市道常盤公園江頭線・横話【2】

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《 常盤小学校の入口通路 》
現地撮影日:2012/4/1
記事公開日:2013/8/29
山口宇部道路とこの市道との交差点に常盤小学校への出入口通路がある。その構造が如何にも奇妙なことになっている。
これは山口宇部道路の大沢側から撮ったショットである。


常盤小学校正門に向かう道は、山口宇部道路とガードレール一枚隔ててくっついている。舗装の高さはまったく同じだ。


市道常盤公園江頭線から見たこの交差点部。
この道を通って常盤小学校に向かうときは、物理的には山口宇部道路の本線に出ることなく進行できそうに見える。


交通ルールとしてはその場合でも学校への入口が停止線の向こうに側にあるので信号に従って左折しなければならない。これは法規的にも納得いくところだろう。
しかし逆に常盤小学校の正門を出て山口宇部道路ないしは市道に曲がる場合、どの信号に従えば良いものか迷ってしまう。小学校の出入口が山口宇部道路と市道の付け根部分に接続されているからだ。

小学校の正門に向かう道など、一般の人はそう頻繁に通ることもないように思える。これが問題になったのは、常盤小学校で開催されていたバドミントンクラブへ通っていた時期があったからだ。
本件については常盤小学校を記事化した折りに述べる予定

恩田に居た頃には面倒を避けて市道常盤公園江頭線の起点方向に右折することが多かった。道は狭いが夜はそれほど車が通らないし離合もライトを頼りにできるからである。
幸いこの交差点前後は直線で見通しが良いし、山口宇部道路も市道も車列が連なるほどの交通量はない。しかし夕刻時は子どもの課外クラブ送迎の車が入り乱れるほど出入りは多い。鍋倉交差点付近を掠めて通る市道居能鍋倉線の事例ほどの危険度はないが、常盤小学校から帰る車はこの交差点を法規に則った作法で通過するのに結構悩んでいるかも知れない。

交差点以外の問題として、バドミントンに通っている間はこの進入路での離合に難渋させられた。


課外のソフトボールが終わる時間とバドミントンの始まる時間が大体一致していたので、私たちが学校の体育館へ向かう頃に子どもを迎えに来た車の退出にかち合っていた。
夕刻以降に常盤小学校の体育館を使うクラブは少なくないので、狭い進入路の離合劇や交差点の退出で悩む車は今もある筈だ。
《 ウシガエルの鳴く沼地 》
市道丸山黒岩小串線を横断して山口宇部道路に出るまでの間に狭くくねった区間があり、進行方向左側が小さな沼地になっている。


この狭隘区間は私が常盤小学校の体育館に通っていた頃から同様だった。既に道の両側にガードレールがあり、舗装はもう少し汚かったと思う。

このたび自転車で通ったとき、沼地でウシガエルが唸っていた。
声を録音する目的で動画を回してみた。

[再生時間: 11秒]


国土画像情報で調べると、昔は沼地部分の面積がもっと広かったようだ。この近辺は常盤池よりもかなり高く田畑に充てる水が得られにくい場所なので、独自に灌漑用水を溜めておいたのだろうか…

このような沼地は田畑の作付け面積が縮小するにつれて放置され、草木の進出で自然消滅するか、あるいは土地の有効利用という観点から埋め立てられてしまいがちである。次にここへ観に来るときまで残っているかは保証できない。
《 馬守坂 》
現地踏査日:2013/9/4
記事公開日:2013/9/7
市道常盤公園江頭線が山口宇部道路を横断し、市道常盤小学校線との分岐点付近に至るまでは一本の下り坂になっており、古くから馬守(うまもり)坂と呼ばれていたようだ。[1]

一本の上り坂と思われる区間を国土地理院の地図に重ね書きしてみた。


高低差は15m程度で、400m程度の長さがあるからそれほど厳しい坂ではない。しかし自転車は結構な勢いで下っていくし、坂の下から漕いで登るなら結構なタスクとなる。

この道は床波から本土手を経由して新川方面に向かう古くからの公道で、交通の要所とされていた。人と荷物を背負ったまま馬を歩ませるには過酷な坂だったらしく、往来の人々は協力して荷物を運んでくれる大事な馬を気遣い、降りて歩いたことに由来するという。[4]

坂は市道常盤小学校線との分岐点少し手前から始まっている。


体感的には中程度の坂である。現在では喘ぎつつ登る労力が要るほどのきつさはない。
昔は今のような単一勾配ではなく、平坦な部分と急な坂が混在していたのかも知れない。


確かに坂は延々と続いている。写真を撮ったとき、私は名前のある坂と認識していなかった。
跨っているだけで距離を稼げる自転車にとっては嬉しい区間という認識だっただけ^^;


