春日

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記事作成日:2019/5/19
最終編集日:2019/5/20
「春日」の表記に対する「かすが」は慣用的な読みである。音訓のみからでは読めないのは常盤と同様であり、地名だけでな姓にもしばしば現れる。読みの由来は春霞で、地名としては春日神が祀られていたり春日大社の社領であったことに依るようである。[1]ただし、後述する地名において由来となった大元の春日神などが祀られていたかはまだ調べられていない。
ここでは、市内の春日(かすが)およびこの読みを含む地名についてまとめて記述している。
《 字春日 》
字名としての春日は、厚東区にあるものが著名である。厚東2区の自治会通称名として現在も使われている。所属する大字は吉見である。


地区を通過する生活道路に市道春日線がある。東部のやや山間部にある地域への給水施設は春日配水池と呼ばれている。春日配水池は山陽街道(西国街道)が春日から玉木坂へ抜けるまでのほぼ最高地点に存在する。

歴史的には吉見村に属し、その配下にある8つの小村(温見、持世寺、下岡、中村、岡、関口、春日、立熊)の一つだった。先述の玉木坂も春日小村に属する一つの小名であった。

この他市内に字春日を持つ場所があるかはまだ充分には調べられていない。
《 春日町 》
市内に存在するあるいはかつて存在していた春日町について記述している。
【 現存する春日町 】
西宇部校区に春日町が存在する。その形態から春日団地とも呼ばれているようである。


西宇部10区自治会の通称名であり、市の定めた住居表示ではない。命名の背景や時期などはまだ調べられていない。
【 かつて存在した春日町 】
現在の寿町の一部が春日町だった。位置的には新川(真締川)と宇部線に挟まれた南東側である。


南側から順に春日町、寿町、緑町…のように東西へ細長い帯状領域として存在し、春日町は西から順に1〜4丁目で構成されていたようである。
これより古いと思われる小字絵図では宇部線以北が字松月堀、以南が字新堀、字小堀となっている。そのいずれもが内陸開作を思わせる由来の地名である。したがって字春日として存在していた時期は恐らくない。

塩田川に沿って東西へ細長い区画として割り当てられていたことから、春日町を含めてこれらの町は塩田川の流路を定めた神原の耕地整理時代以降の町名と言える。字新堀や字小堀から春日町に変遷した正確な時期は分からないが、春日町が寿町へ統合される形で消滅したのは第2次住居表示改訂の施行された昭和40年10月20日である。[2]

春日町を記録する構造物などは今のところ見つかっていない。真締川東通り踏切から宇部線に沿う形で市公園緑地課の管理する春日公園があるが、公園名を明示する標識柱は存在しない。また、公園に沿って塩田川手前までの行き止まりの通路は市道春日町線である。
出典および編集追記:

1.「Wikipedia - 春日」「Wikipedia - 春日神

2.「宇部市|第2次住居表示」による。
公開されているPDFファイルを参照すれば、現在の寿町の住居表示から旧町名を参照できる。

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