ショートフィルム・ウベミアンラプソディー

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記事作成日:2023/5/14
最終編集日:2024/1/2
ここでは、山口ケーブルビジョン「にんげんのGO!」における10周年企画28分の1テレビの企画であるショートフィルムコンテストで放映された短編映画ウベミアンラプソディーについて記述する。
写真は短編映画オープニングに現れる字幕部分のテレビ画面接写画像。


主演は宇部マニアックス、監督は松田ディレクターで、宇部マニアックスが QUEEN の名ボーカリストだったフレディー・マーキュリーに扮して歌う様子を収録したものである。曲は QUEEN の7作目アルバム JAZZ の12番目に収録されている「ドント・ストップ・ミー・ナウ(Don't Stop Me Now)」である。ショートフィルム名は4作目アルバム「オペラ座の夜」の11曲目にある「ボヘミアンラプソディー(Bohemian Rhapsody)」に由来する。[1]

恐らく宇部マニアックスが登場する中で最大級のインパクトがあった企画である。隧道どうでしょうに代表されるように、お堅い解説役というイメージが認知されつつある中で視聴者に与えた衝撃は相当のものがあった。

にんげんのGO!では28分の1テレビの企画の中で、2023年5月5日の22時40分から始まる枠で一度のみ放映された。しかし後で松田ディレクターのアカウントによって YouTube にも公開されている。解説するよりも動画を視て頂いた方が早いのでリンクを添付しておく。
公開範囲の制約上記事への動画埋め込み操作は出来ないようである

[再生時間:3分51秒]


映像だけでは分からないが、収録のために練習したり歌詞を暗記したのではなく、中高生時代に反復して聴き続け歌うことで染み着いた記憶に依存して歌っている。QUEEN は元より現在では日常で洋楽を聴く習慣が殆どない。[2]私の中では中学生時代からの”当たり前”だが、そのことが顕在化する出来事があって企画化された。(後述する)
《 映像・音声の収録と実際の放映 》
ロケもスタジオ収録もほぼ完全なワンマンショー状態である。収録にあたって「市内のあちこちを移動しながら歌唱場面を収録する」ことだけ聞かされていて、最終的に「にんげんのGO!」でどのような形で放映されるかを知ったのは後のことだった。
【 ロケとスタジオ収録 】
ロケは2023年4月17日に実施され、松田ディレクターが撮影場所の選定と映像音声の収録を行い、別アングルでの撮影や音響を岡藤さんが、歌っている様子を上空からドローンで撮影する部分を山口さんが担当した。スタッフロールは流れないが、ショートフィルムの一場面で関係者が登場する場面がある。

スタジオ収録はロケの翌々日の19日に山口ケーブルビジョン本社で実施され、全体を通して歌う音声部分が収録された。ロケで音声も採取されていたためスタジオ収録は当初は予定されていなかった。一連の流れを書くうちに相当長くなったので、以下の記事に分割した。
時系列記事: ウベミアンラプソディーの収録
【 実際の放送時の構成 】
5月5日の28分の1テレビでは、どさけん氏監督による「食べる。」と併せてショートフィルムコンテストと題して放送された。この短編映画も宇部マニアックス主演だが、山口ケーブルビジョンを介してではなくどさけん氏単独の意向で制作された。その後28分の1テレビの中で放映するコンテンツとして、ウベミアンラプソディーの撮影と歌唱採録が行われ松田ディレクターによってショートフィルムとして構成された。

28分の1テレビでどのような形で盛り込むかは直前まで検討されていたようで、4月30日にスタジオ収録されるまでに当日のスケジュール表をメールで受け取っていたが、ショートフィルムを競い合うコンテストという形式で放映されることが判明したのは、前日の修正されたスケジュール表を見てからのことだった。
《 制作に至った背景 》
まったく突拍子もない企画だが、松田ディレクターがこのショートフィルムの制作に至った背景はかなり明確に分かっている。それはロケ終了後に松田ディレクターの車で移動中のことだった。

