市道野中旦の辻線・横話

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ここでは、市道野中旦の辻線の派生的記事をまとめて収録している。
《 誰もが鉢合わせしたくない恐怖の区間 》
記事作成日:2015/9/12
最終編集日:2022/2/13
本路線の起点は工学部に対して直角に取り付いている。
しかも起点から最初の左カーブまでは軽四同士ですら離合できない狭い区間となっている。


この区間は私のみならず先にある旦の辻市営住宅の住民も工学部通りへ出る折によく利用している。起点・終点どちらからでもこの区間へ入るときには相応に気を遣っている筈だ。

特に常盤公園の方から来た場合、工学部通りの坂を下り始める途中で直角に右折し、今度は急な登り坂という道路構造の悪さである。充分減速しないと右折が危険だし、かと言ってあまり減速すると登り坂を進行するときローギア状態になる。何よりもこの狭い区間を通過するのに時間を要してしまう。対向車が来てしまわないうちにさっさと通り抜けてしまいたい鬼門なのだ。

ここに最悪のタイミングで離合劇を演じることを余儀なくされた体験談がある。面白い話かも知れないけど無駄に長いので折りたたみ方式にしておいた。

注意以下には長文に及ぶ個人的関わりが記述されています。レイアウト保持のため既定で非表示にしています。お読みいただくには「閲覧する」ボタンを押してください。

こういう事態になりやすいので、それ以降は可能な限り遠くからこの狭い区間の動向をウォッチし対向車がないことを確信してから乗り入れる。そして可能な限り素早く通過するよう試みる。それでもウィンカーをあげたまま先方の狭い道から工学部通りへ出て来るまで待機することになった事態が数回ある。後年になって車も通れるようになった狭い道の持つリスクだ。

その現場を工学部通りに向かって撮影している。
実はこちらから工学部通りへ出るのもかなり危険だ。道幅が狭いために沼方面からの車の往来を目視で確認するのは不可能である。


このような場所は昼間よりも夜間の方が楽だ。どのみち目視はできないので完全に正面のミラーに命運を託すことになる。夜間だとライトで充分に判別できる。
もし無灯火の自転車が左側を進んでいたら…悪いけど車にはねられても仕方がないだろう

あまりお勧めはできかねるが、ライトを頼りにここから出る場合、ミラーに小さく映っている状態ならやり過ごさずそのまま本線へ出ても充分に間に合う。工学部通りが坂道で大抵の車はスピードを出せずにいるため早くからミラーに映っていても接近まで時間が掛かるからだ。
稀に飛ばしている車もあるのでライトの接近状況をよく見てからにすること
《 真砂土舗装のような区間 》
項目作成日:2017/2/21
最終編集日:2022/2/16
本路線の最高地点を過ぎて旦の辻住宅に出るまでの下り坂部分は異様に狭い上に、舗装部分が異色の材質になっている。
写真は起点側からの撮影。


この区間だけ舗装の材質が異なる理由はまだ厳密に調べてはいないが、起点より山口大学の境界杭がみられることに関連性があるように思われる。即ち山口大学が独自に整備した学内道路を一般の通行も可能になるよう市道として認定したのではないだろうか。

舗装の材質は、渡辺翁記念公園やときわ公園の野外彫刻広場にみられるような自然色アスファルトやクレー舗装(真砂土舗装)のようである。自然色アスファルトは高価なのに対し、真砂土舗装は比較的安価である。ただし柔軟性に乏しいためひび割れしやすい。この区間も頻繁な往来のせいで至る所ひび割れている。合材の調達が容易でないからか、この区間を初めて調査してから十年以上現状のままである。

この項目を追記している現時点では真砂土舗装区間は補修されていない。わざわざ同種の素材で補修するとは考え難いので、もしこの区間が補修されるなら従来タイプのアスファルト舗装になるだろう。
【 不自然な縦断勾配の理由 】
この区間は舗設材が特異であるだけでなく、縦断勾配が不自然である。単一勾配になっておらず、工学部入口から通ったとき最初はきつい下り坂なのに中程で縦断勾配が緩やかなものに変わり、縦に折れ曲がった坂となっている。


現地の昔の様子は何も知見がないながら、地理院地図の航空映像を参照することでこの理由が明らかになっている。
北西に伸びる深い沢地を埋めて直線路を造ったため。
これは近年撮影された地理院地図の現地付近の航空映像である。
現在は直線路となっている勾配変わりの場所を●印で示している。


