市道門前馬の背線

市道インデックスに戻る

記事作成日:2017/5/20
最終編集日:2022/3/26
市道門前(もんぜん)馬の背(うまのせ)線は、県道琴芝際波線の中山観音バス停がある転回所より廣福寺前を通り、北側の尾根に向かう認定市道である。
写真は起点付近。左側は廣福寺の石段。


現在の経路を地理院地図に重ね描きした画像を示す。は起点、矢印は終点を表している。
経路のGeoJSONデータは こちら


起点部分は現在の県道琴芝際波線と完全には繋がっておらず、中山観音バス停の転回所として使われているコブ状部分から始まっている。この部分は現在の県道の旧道部分(より正確には2番目の旧道区間)で、昭和40年代後半に白石交差点方面へ抜けるテクノロード(市道高嶺中山線)ができる以前はここで大きくカーブする一本道だった。

起点付近から県道方面を振り返って撮影。
大きなカーブの痕跡を利用して市営バス中山観音バス停の転回場となっている。


廣福寺前を通過すると、暫く住宅地に沿って北へ進む。
これらの枝道はすべて行き止まりである。


途中で県管理の中山川上流端から更に上流部の小水路を横切る。
この水路は面河内池からの水を流しているが、水路沿いには溜め池に向かう道は存在しない。
後の調査で民家の庭先に狭い里道が通っていることが判明した


民家への分岐を過ぎると、中山川の上流部を横断して急激な登り坂になる。


坂を登り切った正面に古びた黄色いガードレールが遺っている。
外部より入り込んだ車が転落するのを防ぐためと思われる。


この坂により本路線は小さな尾根に到達する。ガードレールの先はすぐに反対向きの下り斜面となっている。高低差は起点の中山観音側からは10m以上あるが、東側の蛇瀬川と比較すれば5m程度である。尾根伝いには三段堤(栄ヶ迫池)に用水を送っていた灌漑用水路が通っている。ごく小さく狭い尾根が中山川と蛇瀬川との分水界を成しているわけで、その成立について興味がもたれている。
詳細は地勢関連のカテゴリを作成した折に記述する

本路線はここで左折し馬の背の登山コースに向かう山道となる。
左折地点直後は水路に蓋がされていてその上を通る道になっているが、やがて水路沿いの道となる。


即ち車両通行不能区間まで市道の路線が及んでいることになる。

「うべ情報マップ」の道路情報では、市道門前馬の背線の終点を用水路沿いの道と沢地へ降りる道の分岐点付近としている。
現地では概ねこの場所になる。


沢地へ降りる道は途中で蛇瀬川をコンクリート床板の橋で横切っているが、特にこの方面の往来が多かったとは思われない。市道の終点がこの場所に設定されたこと、どういう経緯で市道となったのかは不明である。[1]
《 近年の変化 》
・本路線との直接的関連ではないが、起点付近にある中山観音バス停横にあった簡易トイレが撤去されている。このトイレは2014年8月末までは存置されていたことが分かっている。

・2021年頃までに起点付近と最後の急な登り坂手前の路面に、四輪では通り抜けできない旨を知らせるロードペイントが施工されている。


起点付近は「この先行き止まり」で、登り坂の中腹では「行き止まり」とペイントされた。何処かへ抜けられるかもと思って四輪が入り込み、行き止まりと知って坂道の一番奥にある民家で転回する車が多かったからかも知れない。
《 Googleストリートビュー 》

現在公開されている前バージョンの映像では、四輪の到達可能な一番奥の黄色いガードレールの地点までの映像を採取していた。
現在はその手前で転回している
《 個人的関わり 》
時系列記事中で描写している通り、この場所を訪れたのは意外に早い。初期の常盤用水路の経路探索において訪れたのが最初である。このときは国土地理院の地図は既にネットで公開されていたが、Yahoo!地図のように詳細を拡大表示できるデータがなく概略の場所もまったく予備知識がなかった。
初めて訪れたときたまたま道のところまで出ていらした方に常盤用水路についてお尋ねしたことがあった。
起点から終点までを自転車で辿ったときの時系列レポート。全2巻。
初期の市道レポート作成事例であり、後半部分はそのまま登山道馬の背コースを辿っている。
時系列記事: 市道門前馬の背線【1】
出典および編集追記:

1.「市民手帳」p.133 には路線番号107番として門前馬背線が記載されている。昭和44年度には認定市道となっていたことは判明している。

ホームに戻る