市道常盤公園岡ノ辻線・横話

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ここでは、市道常盤公園岡ノ辻線の派生的記事をまとめている。
本編では例外的に終点から起点へ向かってレポートしているので、この記事でも終点側から順に掲載している。
《 山口宇部道路とのT字路 》
現地踏査日:2009/11/26
記事公開日:2014/2/11
山口宇部道路を通ったことのある方なら、このT字路はかなり馴染みある場所と思う。あるいは実際に車で走ったことがある方もいらっしゃるだろう


接続されるのは市道常盤公園岡の辻線で、この場所が終点となっている。
元々は有料道路で一般道への相互乗り入れなので、左折には専用レーンが付属するし市道から左折で乗り入れる部分には合流レーンが設置されている。


今でこそ県道(主要地方道)となった山口宇部道路だが、かつて山口宇部有料道路と呼ばれていたように、一部区間を除いて有料で、料金徴収用ブースが設置されていた。そして有料道路なら当然であるが、当初造られたり元からあった交差する道はすべて立体交差だった。
ところがこの市道は立体交差どころかモロにT字路を形成している。T字路ができた当初は未だ有料道路だったのだが、料金所はずっと先の方にあった。その後料金所手前の片倉にランプが出来たために大沢から片倉まで無料で通れるようになった。この市道がT字路の形で接続されたのはその頃と同時期と思う。

市道の終点側から撮影。
かつては岡ノ辻からここへ降りてくる道自体がまったく存在しなかった。


このT字路には信号機が付属しない。また山口宇部道路はかつて有料道路だったので歩道が付属せず、したがって横断歩道も存在しない。
見通しは良好なので信号機がつく可能性は低いだろう


本路線終点付近に設置された案内標識。
現在では「有料」の文字部分だけ抹消されている。[2009/11/26]


山口宇部道路は県道山口宇部線の一部として組み込まれたので、現在特段の名前が付けられていないランプやI.C.に対して新規に名称が与えられるとは思えない。恐らくこのT字路も名前をもらうことなく今後も黙々と機能し続けるだろう。
《 山口宇部道路を横断する謎の地下通路 》
現地撮影日:2014/2/12
記事公開日:2014/5/24
これは山口宇部道路側の案件に近いのだが、本路線を走破する折に撮影したのでこちらに収録している。

本路線の終点T字路から大沢西交差点寄りの区画に有刺鉄線付きフェンスで囲まれた何かが存在する。


上空からの航空映像を示す。


よほど立ち入って欲しくない施設らしく囲障が厳重だ。そのためかえって目について早くから気付いていた。
周囲は草地で何もない場所である。見たところ何かの竪坑のようだ。


山口宇部道路側に向かって撮影している。
基本的に排水路のようだが、それにしては妙に広い。フェンス門扉と階段まで備わっている。


水路への夾雑物流入防止にしてはかなり適当な造りのスクリーンが置かれている。恐らく小動物(好奇心満載の野ウサギを含む^^;)の潜入を防ぐ意図もあるのだろう。


フェンス門扉は当然施錠されている。門扉の下は誘惑的な隙間が空いているが…まさかそうまでして入ろうとは思わない。
もっとも「先を見たいか?」と問われれば当然そうなのでありまして…


潜入するという選択肢はないのでカメラだけを差し入れている。
フェンスの内側は本当に階段になっていた。階段と水路の間には側壁が設置されている。その双方は広めで長方形の断面を持つトンネルの中に伸びていた。何処へ向かっているのだろう…


明るさ調整してズームで先を探ってみた。
水路に沿って点検通路のようなものが伸びている。どこまでも下っていく階段ではなさそうだ。途中で曲がっているらしく先が見透せない。
ズームするとどうしても光量不足で画像が不鮮明になってしまう


もしかすると…これは地底深くまで伸びている謎のトンネルかも…あるいは昔の坑道を塞いだ跡とか…

…と書けば大変に刺激的だが、実のところ恐らくそんな大層なものではないのである。
断定はできないがこれは恐らく山口宇部有料道路を通すときに造った沢地の排水処理と思われる。本来ここはもう少し深い沢地だったのだが、起伏をなだらかにする目的で沢に盛土して有料道路を通した。それでは有料道路がダムの堰堤状態になって水が溜まってしまうので、盛土の下に水を通す道を確保したわけだ。ほぼ間違いなく山口宇部道路の反対側に出口があるだろう。したがってこれは廃物ではなく現在も機能している水路と言える。階段が付属しているのは、清掃などの維持管理用だろう。