馬に関する名前が坂に与えられたように、この場所には馬にまつわる伝説もあるらしい。特に昔は当然ながら今ほど民家が沿線になく、道の両側に草木が生い茂っていて暗く、昼間でも不気味な場所であったという。[4]

昭和50年代に山口宇部有料道路が造られたとき、この坂の途中を分断する線形になった。このため現在では常盤小学校に入る交差点の一部となっており、一本の坂という実感がわきづらいかも知れない。
馬に由来する名前の坂として、小串の維新山に牛ころび坂というかなりきつい坂がある。牛馬が輸送手段の主役だった時代背景が窺えそうだ。
《 常盤小学校の東門通路 》
現地踏査日:2012/9/18
記事公開日:2013/8/29
情報以下の記述部分は、市道常盤小学校線および付随する記事に併合されます。作業完了後はリンクの付け替えを行います。
関連物件の踏査の流れを追う必要上から方針転換し、このまま残します。

常盤小学校の正門から北側に同様の使われていない門がある。


市道常盤公園江頭線から山口宇部道路の下を立体交差でくぐってこの門に至る道がある。
認定市道だったかも知れない…要調査項目である[2]

この場所は正門前から山口宇部道路に沿って下っており、門の前だけ急な坂になっている。
左側に見える坂道を進むと正門の前に出てくる。


門に背を向けて立つと視座がほぼ山口宇部道路と一致する。
立体交差にするために道を低いままにしたようだ。


この場所についてはプライベートな想い出があるのだが、実は今回訪れたのはノスタルジーに浸るためではなく、ある物件の下調べ的な視察を兼ねてのことだった。
その想い出自体は墓場に持っていこうかと思う^^;

あらかじめ得られている情報によれば、それはボックスカルバートをくぐった先にあると思われる。


ボックスを通過中。
常盤小学校の児童たちは今もここを登下校路に使っているのだろうか…


立体交差をくぐった先は現在転用されていない田んぼの跡が目立つ場所だった。
その一角に割と新しいマンションが建っている。


ボックスカルバートを出て振り返ったところ。
元々は盛土して山口宇部道路を通した筈なのだが、年月が経ちもはや地山のようになっていた。


さて、この辺りのように思われるのだが…
ちょっと入っていきづらい。暫くの間放置された田の跡らしき先は雑木になっていた。


私有地の匂いがする事の他に、草木が伸びすぎている。ましてアパートに隣接している場所でもあり、明らかに道などないこんな場所に踏み込もうとする私の行動が痛々しく感じられたからだ。

ところで、何がありそうだと睨んで踏査を目論んでいるかと言うと…
この辺りに防空壕の跡または
謎のトンネルらしきものがある?
当サイトの一読者からそのような情報をお寄せいただいた。現地の踏査は冒頭に表記した通り(2012年9月)で、メールを頂いて1〜2ヶ月程度後のことだったと思う。

残念ながらメールは Hotmail をアップデートする際に抹消されてしまったらしく手元にない。[3]
去年のHotmail改定で古いメールが一切引き継がれなかった…こういう事があるからウェブメールもバックアップが必要

メールの内容を詳細に思い出せないが、確かこんな塩梅だったと思う。
常盤小学校の東門、山口宇部道路との立体交差をくぐった先の山に防空壕の跡かトンネルらしきものがありました。随分と前のことで入口は塞がれていました。小学校の登下校路に近いということで塞がれたのかも知れません。最近近くにアパートが建っています。
それほど古いものなら、まず道路から眺めて歩いたところで目視はできないだろう…あれでも有名な物件なら分かりやすいところなのかもと思い、周囲を見回しつつ進んだ。

件のアパートから離れるように自転車を押し歩きしている。
アパート側の山とは限らない…もしかするとこの左側の茂みかも知れない。


この道は市道常盤公園江頭線のこの分岐場所に出てくる。


場所があらかた特定されているとは言っても片っ端から茂みに入ってみるわけにもいかず、雲を掴むような踏査だ。本件はもう少し下調べあるいは情報収集した上で臨もうと思う。
貯蔵用の横穴や防空壕自体はそれほど珍しいものではなく市内でも恐らく探せばいくつか遺っている筈だ。他方、昔何かの目的をもって掘削した人道・用水隧道の遺構の可能性も否定できず、そうとなればかなり鼻息も荒く取り組むべき物件になるだろう。
出典および編集追記:

1. 西岐波ふれあいセンター敷地内のイラストマップに馬守坂として記載されている。

2. その後の調査でこの道は市道常盤小学校線という認定市道であることが判明したので、別途道路レポートを作成した。詳細は該当項目のリンクを参照。

3. 寄せられた読者情報はメールに依るものではなく、Yahoo!ブログのこの記事に関連して投稿された読者コメントだった。
「マンション向かいの林」と指摘されていながらまるっきり反対方向を眺めていたのだった…^^;

4. 常盤地区在住読者からの情報による。

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