正確な時期は覚えていない。隧道どうでしょうのロケを終えて遅くなったので、夕食でも食いに行きますかってことになって松田ディレクターの車で行きつけのお店へ向かう途中だった。カーステレオから QUEEN の曲が流れてきたので、躊躇いがちに口ずさんでいた。2曲目あたりでドント・ストップ・ミー・ナウが流れたと思う。アップテンポでピアノ演奏も入っているこの曲は昔から好きで、何度も歌って歌詞はほぼ正確に覚えていた。

そのとき「QUEEN知ってるんですか?」のような話に始まり、知ってるどころか後期のアルバムを除いて殆どの曲を歌える程度に歌詞を覚えていると話した。その筋の方なら理解してもらえると思うが、細部にわたる Hey! とか歌詞カードには記載されていないフェイドアウト部分まで再現できた。更に分からないまま歌詞だけ覚えて歌うのではなく、どんなことを歌っているかを解説してみせた。

松田ディレクターは一定の月額を支払うことで好きなだけ聴けるサブスクリプションを利用していた。リクエストの多い曲が頻繁に流れ、その殆どは過去に大ヒットしている。QUEEN と言えば洋モノを聴いていた私と同程度の世代なら、間違いなくヒット曲をいくつも知っている。こうして宇部ネタや隧道といった物件以外の文化的題材で、初めて共通項を持つこととなった事例だった。

このことを知った松田ディレクターは、今度みんなでカラオケに行って歌合戦などをやろうと話したと思う。そのプランはすぐには実現しなかったが、松田ディレクターの車に乗って移動中に QUEEN が流れる場面はその後も何度もあり、その都度歌っていたことからインパクト企画として面白いものになりそうだという感触があったのだろう。
《 映像の部分的再放送 》
先述のようにウベミアンラプソディーは2023年5月5日の第4枠でどさけん氏の「食べる。」と共に一度きり放映されただけだった。通常の番組では一日の4枠で1〜2週間続けて放送されるので、第4枠のみ一度きりでは録画している人以外はそれほど視ていなかったとも考えられた。

同年の年末年始特集で隧道どうでしょうの再放送が3度企画され、その第2回(シーズンIII)の最後にウベミアンラプソディーの映像と共に視聴者の皆様とお別れという内容で再放映された。
写真は再放送を挟んだ枠撮り部分で、宇部マニアックスが Freddie に扮して登場している。


この後で隧道どうでしょうのシーズンIII第2回、浅地川橋りょうが流れる。その後でスタジオ収録の枠撮りに戻った後、最後に高橋さんが2023年最後の締めくくりの映像を紹介する。


「ウベディーマーキュリーによる”ドント・ストップ・ミー・ナウ”です。それではVTRどぞっ!」の部分。


映像では年明けの新春スペシャルの予告などの映像などと共に歌っている姿と音声が流れ、最後は今富ダムのドローン撮影映像で終了する。ウベミアンラプソディーの全体ではないが、一日4回で大晦日まで放映されるため視聴されている確率は以前より高い。
【 映像を見た方の反応 】
28日に丸喜常盤通り店で買い物したとき、商品を物色している私を遠くからしげしげと眺めている買い物客に気付いた。最近は周囲の人の動向だけで視聴者さんでは…という勘が働く。店内一周して同じ場所へ戻ってきたときその買い物客から声を掛けられた。それほど熱狂的という視聴者さんではなく、たまたま視ていたとき出ていたテレビの人と気付いた様子だった。歌っている途中でヒゲが外れたのは残念だったと言われた。それでも地元題材でいろいろなことを番組にしている点は面白いと話しておられた。
出典および編集追記:

山口ケーブルビジョン「にんげんのGO!」公式ブログでの告知。
1. 実際に歌うこととなった曲名よりも QUEEN の中ではボヘミアンラプソディーの方が知名度が高いのが理由である。

2. 十年以上前にCDをレンタルして変換した音楽ファイルがPCに保存されているが、現在では年に一度聴くかどうかという状況である。

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