低水位の小野湖・小野地区第三次踏査

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現地撮影日:2016/8/24
      2016/8/27
記事公開日:2016/8/29
内容的には24日と27日の2度に渡る現地撮影である。ただし24日の映像はカメラ不調で品位が悪かったので27日に下小野橋周辺を追加した上で再撮影している。自分向けの記録も兼ねているので以下長々しく状況説明している。大変に冗長なので、以下すっ飛ばして本編部分から読み始めるには「低水位の小野湖・小野地区第三次踏査【1】」へ直行されたい。

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小野湖に限らず低水位踏査自体が久し振りである。この最近は殆ど何処も実行できていなかった。梅雨明けまでは雨降りの日のみならず雨量も多く、常盤池で余水吐からの越流を観察する記事を書いた程である。

梅雨が明けると一転して極端な天候に見舞われた。雨がまったく降らない。この記事を制作する前日の28日になって殆ど一ヶ月振りの雨という状況で、くもりがちの日すら存在しなかった。連日ギラギラと照りつける晴天と言うか熱天で、このことが後で述べるカメラ不調の遠因となったほどである。両極端に飛ぶような天候の推移で、梅雨の長雨で満水だった常盤池や小野湖は見るみるうちに水位が下がり始めた。小野湖に関しては27日時点で従来なら自主節水が始まる水位にまで低下していた。

さて、こんな状況ながら低水位踏査のことは実のところあまり頭になかった…と言うかもはや踏査自体が夏休み状態だった。7月末まで限定の「森と湖に親しむ旬間」では数ヶ所訪れ記事も書いたものの、あまりの暑さと紫外線の強さで外出を控えるようになった。頑張ってこの夏を乗り切ろうなんて暑さに抗うことを諦め、仕事以外では殆どアジトに籠もり涼んでいた。

8月の第3日曜日である21日、東吉部で「うべの里アートフェスタ」が当日限定で開催され、未だ一度もネタ採取目的で訪れたことのない東吉部を半日かけて踏査する機会があった。一連の記事はいずれ書くこととして、極端に暑い最中をデジカメ片手に撮影して回るうち以前から気になっていたカメラの障害が露見し始めた。
光量調整機能が働かず白っぽい写真になる。
この症状は東吉部地区での撮影後半で特に酷くなり、厚東川上流にある夫婦岩では30分以上かけて撮影したものの殆どが白っぽく不鮮明な写りになったことがアジトへ帰って発覚しがっかりさせられた。[1]

カメラは市内の家電店で購入したものなので直接持ち込もうかとも思ったが、そもそも今年の4月に保証期間内の故障(液晶画面が欠ける)で新品交換されたばかりである。修理に出してまた半月程度カメラなしで活動が停まるのが嫌でまずはメールで問い合わせた。しかし再度問題となった画像を添付して欲しいという二度手間な回答しか得られなかった。[2]どのみちすぐ解決する見通しがたたないので、暫くカメラを休ませ数日後に試し撮りした。試し撮りでは正常に写ることもあり、不具合の再現性が分からなかった。それで極端に日射がきつく暑い最中に多数枚撮影するのを避ければ良いかもと思われた。そこで24日にもう一度東吉部を訪れ、21日に鮮明に撮れなかった部分だけ補う形で撮り直しに行った。このときは夫婦岩の撮影も順調だった。
いずれ記事化を予定している

この日の帰りは21日とは異なり県道伊佐吉部山口線を経由して下小野に出てきた。夫婦岩で厚東川の水位が低いことから推測はついていたが、下小野で久し振りに見たのは例の小島へ歩いて渡れる程度に水位の下がった小野湖だった。
低水位状態のこの場所を見るのは4年振りである。既に記事化され充分調べ尽くしているので新しい発見があるとは思わなかった。しかしFacebookで運営しているページ側にも最近低水位ネタは投下していないので、今晩の投稿用ネタにでもできればと思い立ち寄ることにした。そしてこの撮影を始めた途端に再びカメラの症状が悪化したのである。以下、本編に入る前のそれほど重要でもない写真なので小さめのサイズでざっと報告する。
《 8月24日 》
車から降りて小島へ向かおうとしているところ。
この方向は逆光になる。