この種の排水路は沢地を埋めて道路などにする場合に必ず施工される。しかしこのようなボックスカルバート仕様にするのは現代では稀で、径が大きく耐圧性のあるスパイラル管を埋設して済ませることが多い。[1]

余談だが、かつて常盤小学校の近くに未知のトンネルのような遺構があるという報告を受けたことがあった。当初私はその場所をまるっきり理解しておらず、既に知っていたこのボックスカルバートのことではないかと勘違いしていた経緯があった。実際の遺構については以下の記事に記述している。
派生記事: 謎のレンガ積み構造物
【 記事公開後の変化 】
推察の通りこの立体交差はかつて存在していた沢地を横切って山口宇部道路が通ることになったため、管理道と排水路を残したものである。排水路は雀田水路と呼ばれており、この場所が管理箇所の上流端である。雀田水路は市の指定水路で、県管理の江頭川に合流している。
《 超高温材料研究所 》
現地撮影日:2014/2/12
記事公開日:2014/5/28
本路線の終点近くにある企業団地内に超高温材料研究センターが入っている。


入口の門柱部分に設置されている銘板。


詳細はWikipediaに項目[2]があるのでそちらを参照されたい。

個人的関わりは殆どないが、ある種の用事で平成期のはじめに訪れたことがあった。それ以上のことはここでは記述できない。
記述内容が今後増える予定がないので本編からも建物カテゴリからも案内していない
《 通行不能地点の詳細 》
情報この項目は対象物が消失したか大きな改変を受け掲載意義がなくなったため削除またはコメントアウトされました。詳細はコメント内容をご覧下さい。

《 岡ノ辻公園 》
現地撮影日:2016/4/9
記事公開日:2016/4/13
岡ノ辻(おかのつじ)公園は本路線沿いからやや外れた新興住宅地内にある地元管理の公園である。
写真は公園の標識柱。


公園入口の位置を示す。


割と最近造られた地元管理の公園らしく、市の防災マップには公園として記載されていない。[3]
敷かれた真砂土も新しい。


公園である限り立ち入りはまったくの自由だ。自転車を留め置いてちょっと入ってみた。

公園自体はベンチ2基とブランコが設置されている程度である。


私の興味の対象はむしろこの公園から眼下の眺めにあった。公園の裏側が斜面になっていて、以前気になるものを見つけながらも到達できなかった場所だったからだ。

公園と沢地は10m以上の高低差があった。荒れ地の端に見えている白い看板は恐らく立ち入り禁止だろう。


立ち入り禁止の柵の内側は部分的に畑のようになっていた。
確かここまでは来られなかったと思う。


この沢地部分は東條の入江の先端部分にあたる。自動車学校のある辺りから逆に辿ろうとしたことがあった。昭和40年代後半の航空映像で、この辺りに炭生跡のようなものが見えたのが気になっていたのである。
しかし道がなく個人の田へ入る以外なかったこと、現在の航空映像では何の痕跡も見られないので現在はもう何もないだろうとみなして諦めていた。

立ち入り禁止の白い看板は恐らく宇部興産開発(株)のものと思う。同様のものがこの近くにも見られた。
東條の入り江はかつて常盤炭田だった場所で、その周囲も含めて単発的な石炭採取が行われたことが分かっている。後年、埋戻し整備された部分は新興住宅地になっている。それらの多くが宇部興産開発の土地であるのも頷ける話だ。

地元管理の公園という表題で派生記事を作成しながら、公園の記述は殆ど現れずここからの眺めのみに着目してしまったのであった。
出典および編集追記:

1. 市道南側請川線の国道取り付け部分付近や市道片倉引野線の山陽自動車道盛土下を通る排水工など。

2.「Wikipedia - 超高温材料研究所

3.「宇部市|宇部市防災マップ」の常盤校区マップ

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