長門峡発電所・生雲ダム取水口

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(「長門峡発電所・生雲ダム注水口【1】」の続き)

ダム堰堤に向かう階段を降りた先に取水口のスクリーンがあった。ダム関連設備の撮影も並行しつつ、取水口に接近した。
スクリーンに向かって水の動きがあるようで、調整池上の浮きが取水口方向に引き寄せられている。


スクリーンの幅は7〜8mで、かなり目が細かい。


撮影している合間にも調整池の水はスクリーンへ吸い寄せられていた。


スクリーンは調整池のどの位の深さまであるのか分からない。下の方は木の葉がびっしりと詰まっている。


このスクリーンの上に先ほど観た軌道上を行き来できる作業車が据えられていた。
側面にあるスコップみたいな器具はスクリーンの傾斜に合わせて造られている。これでスクリーンに溜まった夾雑物をすくい上げるようだ。


2階建ての小屋の1階部分は正面が開口部となっており、転落防止のフェンスと門扉が設置されていた。


この建て屋の壁にハッキリ生雲ダム取水口と明記されている。
榎谷取入口とは異なりここでは取水口と呼ばれているようだ
日没から日の出までの視認しづらい時間帯と、暴風雨や洪水など流量が極度に多いときは除塵作業を行わないことになっている。


この場所自体施錠された扉の向こうにあるので、ズーム以外に詳しく探る方法がなかった。恐らく2階部分がゲート室となっていて、状況に応じて取水量を変えられるようになっているのだろう。

建て屋の裏側を眺める。実はダム堰堤へ向かおうとして対岸に注水口を目撃した時点で、長門峡発電所向けの取水口が右岸にある筈だと悟った。
時系列は前後するが、私が最初にダム堰堤へ向かおうと階段を降りた時点でこの設備に気付き、カメラを向けていた。


全体像を捉えるのに適当なアングルがないので擁壁に沿った形でカメラを45度に傾けて撮影している。
フェンスの囲障状況が観るからに厳つい。それだけ危険度が高い設備ということだ。
左に見えるのはボート格納庫


あの有刺鉄線付きフェンスの内側を眺めたいと思った。
中を覗き込むことはできないかと管理道から撮影してみた。


ダメだ。
ここは開口部から離れている上にフェンスに遮られて下の方が見えない。

位置的にはシャッターの降りているこの建て屋の真下になる。
大丈夫…柵の中に入らずともチェーンの手前から身を乗り出せばある程度観察できる。


カメラを構えたまま、手摺りから真下を覗いた。
忍び返しの付いたフェンスの内側に井戸のような開口部が見える。点検用に内部へ降りることもあるのだろうか…梯子によく付属している転落防止金具が見えている。
通水中にこの梯子から中へ降りるなんてことないよね?


ズームしてみた。
ザワザワと水面が蠢いているのは分かる。しかし暗くて分かりづらい。


フラッシュを切ってズームする。スクリーンをくぐり抜けた小さな木の葉などが滞留しているようだ。


ここが恐らく長門峡発電所に向かう隧道の入口である。
木の葉が滞留していることから、スクリーンから取り込まれた水は隧道の断面一杯を使って流れていると思う。即ち隧道の坑口から天井部分まで水面下にある。それ故に溜まった木の葉が隧道内まで引き込まれないのだろう。

この先は、いつやら県道を走っていて偶然見つけた長門峡発電所のサージタンクおよび水圧鉄管に繋がっている。それ故に内部へ降りる梯子が設置されていること自体が恐怖だ。まあ、隧道の入口には安全用のスクリーンが設置されているとは思うが…

実際の流れでは、この後で生雲ダムの堰堤に向かい詳細な撮影を行っている。ダム関連の寄り道記事も案内しておこう。
派生記事: 生雲ダム
対岸の様子を確かめに行って引き返した後、一旦管理道まで上がった。距離はやや離れるが、対岸にある注水口の正面からの様子を眺められればと期待していた。

(「長門峡発電所・生雲ダム注水口【2】」に続く)

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