なると石(勝手呼称)

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記事作成日:2023/1/7
最終編集日:2023/1/8
ここでは、市内の各地で散発的にみられる特徴的な形状に加工された花崗岩素材をなると石と勝手呼称して記述している。
写真は市内のある場所にみられる典型的ななると石の例。


後述するように何のためのものか今のところ分かっておらず、外観を元に記事名を与えている。正式な名称が判明次第、正しいものに置き換える。
《 概要 》
写真のように外周部をギザギザにした歯車のような形に加工されている。直径は20〜30センチ程度で、厚さは数センチのものから数十センチまで様々である。素材は墓石に使われるのとほぼ同じごま塩系の花崗岩ということが共通する。

自然にこのような岩が産出することはおよそ考えられず、意図的にこの形状に加工されたことが明らかである。しかし何の目的で造られたのか、どういう名称なのか分かっていない。

ギザギザ部分が噛み合うように並べて置かれた場所が知られている。歯車のようにも見えるが、中心に軸穴がないことからその目的で造られたとは思えない。
市道常盤駅線の沿線にあったこの石材は住宅建て替えに伴い消失した


人家にあるものは、いずれも築数十年は経っているような場所に限定される。
近くに人家がなく浅い里山に放置され埋もれかかっているものも知られている。
写真は真締川の鎌田堰付近にみられる石材


この形状に加工するには相当な労力が要る筈である。白岩公園の初期の踏査で見つかった梵字の刻まれた石盤も類似する形をしていた。


鍋倉にある宮地嶽神社の近くにもなると石が数個見つかっていることから、宗教的意味合いを持つのかも知れない。
《 市内の分布状況 》
今のところなると石は非常に限られた場所にしか見つかっていない。市内では把握している限り数ヶ所である。昭和中期以降に家を建てたような場所には見つからず、民家自体は新しくてもそれ以前から居住していたような場所に限られる。鎌田堰近くにあるものも恐らく昔は民家があったと考えられるような立地である。

2015年頃から存在に気付き始め、見つけ次第写真を撮るようになった。しかし近年では少なくとも市内の近隣地域に新規発見がまったくない。
保全ランク
既知の現存箇所から、かなり少なく消滅が懸念されるランクに認定する。
ランク呼称概要
4絶滅危惧非常に少なく、将来的な消失が懸念される。
一般的名称も素性も分からないため、市外でどの程度存在しているかはまだ分かっていない。
情報を募るため、新規に総括記事を作成した。以前の派生的項目は こちら に置いている。
外部サイトにも写真を投稿[1]したほか、サンデーうべのコラムでも Vol.78「フォルムを愛でよう」でこの石盤の写真を掲載している。
出典および編集追記:

1.「【未解決素材】鳴門巻きみたいな花崗岩|note 宇部マニアックス支店

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