なごり岩(勝手呼称)

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記事作成日:2025/11/7
最終編集日:2025/11/9
なごり岩とは、コンクリートの建物やアスファルト舗装路などの人工構造物が主体となっている場所で、取り残されたように存在する自然の岩石を指す勝手呼称である。
画像は野中五差路の植樹帯に置かれている例。


一抱え程度の小さなものでなごり石と呼べるものもある。広義にはく間知石などの人工物も含まれる。
《 概要 》
なごり岩の生成要因はほぼ明らかで、広範囲の宅地造成や道路改良による掘削により掘り出された岩である。

粘性土主体の土質でもある程度掘削すると、大小入り交じった礫石が出土する。写真はこの総括記事作成時点で道路改良工事が進められている国道490号の上大谷付近。


バックホウのバケットに入る程度の岩なら掘削しごのままダンプトラックに積み込まれる。中には掘り起こせたものの移動させるのも困難なサイズの岩が出てくる。そのような岩は取りあえず工事エリア内に仮置きされる。

中規模な岩の場合、工事区間に既設コンクリート水路や硬岩の破砕作業を要する工程があったとき合わせて破砕されるかも知れないが、多くは諸々の工事が終わるまでに植樹帯などへ装飾用Bを兼ねて移される。出土した岩のもっとも低コストな処理法だからである。

山間を通る幹線道路では、しばしばカーブ内側の余剰地や植樹帯にこうした岩が置かれる。
写真は国道490号下善和〜井手ヶ原間にあるなごり岩。


このような処理法は国道190号の東岐波バイパスにもみられ、なごり岩を据えた下地にマルチング処理を施して沿線の景観面に貢献している。
《 判断がつきづらい事例 》
市街地や近郊地区の大岩が現れづらい場所にみられる岩は、なごり岩か判断が難しい場合がある。
市道沼風呂ヶ迫線のあるラーメン店付近の道路敷近くには多くの岩が積まれていて、道路工事中に出土したものをもらい受けたのかも知れない。
この岩は一つを残して2020年4月以降に取り除かれている


しかし道路工事とは無関係で、庭石にする目的で別の場所から搬入した可能性もある。特に住宅地では昭和40〜50年代にはマイホームの庭に岩石を運び入れて庭石にすることが流行り、私が幼少期を過ごした恩田でも庭石の移動を手伝った。このような場所にある岩は当然ながらなごり岩ではない。

市道権代向坂線の終点付近には、道路の端に間知石が数個並べて放置されている場所がある。


何処かの石積みを解いて石材を仮置きしているのならなごり石の一形態と言える。しかし付近に石積みを解いた形跡がなく、幅の狭い道で離合するとき溝に脱輪する事例があって意図的に並べているのかも知れない。
《 解析の意義 》
長い期間観察されていることを前提に、なごり岩が全く存在しない地域は土質が砂質粘性土主体であることが示唆される。松山通り・常盤通り周辺にはなごり岩はない。これは早くから堆積した砂による砂州であることから理解される。それでも十分な深さまで掘削した場合、砂質土に混じって岩が出土することがありそうに思えるのだが、市役所新庁舎建設工事で相当期間継続監視していながら、顕著な岩はまったくみられなかった。

厚南など他エリアの存在についてはまだ調査されていない。開作地なので宇部駅以南はなごり岩は存在しないと思われるが、厚東川の上流から流さてきた大岩が地下に埋没している可能性はあるかも知れないが、今後高層階のマンション建設などがなければ検出されることはないだろう。
保全ランク
なごり岩は無数の形態があり、自然のものから加工された石材まで多様なのでここでは評価しない。
出典および編集追記:

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