常盤公園・石炭記念館

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記事作成日:2016/1/20
最終編集日:2022/10/31
石炭記念館は、常盤公園の正面入口東側にある展望台兼資料館で、宇部の発展に大きな恩恵を与えた石炭に関する資料が展示されている。
写真は市道常盤公園江頭線から撮影した石炭記念館と象徴的な展望塔。


位置図を示す。


石炭記念館に関する記述はときわ公園の公式サイトに掲載されている。[1] ここでは補完的内容および個人的関わりについて記述する。
《 アクセス 》
石炭記念館は常盤公園の正面入口を通って右側の市道立体交差をくぐった先にある。
スロープを上ったところに石炭記念館の玄関がある。


このスロープの右側に蒸気機関車D51が静態保存されていて、よく子どもたちが運転台に登っている。永年雨に打たれて塗装が剥げ傷みが目立ってきたため、近年塗装替えされた。

入口の様子。
開いている時間内は委託担当者が常駐している。


石炭記念館の屋外には石炭の採掘や運搬に関する重量を伴う資料は玄関から左側のエリアに展示されている。以下、屋外と館内に分けて記述する。
《 屋外 》
屋外には先述の蒸気機関車をはじめ、雨風に晒されても問題ない石炭時代のトロッコや器具類が展示されている。
また、少し離れたエリアに石炭採掘にまつわる記念碑類が据えられている。

蒸枠記念碑。
台座および石碑自体の六角形は蒸枠の正六角形構造にあやかっている。


石碑群の裏側に正体不明の古く錆び付いた鉄門扉がある。


何処へ通じているのか見当がつかず最初のうちは謎めいた存在だった。正体が分かればどうということもない物だが、予備知識がなければ謎めいた存在に思えるだろう。これは石炭記念館の地下坑道に展示されている物品の搬入路として使われていた。現在は閉鎖されている。

この他、石炭記念館とは直接の関連性はないと思われるが、蒸枠記念碑からやや離れたエリアに「宇部国際交流の森」と記された標示板が出ている。このエリアから飛び上がり地蔵尊の横まで園内の管理道があり、樋門入口に通じている。一般来園者はここを経由しての出入りはできない。
正規の出入り口ではないのだが工事関係者によって開門されたとき来園者も出入りすることがある
《 館内 》
[1]にも書かれている通り、開館時間は午前9時〜午後5時で火曜日が休館日である。入館は無料だが、期間限定のイベントが開催される場合、別途観覧料が必要なこともある。

館内の構成は1階のフロア部分に宇部の概要を示すパネル展示、炭鉱時代の資料、モデル坑道[2]で、エレベータ昇降口に対面する位置に指定管理者の常駐する詰め所がある。
2階は常設展示物として石炭採掘の歴史と当時の暮らしの再現、資料展示があり、これとは別に随時入れ替わりのある企画展がある。[3]

石炭記念館の建物自体は2階建てで展望台は最上部にある。建物の1〜2階は階段やエレベーターで移動できるが、展望台にはエレベーターでしか到達できない。
したがってエレベーターの行き先ボタンは1階、2階、展望台のみとなる。
非常用の階段は設置されている


エレベーター内部に貼られた展望台の概要説明。


これほどの高さなので、エレベーターで地上と展望台を往来するにはかなり時間がかかる。不測の事態のために展望台まで階段は設置されているが、非常用という位置づけであり一般者は利用できない。昼間障害標識としての塗装と航空障害灯が設置されている。

展望台はエレベーターを中心とした正方形の空間となっている。
常盤池を眺める側と山口宇部空港を望む側に高解像度の望遠鏡が設置されている。


四方のガラス窓は固定されていて開閉できない。代わりに室内は空調が入れられている。櫓を転用した構造上、床の随所に鋼製の部材が剥き出しになっている場所がある。窓ガラス越しによる撮影になるが、撮影角度によっては蛍光灯が写り込むなど二重写しのような写真になることがある。
【 1階および地階 】
モデル坑道の入口。
撮影禁止の制限を知らない時期に撮影した写真


なお、館内において最上部の展望台は遠景を愉しむためのものなので当然自由に撮影できるが、展望台以外の館内は地下坑道を含めてすべてのエリアで撮影禁止となっている。特に2階の企画展コーナーではカメラ撮影禁止の表示が掲示されている。[4]

