常盤公園・正面入口

公園インデックスに戻る

現地調査日:2013/6/4
記事編集日:2014/8/17
ここでは、常盤公園の正面入口および近接する施設についてまとめている。
これは石炭記念館最上階の展望台から正面入口付近を見下ろした映像である。[2013/1/6]


なお、一連の施設群の写真は現地調査日時点のもの(一部過去のものを含む)で、現在”ときわ公園動物園ゾーン計画”により設備の更新が進んでいる。現在、ここに掲載されている写真や内容は大きく変更されるのが確実である。設備などが更新され過去のものとなった折には本記事を総括化し、現在ここに掲載されている内容は枝番付きの記事に移動する予定である。
《 正面駐車場 》
常盤公園の正面玄関前には67台[1]と収容可能台数は少ないが駐車場が整備されている。位置としては国道190号の常盤公園前分岐点から市道常盤公園江頭線を300m程度進んだところにある。
国道から来た場合、正面に石炭記念館を眺めつつ左側の入口から進入することになる。


駐車場の正式名は…「常盤公園正面駐車場」と思われるのだが確実ではない。
現地調査日現在においては一部の文字にテープが貼られて抹消されていた。
ちょっと意図が分からない…「正面」では塩梅が悪い何かの事情があるのだろうか…


おぼろげながらまだ記憶があるので、この駐車場についてここで記録を留めておくことにしよう。
駐車場の見た目の新しさから推測されるように、平成時代の初期まではこの駐車場はまるっきり違う状態だった。
市道と駐車場の位置関係が逆だった。
即ち、現在駐車場の進入路となっている部分を市道が通っていて、駐車場は夫婦池に面した側に造られていたのである。[2]
位置を交換しただけなので駐車可能台数は増えてはいない。バス停や歩道を追加整備したのでむしろ減っている。しかし駐車場を正面玄関側に移動したことで車での来園者が駐車場から正面入口に向かうとき市道を横断する危険に晒されることはなくなった。また、詳細は市道常盤公園開片倉線で述べるが、ここから工学部通りに向かうには以前は石炭記念館の前で殆どUターン同然にきつい鋭角カーブになっていてバスなどの大型車両通行の障害になっていた。間に駐車場が入ったことで市道の取り付け部分は普通のT字路となり、見通しも改善されて安全になった。これらの市道および駐車場付け替え変更は駐車料金徴収化とほぼ同時期に整備されたと思われる。

進入路と退出路も分離され、市道のほぼ同じ場所に接続されている。
料金バーの手前にある転回スペースは駐車場に入らず引き返すためだろう


正面駐車場以外に西、東、中央駐車場が案内されている。
常盤コミュニティセンター付近にある駐車場はイベント時など来園者が急増したときに使用される。


料金は一般車400円[3]で制限時間は24時間である。(大型車両は1,600円だが正面駐車場では駐車不可
誤進入やお手洗いのみの短時間停車に対応するために、30分以内であれば無料となっている。これは他の場所の駐車場でも同様である。


バス停および駐車場から正面入口は目の前だ。


私個人の体験では、無料化時代を含めて正面駐車場を利用したことは一度もない。うちの親も幼少期の私を連れて常盤公園へ行ったことは何度もあるが、停められる台数が限られているので最初から西駐車場を利用していた。正面入口から出入りしたその殆どが学校のお別れ遠足やスケッチ大会のときに限定される。
遊園地や動物園、石炭記念館などを訪れるときは正面駐車場が一番近い。しかし駐車可能台数が少ないのでイベントが開催されるときはよほど運が良くなければすぐ満車状態になる。

引き続いて公園の外側に限定して正面入口付近の様子を解説する。
《 正面入口 》
正面入口と呼ばれるだけあって、現在でも常盤公園の最もメインとなる玄関である。


玄関までのインターロッキングは別として、中央の改札口風の通路や両脇の平屋、手前に長く伸びた庇は幼少期に私が訪れていた頃から変わりはない。建屋は総コンクリート造りで特に意匠を凝らした様子もなく、現代からみればあまりにも地味かつ無機的で、機能最優先の昭和期を象徴しているようだ。

