市道助田平原線・横話【3】

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《 藤山八十八箇所・第47番 》
現地踏査日:2014/1/7
記事公開日:2014/3/10
本路線と国道190号の立体交差下に八十八箇所の第47番の祠が存在する。


所在地を地図で示す。


藤山中学校の正門を背に、国道側を撮影している。
立体交差の近くから国道の法尻沿いに細い道がある。


コンクリートで均した犬走のような道で、水路を隔てて藤山北児童公園の敷地になっている。


法尻がコンクリート壁になっていて、祠は移動させずコンクリート壁で巻くように囲まれていた。


コンクリート通路部分には水が溜まっており、傍目にも人が通ったような形跡がみられない。一応この先まで辿ってみたが線路のところで行き止まりになっていた。

祠の扉が閉まった状態だったので撮影用に開こうとしたのだが…
この祠は状態が良くなかった。引き戸はガラス嵌め込みで、桟の部分が一部取れてしまい開閉できない状態だった。


無理に開くと壊れてしまいそうだったので、左側の扉だけ開けて見える部分だけを撮影している。
弘法大師と薬師如来の2体が揃っていた。


弘法大師の台座部分で第47番が確認できた。


右側の扉を動かせなかったので薬師如来と思われる石像の台座部分は調べなかった。

祠の設置場所が興味深い。国道190号の法面下にある。すぐ上は国道の自歩道部分だ。上からは降りてくることはできない。


祠の前面にはどちらかの石像の台座と思われるものが置いてあった。
同様のものは他の祠でもみたことがある。


この台座は弘法大師の下に置かれているものとサイズがほぼ同一だ。かつては薬師如来像の方もこの台座があったのだろうか。

この祠は本路線から一応見えるが、注意して観察していなければ気付くことができない。看ていらっしゃる方があるかは定かではなく、何だか忘れ去られてしまいそうな祠と思う。
出典および編集追記:

* 破損していたガラス戸が新しいアルミ扉に更新されていた。(2015/5/26調べ)


以前とは受ける印象がやや異なるが壊れたまま放置されているよりは良いと思う。きちんと気に掛けている方があったわけで、校区の宝として相応な費用をかけて護っていく姿勢を賞賛したい。
《 藤山ふれあいセンター 》
現地撮影日:2013/12/5
記事編集日:2015/1/10
本路線の平原交差点に近い側に藤山ふれあいセンターがある。
歩道上に表示板が出ている。


建物の全容。
結構凝ったモダンな感じの建物だ。


入口の様子。
さすがに中へ入ってからは写真を撮らなかった


藤山ふれあいセンターの前身となる藤山市民センターは昭和51年7月で、老人憩いの家に一部使用する形態で開館されている。[1]

個人的関わりとして、2013年の12月にここを訪れる用事があった。
市道東汐土手線の終点寄りにある藤山八十八箇所の祠を訪れたとき、祠を管理していらっしゃる方と話をする機会があった。そのとき藤山ふれあいセンターに行けば八十八箇所の祠が置かれているマップが手に入るかも知れないと教えていただいたのである。その足でセンターを訪れて話を伺ったところ、八十八箇所に関する公的なマップは置いていないということだった。かつて居能在住の方が詳しいものを作成されていたようだが亡くなってしまわれたと聞かされた。

また、同じく去年の10月に藤山地区の祭りがあったときはセンターの中にこそ入らなかったが敷地に立ち入っている。前面の市道は車両通行止めになりセンターの駐車場はイベントで賑わっていた。
《 藤山八十八箇所・第56番 》
現地踏査日:2014/1/7
記事公開日:2014/3/21
栄川を渡った先の本路線左側に八十八箇所の祠が隠れていた。


所在地を地図で示す。


本路線を2度走行していながらそのときには気付かず、3度目に通ったとき初めて気が付いた。本来なら起点から辿ったとき派生物件の現れる順に記載するのだが、既に粗方書き上げた後で見つかったので横話ファイルの末尾に付け加えるような形で記載している。

この祠は2方向を民家のコンクリート塀に囲まれている。元々祠があったところに合わせて建築ブロックを築いたようだ。


正面から観たところ。
台座や屋根部分はコンクリート製で、鋼板の扉が設置されていた。雨風を凌ぐためか簾がかかっている。


台座コンクリート部分に「第五十六番札所」という表示がみられる。
札所と明示している祠はこれが初めてだった。
もしかして石碑があったものを塗り込めているのかも知れない


扉はラッチがついていて簡単に外して開けることができた。


しばし御開帳…
造花が活けられローソクも設置されている。近くに看る方がいらっしゃるようだ。


番号の刻まれたお大師様の台座はお供え物の後ろで見えなかった。結構な交通量がある道に面しているので、ゴソゴソとやっていると賽銭泥棒と間違われてしまいそうだ。

それで花瓶だけをちょっと脇に避けて立像の台座の方を写した。
第56番であった。


簾や鋼板の扉は御堂を看ていらっしゃる方が独自に取り付けたのだろう。所によってはカーテンが取り付けられていたり高級なガラス戸になっていたりで、バラエティーに富んでいる。いずれも大事にして後世へ伝えようという気持ちが感じられる。
出典および編集追記:

1.「なつかしい藤山」p.62

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