宇部興産・桃山開閉所【2】

電気その他の設備インデックスに戻る

(「宇部興産・桃山開閉所【1】」の続き)

桃山開閉所敷地の一番奥まで来ている。
一段高い敷地が中国電力の宇部変電所で、上からも降りて来れるように階段が設置されていた。


この敷地の角にスレート造りの倉庫があった。
保管されている物品の掲示がある。


「PCB保管場所」であった。 管理部署は電力部となっている。中国電力ならわざわざ電力部と名乗ることもなかろうから、やはり宇部興産(株)の所有だろう。


同様の掲示は山口変電所新厚東変電所でも見たし、水力発電所の見学会でも目にした。優秀な絶縁油としての性質を持ちながら発ガン性があり、保管場所の明示と環境漏洩対策の管理が義務づけられている。もっともこの保管建屋自体かなり古そうで、PCBを廉価で簡単に分解する手法が見いだせるまではこのまま保管され続けるだろう。

この倉庫のコーナーが敷地の端だった。
ここで管理通路は直角に折れていた。


さすがに丁寧な草刈りはされていなかった。しかし季節柄藪は薄く先まで歩いて行けそうだ。
ここまで来たのだから既に分かっている場所へ到達するまで進攻しよう…


管理通路はここから登り坂になった。宇部変電所以前は大場山と呼ばれていた地で、小串台近辺では一つのピークを形成している。
桃山開閉所の設備群がこれほど遠くに見えるようになった。殆どの敷地は枯れた草原状態ということが分かる。


宇部変電所との行き来に使うと思われる階段。
手摺りが黄色くペイントされているあたり、何となく宇部興産色を感じさせるものがある。[1]


さて、確証は持てないが一段上の敷地に上がったところからは中国電力(株)宇部変電所の敷地になると思う。


当然このまま進攻し、先にあるものを撮影してきた。本記事に含めるにはそぐわないので宇部変電所の続編記事としておいた。
時系列を追うには一旦派生記事へ飛び、その後記事先末尾のリンクでここへ戻ることができる。
派生記事: 宇部変電所【6】

敷地を周回できることを確認後、帰り際に宇部変電所の敷地の端から見下ろしている。
部分的に古いコンクリートが遺っている。撤去された建物の基礎だろう。


背面からのズームショット。
既に日が傾きかけているせいか光量がやや少なく不鮮明な写真になっている。


この辺りは既に撮影している区間なので足早に戻った。

フェンスの外側にはこのような古いコンクリート基礎が散乱していた。
アングルが突き刺さったままであり、古いフェンスを撤去したとき基礎玉はそのまま放置したらしい。


太陽の位置が低くなったので改めて近い場所から撮影を試みることに。


真横から撮影している。


背景が飛ばないよう設定を調整しつつズーム撮影。
本当にけったいな色と形をしているものだ。


結局のところ碍子がこんな色をしている理由はまだよく分からない。ただ、桃山開閉所でしか観られないというものでもなく、西宇部変電所の敷地内や西宇部線のNo.23(宇部下関線No.6と共架)で確認されている。耐塩害仕様などの特殊な機能を持つ碍子なのかも知れない。

市道近くではフェンスが二重になっていて、外周となっているフェンスの内側に古い石積みがあった。
これは桃山開閉所が造られた当初のものだろう。


傾いたコンクリート杭は境界杭だろうか。
排水向けと思われる古いコンクリート管は敷地の外へ無造作に設置されたままだった。


40分あまりの歩行踏査を経て自転車の元へ戻った。


長いこと正門からズームで観察することしかできなかったが、時期を選べば外周フェンスを伝って裏側からも観察できることが分かった。もっとも進攻したからとて若干近くから観られるというだけで、特に面白いモノが隠されているような場所ではない。

頻繁に姿を変えるような施設ではないから、今後はよほど新しい変化が起きない限り続編が作成することはない。精々、写真を若干枚追加して編集追記する程度だろう。
出典および編集追記:

1. 工業用水などの施設も含めて宇部興産関連の管理通路などに設置される鋼製の手摺りは黄色にペイントされていることが多い。
更に言えば水利関連の縞鋼板も全体が水色ながら縁だけ黄色に塗られているものがある。

ホームに戻る