大浜地区を中心にした広域地図を示す。
この近辺ではJR山陽本線が海岸沿いを通過している。しかし鉄道に並走して東西を連絡する一本の道はない。富海から防府市大浜、周南市四郎谷、桑原は尾根で分断されていて鉄道は複数のトンネルで通っている。このため陸路で各地区に行くには、国道2号から個別の道を通る以外にない。ちなみに尾根を隔てて東側にある四郎谷地区は「にんげんのGO!」の隧道どうでしょう・シーズンIVで2021年に訪問してロケを行っている。
周南市四郎谷は比較的大きな集落であり、国道から安全に通れる舗装路で連絡している。防府市大浜地区は地理院地図を見ても非常に曲がりくねった道が記載されているだけで、航空映像で観察しても集落が見当たらず民家が2軒見えるのみである。

実はこの場所と途中経路は、先行して一個人による踏査で採取された画像が Google Photo Path[1] として公開されている。そこには時間の停まったような風景があり、閲覧するだけでなく実地に訪問してそこにある景色を眺めたくなった。2025年3月26日、大浜地区の景色を自分の目で眺める殆どそのためだけの目的で現地まで車を走らせてきた。[2]
《 経路について 》
実際にたどった経路を地理院地図に上載せして画像化した。(経路のGeoJSONデータは こちら
)一般に地理院地図の実線で描かれている部分は、ある程度の幅を持つ道である。ただし物理的に四輪が通行可能である保証はない。
A地点の西側に川が流れていて朝日橋で渡っている。橋を渡って東側へ進む道は Google sv で採取されているのだが、大浜地区に向かうA地点で直進せず右折している。この場所の sv 映像は以下の通りである。
同じ場所の画像。
ここより登り坂に差し掛かる区間は Google sv も Photo Path も採取されていない。
【 A〜B区間 】
数軒の民家がある。ヘアピンカーブの連続で高度をあげていく。道はアスファルト舗装されていてガードレールも備わっている。民家がある地点までは幅が広く離合にも困難はない。最後の民家を過ぎると道幅が狭くなる。地理院地図の標高55mと記された地点から尾根伝いの実線が記載されているが、等高線を跨ぐ間隔からも分かるように四輪が通れる道ではない。道幅も狭くてカーブが多いため走行時速は概ね20km/h程度となる。
【 B〜C区間 】
未舗装路で非常に路面の状態が悪い。礫石が撒かれているためタイヤがはまって脱出不能になる心配はないが、ガタガタと振動が酷くかなりのストレスである。民家はいっさいなくこの区間を通行する一般車両はまずない。倒木もなく定期的に道路管理者が維持管理していると思われる。カーブが多いことと礫石で航行速度は20km/h以下となる。道中の車窓からの眺めは殆ど期待できないが、尾根を横切る途中に一箇所だけ海側が開ける場所がある。
車を停めて眺めると、眼下に地理院地図の記載がある小島が見える。しかし未舗装路の運転に不慣れなドライバーだったら、さっさと脱出したい気持ちになるかも知れない。
【 C〜D区間 】
大浜地区に向かう目的では、四輪が到達可能な場所はC地点までである。これより大浜地区に向かうD地点までの四輪向けの道はあるが、大浜地区に居住者がないためか車両侵入禁止(303)が掲示されロープが張られている。C地点は充分な広さがあり、容易に車を転回できる。なお、ここより分岐して山中を彷徨うようにたどっている道は、おそらく林道である。林業関連と思われる幟の残骸があったことから推測した。
大浜地区のあるD地点までは海に向かって下っていく登山道のような道である。両側からシダの葉が伸びている場所がある程度で、通行困難な場所はない。迷う分岐路もなく、山を下って小川を石橋で渡った先で景色が開ける。
《 個人的なリスク評価 》
さすがにこの総括記事を見ただけで現地に向かう読者もないと思われるが、もし現地に向かう場合のリスク評価を記しておきたい。前掲の写真で分かるように、一本道の到達可能な最終C地点に車両侵入禁止標識がある。この種の標識は公道に設置されるものなので、少なくともクルマで通ってはいけない道ではない。道路管理者は分からないが恐らく防府市道と思われる。道中に管理者が分かるカーブミラー(たいてい支柱部にステッカーが貼られている)や路肩標などは見つからなかった。
B地点より先に民家がないため、不測の事態が起きたときは延々戻る以外ない。大浜地区に携帯の電波塔があるため携帯やスマホは恐らく通じる。同じ目的でこの道を通るクルマに遭遇したとき、離合できる場所は殆どない。どちらかが延々とバックすることを強いられる。先述のようにB〜C区間はガードレールがない区間が多く、転落リスクがある。
降雪時を避けるのは言わずもがなだが、前日にまとまった雨が降れば沢を横切る部分に土砂が流れ出る可能性がある。強風で樹木が倒れていて引き返しを余儀なくされる場合のリスクもある。好天時の早い時間に通るようにしたい。
野生動物の出没は不明である。ただし大浜地区の踏査時を含めて全行程において、ヘビも含めて野生動物との遭遇も遠方での視認もまったくなかった。
《 関連記事リンク 》
朝日橋からA〜C区間を実際に走行したときのレポート。全3巻。時系列記事: 防府市大浜地区に至る道【1】 (2025/4/14)
C〜D区間は車の通れない里道と大浜地区を含むので、山野セクションへの記事収録を予定している。出典および編集追記:
1. Google ストリートビューと同様に360度カメラを搭載または機材を手持ちし、採取された映像を既存の Google map に掲載する機能である。容量の問題からか現在は新規の投稿ができなくなっている。
2.「記憶の集落・大浜|FBタイムライン
」
1. Google ストリートビューと同様に360度カメラを搭載または機材を手持ちし、採取された映像を既存の Google map に掲載する機能である。容量の問題からか現在は新規の投稿ができなくなっている。
2.「記憶の集落・大浜|FBタイムライン
」