「草地になっているかも知れない」との話を聞いたものの現在も結構な水量が溜まっていた。
堰堤上は草ぼうぼうである。長さも幅もあまりないので、全体像を写す位置への移動に苦労した。
余水吐は堰堤の下流側端にあった。
太陽を背負う位置へ移動して撮った方がキレイに撮影できるので余水吐近くからカメラを構えたのだが…ネットフェンス上には有刺鉄線が載っていた。
(最初知らずに触れてジャンパーを引っ掛けてしまった)
堰堤の西端から撮影。
後ろは酷い藪なのでこれ以上後ろへは下がれなかった。
さて…それほど堰堤は草ぼうぼうならもしかすると…という悪い予感がした。
やっちまっただよ。(>_<);
これほど天気が良いので冬場のホイトプルーフなズボンでは暑すぎる。通常のトレーニングウェアを履いていた。いい加減堰堤上を歩き回った後なので既にほいとの大漁節状態だった。上の方にはヌスビトハギ、裾にはお約束のコセンダングサ。気づいたのは草ぼうぼう地帯のど真ん中で退出するまでに再度攻撃を受けるので、今振るってもまるで無意味である。もういいや…帰り際にお手当しよう。
(先ほどの地元民による「草地になっているかも知れない」とは堰堤上のことだったとか?)
そう言えば堰堤上に築堤記念碑は見当たらなかった。もし設置されるなら堰堤上というのが通例なので、始めから無かったのだろう。あるいは別の場所にあるかも知れないが…[1]
樋門は鋳鉄製の新しいタイプだ。改修は平成期に入ってからかも知れない。
そう言えば、この溜め池にはありがちな「関係者以外立入禁止」の立て札や「泳いではいけません」的な注意書き看板がない。まあ、その分だけ安心してうろうろ出来るのだが、設置された立て札には溜め池の管理者である水利組合名が記載されていることが多いので、現地では溜め池の名称に参考となる情報は得られなかった。
堰堤から溜め池全体を4分割で撮影した。
溜め池の外周すべてがフェンスで囲まれているのではなく、東の端は原生林で覆われていた。
航空映像では東の方がそれこそ草地のようになっていた。ここから見えているのは一部で、原生林の向こう側に溜め池の続きがあるのかも知れない。
堰堤の東端からは土手道のような踏み跡が続いていた。
汀は自然のままでフェンスなどはない。
ずっと先の方まで行けそうだったが、石碑のような人工物は見当たらないし池のすぐ近くまで民家が迫っていたので敢えて追求せず引き返した。
フェンスのない土手からの撮影。
名前に反して見かけは何処にでもある普通の溜め池である。
帰り際に堰堤部を撮影した。
沢地からは2m程度の高低差しかないので溜め池の水深もそれ以下だと思われる。
堰堤への進入路部分は車の転回に使ったタイヤ痕が残るだけで本当に訪れる人もなさそうだった。
溜め池の写真を撮りに来たと言われても怪訝な顔をされるのも無理ないことだろう。
3度目の正直で現地へ到達することはできた。しかし謎めいた溜め池の名称にまつわるものは何も見つからなかった。代わりにほいと脆弱ズボンへ目一杯の攻撃を食らってしまった。
しばし人目につかない場所へ自転車を停め、野ウサギの移動に便乗して勢力拡大を企てている種子どもを払い落とした。それもアスファルトの上では可哀想(?)なので、とん堤の堰堤が見える土の地面の上で。
まったく…学童期もズボンにほいとを持ち帰るなんてのは結構あったが、このトシになってもまだ同じこと(あるいはそれ以上?)をやっているとは…
とん堤はこの日の必須タスクの一つではあったが、メインディッシュとなる訪問地はまだ先にあった。公道へ出ても恥ずかしくない格好になったところで来た道を引き返し更に東へと向かった。
---
とん堤は特別な個人的関わりがある溜め池というのではなく、今のところ特筆すべき何かが見つかったというものでもない。再訪することも本編の続編が作成されることもまずないだろう。
なお、溜め池の名称由来として考えられるものは総括記事の方に書いておいた。こちらの方は新しい情報が得られれば編集追記を予定している。
終