正面玄関の向かって右側にはトイレが設置されている。
このトイレは園内外からも利用できるが、内部では仕切られている。
このトイレの設置は駐車場整備より更に後のことだった


正面入口の窓ガラスは閉められ、前面に彫刻や動物のパネルが展示されている。
入場券の販売・改札を行う必要がなくなったためだ。


駅の改札口風のゲートや入場券販売窓口はそのまま今も遺っている。


受付の前に設置された案内板。
駐車場は回数券が存在し、各方面で取り扱っている旨案内されている。かつてはここに「改札員」が立っていた。


流れとしては、窓口で入園券を買い求めて保持し、帰るときに改札員が回収していたと思う。もっとも私自身は常盤公園にお金を払って入場したことが一度もない(宇部市民なので入園カードを忘れさえしなければ無料だった)ので、常盤公園の入園切符を目にしたことがない。
実物を持っている人がもしいらしたら大変な希少価値じゃないかと…

受付窓口には今も「案内」の札が遺っていた。
もちろん今は誰も常駐することはない。[2013/1/23]


かつてはこの内側に担当者が居て入場券を買い求めたり提示された学生証を確認していたものだった。
小さな丸い穴が沢山空いた受話器の断面みたいな窓口が如何にも時代を感じさせるものがある。

最近、正面玄関入口を訪れたときこの窓口部分に置かれていた札が取り払われ内部が見えるようになっていた。


失礼して横からちょっと内部を覗かせていただいた。
ガラス越しに見えているのは案内用放送機器だろう。かつてはこれで迷子の呼び出しなどを行っていたのだろうか…


事務デスクが2台に書棚があり、エアコンも見える。どうやら完全に閉鎖したのではなく現在も事務用に使っているようだ。


窓口越しに昔の入園料標示板が見つかった。
小児料金は分かるとして、大人(高校生以上)料金の460円は中途半端な気がする。この水準に決定するための算定根拠があったのだろう。
「常盤公園の入場料徴収時代は大人一人いくらだった?」は地元ネタ格好のクイズ題材になりそうな気がする


常盤公園の入園料については、平成13年に無料化されるのと引き替えに駐車料金を徴収するようになった。この改定にあたり駐車場には料金徴収ブースが設置された代わりに、入園料徴収用の正面玄関入口と東入口にあった窓口は閉鎖されている。
中央入口ではどのようにしていたのか思い出せない…入口自体なかったのかも

正面改札口に隣接して左側には、つい最近までお土産売り場があり店員が常駐していた。
いつ撤収したのか正確には分からないが、2013年のはじめにローラーコースター撤去の件で尋ねたときには店員が居たので、ここ2〜3ヶ月以内のことだ。


現在では陳列用ケース一つを残してかつての店のものは殆ど撤収されている。陳列ケースには各種パンフレットが展示され、店のスペースは車椅子の待機所となっている。近くには連絡用インターフォンが置かれ、車椅子の利用など必要に応じて係員を呼び出せるようになっている。

なお、本記事の執筆時においては公園内に自転車を乗り入れることはできない。自転車による来園者は、正面玄関では概ね左側のこの場所に駐輪される。
もっとも押し歩きするなら自転車の持ち込み自体は禁止されていない


駐輪されている奥は、かつて水の張った人工溜め池が造られていた。この場所にはフェンスが無く、入園料が必要だった時代に無償での園内侵入を防ぐ役目も果たしていた。無償化後は池の水は抜かれて干上がっている。
しかしこの中を跨いで園内に向かう行儀の悪い人は居ない

正面玄関の右側にも同じスタイルの池があったが、現在は日本庭園風に改修され、きちんとした石畳の通路が設置されている。
通り抜けて構わないのだが、気付いている人は少ないようだ。


正面入口から内側の様子については、別途記事を作成する予定である。
次項には白鳥池方面に向かう立体交差部分を収録している。

(「常盤公園・正面入口【1】」へ続く)
出典および編集追記:

1. 「Wikipedia - ときわ公園|駐車場|収容台数」による。

2.「地理院地図|常盤池東部(昭和49年度)の航空映像」による。

3. 税抜きの金額。2014年度以降消費税率が改定されこれに伴って駐車料金も変更されている。

ホームに戻る