8月下旬の土曜日はサマーフェスタと称して、夏休みを終えつつある子どもたちに最後の愉しみを提供しようということで夜間にさまざまなイベントが開催される。このイベントでかつて石炭記念館にある展示用の坑道を利用してお化け屋敷が造られたことがある。
石炭記念館からはかなり外れるが、このお化け屋敷に関して大変に笑える話があり、一人で抱えておくには勿体ないので個人的関わりとして記述した。以下のリンクを参照。
派生記事: サマーフェスタのお化け屋敷
《 近年の変化 》
・2022年10月末に訪問したところ、展望台へ上がることができるようになっていた。展望台は窓を開けられず換気が不十分になること、展望スペースがそれほど広くないことから来訪者が大勢押し寄せると covid19 対策として不十分なことから閉鎖されていた。石炭記念館の耐震補強に伴う予算の目処が立たないことから、石炭記念館は元より展望塔そのものも撤去されることとなっていたため、もう二度と展望台からの撮影が出来ないだろうと諦めていた。

なお、石炭記念館と展望台のリニューアルに名を借りた実質的な廃止は、前市長による郷土への無理解極まりない施策の遺恨である。実際に展望台を視察したところ展望スペースの換気を行う機器を追加設置することで対処されている。
《 個人的関わり 》
石炭記念館の創立は昭和44年のことなので、物心ついた頃には既に存在していたことになる。しかし幼少期はもちろん学童期や学生時代においても訪れた記憶がまったくない。小中学校の野外学習の過程で訪れたことはあるかも知れないが記憶がない。後述するサマーフェスタを除いて社会人になって訪れたのは、アジトを今の地へ移してからである。
展望台から撮った手元にある写真で最も古いのは2009年4月であり、その頃には既にデジカメを携行していたので、サマーフェスタ以後最初に訪れたのはこの時期であろう。
【 サマーフェスタのお化け屋敷 】
1階にある再現された炭鉱の坑道を利用して造られたお化け屋敷に行ってみたことがある。確か入場は無料だった。このとき大変笑える体験があって一人で握りつぶすには面白過ぎるので、本項目からは脱線するが暫定的にここで書くことにする。なお、文化セクションにお化け屋敷などの個別項目を作成・公開した折りには一連の記述を移動する。

注意以下には長文に及ぶ個人的関わりが記述されています。レイアウト保持のため既定で非表示にしています。お読みいただくには「閲覧する」ボタンを押してください。

なお、サマーナイトフェスタはときわサマーフェスタと名前を変えて現在も毎年行われている。[5]ただし石炭記念館のモデル坑道を使ってのお化け屋敷はもう運営されていないようである。
またやってくれればいいのに…一人でも幽霊ハンティングに出かけますよ♪
出典および編集追記:

1.「ときわ公園公式サイト|石炭記念館
なお、かつて公開されていたサイト(http://tokiwa.ube.ac/005c_others_sekitan.html)における ube.ac は閉鎖され既に存在しない。

2. モデル坑道は一部が地下1階相当に埋設される形で造られている。

3. この記事向けに撮影しに行ったときは2015年7月18日〜9月6日にかけて「石の世界」と称して世界の珍しい石が展示されていた。開催されている企画については石炭記念館入口前の園路に掲示板が出ている。

4.数年前エレベータに案内されるとき担当者から館内は撮影禁止ですと伝えられた。著作権のある写真などの展示物があるからというのが理由だった。しかし撮影禁止の掲示が出ているのは2階のみで1階や地下坑道にはない。
本件について2016年に改めて来訪者の案内を行っている担当者に確認したところ、館内では展望台を除くすべてのエリアにおいて写真撮影は禁止ですとの回答を頂いている。詳細は「FB|どうして石炭記念館は館内すべて撮影禁止なの?」も参照。
2階は著作権のある展示物が多く博物館に準ずる扱いがなされているので撮影禁止は納得がいくが、気軽に楽しめる地下坑道も撮影禁止というのは些か規制が厳しすぎる感じが否めない。
なお、石炭記念館は老朽化が進んでおり常盤公園の来訪者において利用率が他の設備より著しく劣っている問題は認識されており、将来的に展示方法を改める形でのリニューアルが計画されている。

5.「ときわ公園公式サイト|年間イベント

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