昭和30年代に撮影された同じ場所の航空映像を見れば、北西に伸びる深く切れ込んだ沢地を避けるように道が伸びていたことが分かる。


北西から伸びてくる深い沢筋が現在のキャンパスまで及んでおり、道路はその部分を避けて沢の先端部まで大きく曲がっている。周囲は原始林らしく濃い黒色として写っている。

昭和40年度版の地理院地図を参照すると、この沢地は既に埋められ直線路に変わっている。


このことから、昭和40年代にこの沢地部分を埋める形で造成し、道路を直線にすると共にキャンパスの敷地を正方形に整えたことが分かるのである。上の航空映像ではまだ大学の敷地部分に土が剥き出しになっていることから、この造成工事は昭和40年代の半ば以降かも知れない。

最近、新川歴史研究会のメンバーから、この土地の造成計画平面図と思われる青焼き資料が提示された。平面図には屈曲した道が描かれ、抉れた沢地で利用困難な範囲が1,620坪と見積もられている。平面図は共同義会の土地に教育関連施設を建設するときのものと思われるが、図面の作成時期はまだ充分に調べられていない。
《 山口大学工学部北側の道 》
項目作成日:2015/9/11
最終編集日:2022/2/16
市道は起点から山口大学工学部キャンパスの西側をなぞるように進む。旦の辻市営住宅1号棟前へ出てきたところで工学部から離れるのであるが、キャンパスの北側にも元は通路があったようだ。


旦の辻市営住宅側からアクセスした場合、入口部分に鉄門扉があって通れなくなっている。
この場所をポイントした地図を示す。


地図でも通路の途中に横棒が記載されていて通行に制限がかかっていることが分かる。

実際は四輪に限らず全面通行止め状態となっている。
通行禁止に関する明記はないが、門は施錠されているし「防犯カメラ作動中」という注意書きのみで通行者を引き返させるのに充分だ。


門扉から先をカメラで追ってみた。
スロープの先まではアスファルト舗装されている。
もう何年も誰も訪れたことのなさそうな状態で、フェンスの外側に通路はあっても雑草の楽園状態になっていた。


この場所を塞いだ理由は前述の地図を見ると理解される。通路の先は大学のキャンパス内へ向かっているからだ。いくら近道だろうと大学の中を部外者が自由に通行するなんてのはセキュリティ上好ましくないから通行禁止にするのは当然だ。。
しかし個人的にはこの通路が通れるなら大変に便利な近道になるのにと思っている。

物理的にはキャンパスの北側の端に沿って市道常盤公園開片倉線の途中、市道楢原線の起点がある十字路に出てくる。直線路で門扉の先がちょっと登りになっている以外はフラットだ。
ここを通れなくても車の場合は若干遠回りにはなるが猿田市営住宅の中を通って容易に到達できる。通れれば助かると勝手ながら感じてしまうのは徒歩および自転車の場合だ。

ここから自転車で本来車が通るべき市道猿田住宅線経由を走るとしよう。まず本路線の終点へ向かうのだが、かなりの下り坂で高度を10m以上失う。そして終点で右折し市道猿田住宅線を辿ると今度は延々続く登り坂で15m程度の高度が必要になる。
当たり前だが自転車で走るときは登り坂が結構な負担になる。できるだけせっかく稼いだ高度を失わずに移動したい。その観点から言えばこのルートは最悪レベルだ。何しろ坊主池の近くまで降りて殆どすべて高度を吐き出し、一から再び猿田の丘陵部へ登らなければならないからだ。

個人的には自転車でよく旦の辻住宅を訪れる。現在場所は何処から到達するにも途中にかならずきつい登り坂がある。一仕事終えてちょっとネタ探しに寛ぎたい場所の一つ、常盤公園方面へ向かうなら、ここが通れないために行くも引き返すも極端に下って上るか、一旦登って下って再び登り直す…の二択しかない。
この原因は常盤台そのものは結構な起伏のある丘陵なのに対し、工学部キャンパスは早い時期に整備して広い範囲がフラットという点にある。キャンパス周りの道は自転車だと楽なのに、外部から通れないのは惜しい。

この門扉のすぐ横に常盤台基地局の携帯の電波塔が建っている。


携帯基地局なのに入口のフェンス門扉に宇部市という標示板が貼られている。これは単に市の所有地という意味だろうか。

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