まこも池【旧版】

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現地踏査日:2009/10/20
      2012/12/11
記事編集日:2016/4/27
情報この総括記事は内容が古くなったので旧版に降格されました。現在の総括記事は こちら をご覧下さい。旧版は互換性維持のために残していますが、編集追記されず将来的に削除します。

まこも池[1]は小串台付近にあるやや小振りの溜め池である。
下の地図は、まこも池の余水吐を中心にポイントしている。


池の名の「まこも」は、漢字表記すると真菰で、この池がある近辺の小字に由来する。しかし池の名称を指す場合はひらかなで表記するのが通例である。[2]
小字の真菰については以下の記事を参照されたい。
派生記事: 市道真菰線|真菰について
《 アクセス 》
池のすぐ東岸を県道琴芝際波線が通っており、市街部からアクセスした場合は小串からの坂を登り切った最高地点付近に存在する。注意していれば県道から見落とすことはないが、それほど秀麗でもない小さな溜め池なのでドライバーに顧みられることは殆どない。

小串側から県道を通ったときの見え方。正面には小羽山県営住宅のアパート群が見えている。
まこも池の手前左側がかなり広く、ここに車を停め置くことができる。左への分岐は市道真菰線である。


中山側から県道を通ったときの見え方。
まこも池の余水吐付近で軽く蛇行している。これは溜め池の堰堤上を通るように道路を拡げた結果だろう。


小羽山地区から来た場合、まこも池が正面に見える。
高台に見えるのは宇部変電所である。


なお、桃山方面から宇部変電所の横を通って降りてくることもできるが、市道真菰線は起点からの終日一方通行なので注意が必要である。
知り合いはこの規制を知らず逆走して切符を切られた模様

まこも池は西に向かって変形したハート型をしている。2つある小さな沢には流れ込む川がなく、山からの水を貯留しているだけである。道路に面する部分はコンクリート護岸だが、沢の部分は自然の岸辺になっている。
蛇瀬池が鵜の島方面の灌漑用水確保を目的に人造された溜め池であるのに対し、まこも池の成り立ちはよく分かっていない。しかし自然発生した溜め池ではなく、沢を横切る本土手を築いて造られた人工のものと思われる。

県道沿いのほぼ最高地点にありながら余水吐は南側にのみ備わっており、余剰水は南へ向かって流れている。蛇瀬池から流下する蛇瀬川では賄いきれないいか土付近の田に水を充てる目的だったのかも知れない。


池に生活排水が排出されることはないが、流れ込む川が殆どないために水の入れ替わりに乏しい。そのため水位にかかわらず蛇瀬池同様に灰緑色の水を呈していて透明度は著しく低い。
岸辺の二方を道路に囲まれているためにゴミの投棄が目立つ。これはまこも池に限らず道路沿いにある溜め池の宿命とも言える。

かつては余水吐から下流はかなり深い沢だったが、平成初期に完全に埋め立てられて現在の新興住宅地となった。沢の底を流れていた小川は盛土と共に嵩上げされ、現在はコンクリート三面張り水路となって住宅地の裏手を流れている。この水路はいか土公園の手前で市道小羽山中央線の下を暗渠でくぐっている。
こういう経緯がある故に、まこも池は地図で眺めると何処にも流出していく経路のない窪地のように見える。

宇部変電所が近いため、一部の送電鉄塔はまこも池の汀に立っている。
写真は小郡線(60Kv)の90番鉄塔である。


まこも池での釣りは特に禁止されていない。晴れた休日などは県道や市道真菰線から釣り糸を垂れる子どもたちの姿をよく見かける。ブラックバスが釣れるという。[3]
本件に直接の関連性があるかどうか検証できていない未確認情報がある。

注意以下の記述には未確認事項が含まれています。承諾頂ける方のみ「閲覧する」ボタンを押してください。


県道の屈曲点付近に洪水吐が存在する。もっとも現在ではそれよりずっと低い位置に開口方式の余水吐があるので、洪水吐から池の水が流下することはないと思われる。
これのみ2010年5月の撮影…県道護岸に見えるのが洪水吐で折れ点にあるのが余水吐


用水を取り出す斜樋は市道真菰線の起点付近に存在する。
自転車の場合自歩道と勘違いしてガードレールの内側に入るミスに注意


降り口に施錠されたネットフェンス門扉がある。


フェンス門扉越しに撮影。
コンクリート製の階段と斜樋が見える。


現在の余水吐は市道真菰線と県道との接合部付近に設置されている。
スクリーンが掛かっているのみで水位が上昇すれば自然排出される仕組みである。
近接撮影画像はこちら


市道真菰線に面して遊泳禁止の立て札が出ている。
もっともこの水質の溜め池では現在は泳ぐ子どもなど現れそうにもない。


市道真菰線側から汀へ降りる経路は一応ある。
もっとも現地へ撮影に行った12月中旬の時点では水位が高く、汀へ降りたところで移動範囲が限られるので止めておいた。


上記の場所からパノラマ撮影を行っている。


以下の3枚は、2009年10月中旬に採取した低水位時の映像である。


投棄ゴミが酷くお世辞にも綺麗な溜め池とは言えない状態だった。
岸辺には露岩が目立つが、蛇瀬池のものほど際だった大きな岩はない。


低水位が長時間続いたためか汀まで草が生えていた。
草木の勢いにまだ衰えが出る時期ではなかったので汀全体は辿らなかった。


同じ場所からパノラマ動画撮影も行っている。

[再生時間: 22秒]


まこも池に関する写真撮影は本編と宇部変電所、市道真菰線の走破レポート向け撮影程度しか行っていない。いずれも道路側からの撮影のみで、もう一つある入り江や送電鉄塔のある岸辺は未踏査である。
私有地が近接しており一旦汀へ降りなければ到達できないかも…

今後もし追加の写真を採取するようなことがあれば、続編記事を作成しよう。
まこも池で繁殖するアカミミガメたちの平和だけれども壮絶な場所取り物語。
派生記事: ライバルを蹴落とせ!
出典および編集追記:

1. 「小羽山付近の史跡と伝承」(平成18年度小羽山まちづくりサークル)掲載の地図には「まこもの池」という表記がみられる。

2. ゼンリン©による宇部東部版の地図表記では「まこも池」と表記されている。

3.「FB|2015年1月27日投稿分」の読者コメントによる。(要ログイン)

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