やけに白っぽく見えるのはファインダーからでも分かっていた。しかし逆光だからだろうと思っていた。

反対方向の水路部分を撮影。
この方向は順光なのにファインダーを覗いた時点でかなり白っぽく見えていたので悪い予感がした。


そのすぐ先、国道沿いにある「浄水」と彫られた石碑。
後から思えばこれを撮影したことで例の症状を悪化させてしまった。


石碑はちょうど西日に正対していたので表面で太陽光をかなり反射していた。そこへカメラを向けたため光量調整が完全に狂ってしまった。


この後ですぐ横にある埋もれた鳥居にもカメラを向けたのだが、鳥居は茂みの奥に建っていたため光線の帯で隠されたようになりろくに像を結ばなかったので撮影しなかった。

設定をリセットする積もりで一旦カメラの電源を落として道路の反対側へ移り護岸を降りる階段へ歩いた。それから改めて電源オンにして小島を撮影した。
遠景で光量が少ないせいかまだそれほど酷い状態ではない。このため少し回復したようにも思われた。


護岸の階段を降りたところ。
まだ完全に乾ききっていないらしく、誰かがはまらずに歩けるように栗石を並べて通路を作っていた。
前回訪れたときにはなかったように思う


飛び石伝いに渡るシーンを記録目的で撮影した。
このときファインダーを覗いただけでも足元の映像が白っぽく滲んでいることに気づいた。遠くだけではなく近景もまともに撮影できなくなっていた。


それからというものは…何処へカメラを向けてもファインダーを覗いた時点でまともな映像ではなかった。
白い霞がかかった状況にプラスして画面の一部の映像が酷く低解像度になるのである。


これなどかなり典型的で、レンガが並んでいる部分を写した積もりが殆ど何を撮ったのやら分からない。水分が飛ばされ一面に白っぽくなった湖底の土で光量を自動調整できなくなっていた。


小島の端の方。
石積みの崩れたような痕跡があるのだが、白くない水面の撮影さえあまりにも不鮮明だ。


記録された映像は、撮影直後に短くプレビュー表示される。ファインダーで見えているのと同じくらい滲んだ映像で、絶対ちゃんと撮れていないだろうと感じた。

再びカメラの電源を落として再起動したが正常に戻らなかった。
せっかく天気が良く水位も下がっていてコンディションは抜群なのにカメラがまともに動かない。


思うように動いてくれないカメラに忌ま忌ましさを感じていた。そこで殆ど逆療法的にわざと太陽へカメラを向けてシャッターを切った。
光量調整機能がちゃんと働いているなら、過剰な光を浴びれば絞ろうとする筈と思ったからだ。


如何にも乱暴な操作だが、そもそもこの不具合は以前から散発的に現れてはここ一番の大事な写真を台無しにしていた。先日の東吉部をはじめ最近頻発するようになったので、もうこのカメラは駄目だろうという諦めの気持ちもあった。この荒療治の後でカメラを構えてみたが、ファインダーに見える状態は全く変わらなかった。

今度は逆にカメラのレンズを服へぴったり押しつけて光が入らない状態でシャッターを切った。
多すぎる光量に晒しても戻らないならその逆をやれば戻るかも知れない。


本来なら真っ暗になる筈なのに何故か着ていたシャツの赤色がそのまま写り込んでいる。まだ光が入っているようなので、更にスイッチをオンにしてカメラのレンズを手で完全に覆った。さすがにファインダーの映像は真っ暗になった。この状態から手を外すとファインダーには一瞬真っ白になった直後に周囲の風景を映し出し始めた。現地で即興的に思いついた方法で、この操作で幾分回復はしたが、映像として記録するに値する品位までは戻らなかった。

こんな状態では撮影にならない。記録のない踏査などまるで無意味なので諦めて撤収することにした。そしてここに至って漸く第三次踏査に入るきっかけともなるものを見つけたのだが…

引き返す前に上流に目をやったとき、何やら古い遺構が岸辺近くに現れているように見えた。
光量もピントも本来通りではないため画像では分からないが、肉眼では当然見えている。


ファインダーでは白っぽく見えるので対象物を捉えられているか自信がなかったが適当にズームした。
手前に礫石が溜まった浅瀬部分があるだろう。その更に奥にある橋の手前の岸辺にお立ち台のようなものがある。


あの台のようなものは一体何だろう?

