宇部丸山発電所

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記事作成日:2016/7/23
宇部丸山発電所宇部丸山ダム取水塔内部に設置されている小水力発電所である。
写真はダム堰堤からズームで撮影した工業用水道向けの取水塔。


宇部丸山発電所の一般的事項は企業局のサイト[1]に記載されている。ここでは補完的内容を記述する。
《 概要 》
平成28年4月より運用が開始された新しい発電所である。当初最大出力134kW、年間可能発電電力量約650MWhで平成26年3月の運転開始が見込まれていたが、その後建設予定が平成26・27年度と変更されている。[2]発電方法は、ダム湖から取水する2期工業用水道の未利用だった有効落差を活用するもので、従来の減圧用の流量調整弁を発電機へ置き換えることにより電力を得る。機構としては従来から利用可能であり新しい技術が開発されたことによるものではない。

発電タービン設置以前は通常のバルブだったので、ダム湖水の位置エネルギーを利用せず捨てていたことになる。新規に発電所を設置したのは、工事にかかるコストと得られた電力のコストとの兼ね合いに依る。とりわけ国の電力買い取り制度で設置コストの回収が容易になったことが大きい。[3]

発電規模が小さいので発電所ながら厳つい送電鉄塔が建ち並ぶ景観はない。出力はごく小さいものの年間の発電量は二俣瀬地区における一般家庭の2割相当量にあたる。作り出された電力はダム湖管理道沿いにある設備で家庭向け配電線レベルにまで昇圧し電力会社へ送られている。
奥の直方体の建屋は取水塔向けの非常電源用燃料庫


なお、ダム湖表面に設置されている太陽光パネルによる発電は現在も続けられており、個別の昇圧設備が管理道沿いに設置されている。
《 アクセス 》
ダム堰堤上の管理道を経て取水塔の前までは車で到達可能である。ただし取水塔を外から眺めても発電所であることが分かる部分は何もない。取水塔へ至る桟橋手前の管理道沿いに新規設置された昇圧設備程度のものである。

工業用水の取水塔はダム湖の南岸にあり、制御バルブおよびタービンは取水塔の底部に設置されている。取水塔は関係者以外出入りすることはなく、塔に向かう桟橋から一般の立ち入りが禁止されているため通常は発電過程を目にすることはできない。ただし宇部丸山発電所は夏期に開催される「森と湖に親しむ旬間」の見学対象発電所であり、期間中は係員随伴で取水塔の内部に入り見学することができる。
2016年7月の「森と湖に親しむ旬間」で開催された発電所の見学会の様子。全3巻。一般公開に馴染まない技術情報が含まれる可能性があるので限定公開にしている。

情報関係機関の担当者からの要請により、限定公開記事を撤収しています。詳しくは「見学会の記事公開制限について」をご覧ください。
時系列記事: 宇部丸山発電所【1】
出典および編集追記:

1.「山口県|企業局総務課|小水力発電開発支援サイト・山口県内の取り組み状況

2.山口県|企業局総務課|平成24年度企業局概要」の「4-電気事業の概要.pdf」に掲載されている。(リンク切れ)

3. 逆に言えば電力買い取り単価を上げてマイクロ発電の設置を国策として推進してきた流れとも言える。
《 個人的関わり 》
宇部丸山ダムに発電所ができることは情報キャッチしていたが、何処にどのような形態のものが造られるかは分からなかった。当初はダム堤体に圧力鉄管を取り付けて水を取り出し発電するものと思っていた。

注意以下には長文に及ぶ個人的関わりが記述されています。レイアウト保持のため既定で非表示にしています。お読みいただくには「閲覧する」ボタンを押してください。

2016年の7月に入って本年度の森と湖に親しむ旬間の実施計画を見て、宇部丸山発電所がリストに入っていることを知り見学に行った次第である。取水塔の桟橋部分からの撮影が充分できていなかったため、あと一度程度見学会で訪れることはあるかも知れない。

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