山口宇部道路・迫田跨道橋

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記事作成日:2017/1/22
最終編集日:2022/2/19
迫田跨道橋[1]は、山口宇部道路のもっとも終点側に架かっていた里道の跨道橋である。
写真は起点側の北を向いての撮影で、奥に見えるのは黒岩跨道橋


跨道橋の中央部をポイントした国土地理院地図を示す。


地理院地図でも萩原から迫田を経て岡ノ辻へ向かう直線的な経路が確認される。この道は床波から行商人が上宇部まで歩いた古道の一つとされ、特に岡ノ辻へ登る急な道は迫田坂として知られている。この道は里道として存在するものの、跨道橋の前後で踏み跡がほぼ完全に喪われている。

2022年の撤去工事により、北側にある黒岩跨道橋と共に橋台部分のみ遺して撤去された。
《 近年の変化 》
・2016年の12月頃より通行実態のない里道の跨道橋に対し、平成29年度より撤去する予定と書かれた看板が設置された。この看板は一つの跨道橋に対して両端の欄干に置かれた。

・2019年6月頃にコラムで子落とし坂を配信するにあたり、近くの迫田坂の先にあるこの跨道橋の動向を知るために県土木を訪れて撤去の時期について尋ねている。撤去する方針に変わりはないが、費用の予算ががされておらず今すぐ橋を落とすような状況ではないという回答だった。

・2021年4月下旬、仕事で山口宇部道路を通っているFBメンバーの複数人から迫田跨道橋と黒岩跨道橋の間の西側法面が大きく伐採されているという報告を受けた。伐採を行っていますという工事看板が道路に出ていたという。この報告を受けて同月25日に現地の状況を調べてきた。迫田跨道橋の少し南寄りから伐採を開始し、樹木の除去に使う重機と工事用トイレが設置されていた。


伐採はほぼ完了していたが、大きな樹木を引き抜くことで法面崩壊が起きている。[2]実際の跨道橋の撤去と法面補修は後続する別工事で発注されると思われる。

・2022年2月上旬より、以前から撤去の予告看板が出ていた黒岩跨道橋と迫田跨道橋の撤去作業が始まった。
写真は7日の撮影。


4日の段階で跨道橋の手すりが除去されていたという報告がある。作業手順としては、部分的に切断した橋の躯体を支えるための仮設材を設置し、夜間の通行車両が少ない時間帯に全面通行止めにして撤去するようである。このため2月14〜26日は岡ノ辻I.C.付近が夜間全面通行止めになる旨を告知する看板で案内されていた。

・同年2月下旬までに黒岩跨道橋と迫田跨道橋の撤去が完了し、橋桁部分が旧山口宇部有料道路事務所の敷地内へ搬入されていることがメンバーにより報告された。これを受けて2月末に撤去された部材の撮影に行っている。


・同年3月中旬時点では橋台は根元部分を補強した状態でそのまま遺されている。前年夏に起きた法面崩落の補修工事は現在も続いている。


橋台を除却するには再度交通規制が必要になることと、そのままにしておいても危険性はないことから敢えてコストを掛けて除却せずそのまま存置される可能性が高いだろう。
初めてこの跨道橋について本格的現地調査を行ったときの時系列レポート。まだこの跨道橋の正式名や素性が分かっていない時期において橋への経路も里道と考えて踏査を行っている。一連の時系列記事のうち迫田跨道橋に該当する部分へリンクしている。
時系列記事: 山口宇部有料・未知の跨道橋【4】
出典および編集追記:

1. 迫田の元々の読みは「さこんだ」であるが、行政は「さこた」と読んでいると思われる。

2.「FBタイムライン|迫田跨道橋・黒岩跨道橋レポート

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