塚穴川【6】

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現地踏査日:2012/9/9
記事公開日:2012/9/19
(「塚穴川【5】」の続き)

季節は過ぎて暑い夏をひとっ飛びし9月になった。
去年と同じ事情で8月末まではひたすら業務に励み9月に入ったら少しずつ踏査活動を再開しようと目論んでいた。最初の日曜日(2日)は雨に祟られ、翌週のこの日も予報は芳しくなかった。まあ夕方までは持ち堪えそうな空模様と判断して午後から近場を回ることに。

まだ暑く決して快適とは言い難い気候だが、記事ネタを狙ったいくつかの箇所を撮影して周り、半年ぶりにこの場所へやって来た。
前回は夫婦池を出発点としてここまで塚穴川を辿っていたのだった。


塚穴川を夫婦池から河口部まで辿るというこのミッションは、私の中で特に重視されている訳ではない。塚穴川の興味の対象は専ら夫婦池周辺に集中し、下流域は単純なコンクリート水路同然である。傍目にも何か面白い踏査対象に出会える可能性に薄い。
しかし、まあ成果を求めてガツガツせず単一の河川を辿る初っ端の事例にしてみるのも悪くないと思った。全く暇人的発想であり、当サイトの”今と昔を記録に遺す”コンセプトには些か逸脱した感じはあるが…

半年前にここへ来たときはたまたまチビッ子集団が近くにいた手前、進行せずスルーしていた。


コンクリート床版の端に立てられたウサギとタヌキのイラスト入り警告板。
ウサギは木舟に乗って余裕なのにタヌキ君は土砂の舟なので沈没しそうだと焦っているの図…
この出典って何の昔話だったっけ…^^;


別に立入禁止の札ではないが、前回のような状況で自分が自転車を押して入ったなら、子どもたちも面白そうだと真似をするかも知れない。そういうキッカケを大人の自分が作ってしまってはまずいだろう。

さて、周囲に誰も居ないのを確認して取りあえず自転車は押し歩きで連れて行った。
通り抜ける意図はない…多分それはできないだろう。そう広くもない地区道なので邪魔になるのと、自分の目の届く場所に置いて歩きたかったからだ。

左岸側は敷地なのだろうか…もの凄く高いブロック塀となっている。


叩きコンクリート通路が狭くなりそうなのと民家のブロック塀が低くなって自分の姿が見えやすくなったので、ここで自転車を留め置いて歩き始めた。
そう面白そうなものもないだろう…


塚穴川のこの場所に限らないのだが、水路同然の川ではよくこのような仕組みを見かける。部分的に河床のコンクリートが途切れ、栗石や間知石が詰め込まれている区間だ。


これは何のためのものだろうか…
河川の施工技術面に関しては詳しくないので確証は持てないが、わざと平滑でない面を造って流速を遅くするためか、水生生物が棲まう場所を考慮しているのだろうか。
間知石の隙間から河床コンクリートの裏側に水が回るような気がするのだが…


この辺りで川幅と言うか水路幅は3m程度、設計では水深50cm程度にはなり得るようだが現在は数センチの浅みだ。


左岸側が山野のようになってきた。
叩きコンクリート通路にも雑草が進出し始めてきてちょっと真っ当な人が通るような場所ではない。


先の方に民家の庭が見えてきた。ブロック塀に沿って植え込みがあった。


民家の敷地とほぼ同じ高さで、境界に沿って盆栽のような松が植えられていた。


別の地区道に出てきた。先の状況が分かっていたのでカメラだけ差し出して撮影している。
段差があるが自転車なら抱え上げられないこともない…しかしそうまでする必要もあるまい。


車も入れる幅の舗装路があるということは、何処かから乗り入れられる筈だ。
その経路を探してまずはここまで乗り込もう。

幅が狭くなる手前のところに留守番させていた。やはり連れて来ても意味がなかったか…


帰りは広くもないコンクリート路を自転車に乗って地区道まで出た。子どもが真似をすると危険だが歩く手間を省くことができた。
それほどまでに歩く距離を切り詰めたい人…^^;

この近辺から伸びている地区道はどれも塚穴川に向かわず行き止まりであることを前回の踏査で確認していた。それで急な坂を漕いで登り、一旦市道(江口野中線)まで出た。

帰りに撮影した写真だが、結果的にここから入ることとなった。
意外に自分にとっては馴染みある場所と道である


この場所をポイントした地図である。
ここから入ってループを造っている地区道の端が塚穴川に接していることが分かる。


最初に塚穴川へ接する場所がここだ。
さっき見かけた段差構造である。


少し先へ進んでみる。
先ほど目にした盆栽の松から、間違いなく同じ場所と分かった。


塚穴川とはこの僅かな区間だけ地区道に面していた。


ミラーの所に自転車を停めて再び追跡開始した。


先の追跡はそう長い時間はかからないだろう…
自転車は施錠せずこのまま歩いて偵察することに。

(「塚穴川【7】」へ続く)

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