岸辺より明らかに高い台状のもので、かなり整った形をしていた。もしかするとここにある建物の基礎みたいな人工物かも知れない。歩いて行くにはちょっと遠いし満足のいく映像を持ち帰れないので、撮影し直しに来ることがあれば一緒に調べようと思い車に戻った。この日は以後の撮影を行わず、Facebookページ側にも小島をお題として投稿するのを諦めた。

なお、この日に現地踏査した写真は本記事向けのリサイズ画像のみ残して原典ファイルはすべて削除した。すぐ後に述べるように同じ場所の撮影品位が高い画像が取得できたからだ。
あまりにも画像が増えすぎたので保存する意義に薄い画像を間引く方針についてはこちらに書いた通り
《 8月27日 》
21日の東吉部行きでは厚東川の夫婦岩を撮影し、カメラ不調で写真が台無しになったため24日に撮り直しに行った。その後で訪れた小野湖の写真が不調とならば、また撮り直しに行きたくなった。同じ場所の上位写真がなければ品位の劣る写真とは言っても削除できないからだ。
後から調べるとき何か重要なものが写っている可能性も一応あるので

週間予報では日曜日の昼前から雨、しかもかなりの雨量が見込まれていた。迷走しつつ発達している台風10号の影響で、予報の通りなら小野湖の水位が上がる。もし現地撮影したいなら27日土曜日が最後のチャンスと思った。
土曜日は午後から隣町へ遊びに行く日である。両方行くとなればかなり疲れが予想されるが、明日の雨降りは待ってはくれない。そこで午前中に小野で撮影し、その足で午後は隣町へ行く予定を組んだ。

天気は快晴。日差しは再びきつくなったが風があるせいか幾分過ごし良い。隣町のスポーツ用と踏査用の両方に冷やしたお茶を準備して小野に向かった。

国道490号の荒瀬地区では以前から道路改良工事が進められている。片側交互通行になっていてたまたま信号待ちにかかった。このときふと思い出してカメラで試し撮りをしてみた。

信号が青になって進み始めた直後の映像である。
この写り具合は先行き不安を増長させるものであった。


撮影直後のプレビューで酷く画面が白っぽいことに気づいていた。しかし車が動き始めていたので手ブレだろうと思っていた。

さて小島が見えてきた。
前回訪れた3日前から一切雨が降っていないので水位は間違いなく下がっている。


上の撮影ではプレビューを一瞬眺めただけなので、正常に撮れていると思い安心していた。
路側帯が白トビしているのを知ったのはアジトへ帰ってからだった

さて、今回は一旦小島の前を通り過ぎる。前回踏査したとき、上流の橋の袂にお立ち台のようなものを見つけていたのでその辺りを先に調べようと思った。

自転車ならともかく車の場合何処へ行くにも車の置き場所確保が問題になる。
この件に関しては最近導入した Google ストリートビューが強力な道具となる。
橋に向かう枝道(市道下小野2号線)と国道の間に車を停め置けるスペースがあることをあらかじめ確認してあった。


果たして現地は映像で観た通りであった。車を留め置いてポケットに一式道具を入れて最初の撮影を行ったのだが…
既にカメラが不調状態に…


こないだほど酷くはないが、正常な動作状態にほど遠かった。そのことは撮影後のプレビュー画面でもすぐに分かった。

太陽に背中を向けるもっとも無難なアングルで橋を撮影してみた。
アスファルト路面の照り返しのせいだろう。なおも光量過剰状態だった。


正常動作なら周囲や被写体の状態を検知して自動的に適正な光量で撮ってくれるのだが…本日の撮影の初っ端からこんな塩梅なのだ。
ここまでの4枚の写真は保存する価値もないためPCからは削除している
ここまで酷ければもう諦めるべきか?
いやいや…そうするに及ばない。面倒だが当面は少しでもマシな状態で撮影できる方法を調べてあったからだ。そうでなければ以下の時系列記事が存在する筈もない。現地のマトモな写真が一枚もない記事とかあり得ないので。

それでは本編へ入ることにしよう。

(「低水位の小野湖・小野地区第三次踏査【1】」へ続く)
出典および編集追記:

1.「FB|本日の裏マニ・超ガッカリ編(2016/8/21)(要ログイン)

2.「FB|キヤノンお客様相談センターからの返信メール(2016/8/24)(要ログイン)
製品ごとにネットで問い合わせ出来るようになっているが、撮影された画像を見なければ原因が分かる筈もないのにメールでの問い合わせページは画像添付に対応していない。そのため症状を詳しく説明するメールを送ったものの数日待たされた挙げ句、当然の如く問題の画像を(それも原典画像なのに5MB以内でという制約付きで)送ってくれと再度依頼される二度手間となり、もう諦めて買い換えようかという気になり始めていた。

3.「FB|撮影枚数に限界があるらしい(2016/8/24)(要ログイン)

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