、周囲が一面田んぼである中にぽつんと一本松が写っている。
一本松は最初期のものではなく、何度か植え直されている。最後の一本松がいつ頃まで存在していたかは調査を要する。
これと同様に、小野田線の雀田駅付近にみられる一本松踏切も地名由来ではなく、かつて道ばたにあった一本の松によるとされる。この松は昭和40年代まで存在していたが台風で倒れ今は存在しない。[2]
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