自転車転落事件

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記事作成日:2024/12/28
最終編集日:2025/1/25
ここでは、自転車転落事件と題して、2024年7月27日に自宅付近の市道で起こしてしまった自転車の自損事故について詳述する。

さまざまな原因から自転車で転落し怪我をする事例は過去に数回起こしているが、本件は身体と物品および心理的ダメージにおいて今までで最悪のものであった。暫く自転車に乗ることを止めるだけでなく、活動や行動パターンまで負の影を落とした事件である。2015年に市道の自歩道を走行中視線誘導標にペダルを引っ掛けて転倒した事例は黒岩自歩道事件を、神原交差点付近で歩道工事の保安施設(セフティコーン)を留めるために工事業者が打ち込んだ鉄筋にペダルを引っ掛けて車道に投げ出され、膝に後遺症を患う重傷を負った事例は神原交差点露出鉄筋事件を参照。
《 事件の概要 》
以下に事件の顛末を記述する。写真は事故直後の撮影ではなく、同日または後日当該箇所や状況を再現するために撮ったものである。

7月27日の午前は松濤神社で開催されていた麦わらぼうし投げ大会の取材と茅の輪くぐりに行ってきた。夏の暑い時期であり、このときは自家用車で出掛けていた。終了後自宅に戻ったが、まだ正午を少し過ぎた時間だったので写真の撮影と小冊子の販売を目的に自転車で出掛けることにした。

このときの出で立ちは、自転車での外出時に使うショルダーバッグと布製手提げバッグだった。ショルダーバッグにはカメラと替えのバッテリー、携帯、財布を入れていた。手提げバッグには小冊子を入れていた。手に持ったまま運転するのは危ないので、両方とも右腕を通して肩に掛けていた。

アジトを出て崩の坂の下に差し掛かった手前で、折悪しく坂を登ろうと反対側から接近する車が先のカーブミラーに見えた。道幅が狭いので減速しようとブレーキレバーを握った。この時点で自転車はそれほどスピードは出ていなかった。


カーブミラーの前を過ぎた後、右肩に掛けていたショルダーバッグが肩からずり落ちて手首にぶら下がる形になった。ずり落ちた肩紐を引き上げようとしつつ左手で後輪のブレーキをかけた。速度は充分に落ちていた。このとき右肩からずり落ちたショルダーバッグが前輪に巻き込まれた。体勢を立て直そうとハンドル操作する間もなくショルダーバッグが完全に巻き込まれて前輪がロックした。当然の帰結として自分は自転車の上を飛び越えて前方へ投げ出された。

概ねこの場所である。


宙を舞った状態で体勢を整える暇もなく、このときのごく短い時間「あ、自分の人生終わったかも知れない」と感じた。そのまま顔面からアスファルト路面に叩き付けられた。最初にアスファルト路面へ歯を打ち付けたことで前歯が弾け飛び、この衝撃で顔や頭のダメージは限定された。身体のどの部位にもっと強い痛みがあったかは覚えていない。しかし周囲の景色が見えて意識もあったことで、命だけは助かったことを認識した。アスファルト路面へ腹ばいになったあのときの体勢を思い起こすだけでもぞっとする。

崩の坂は道が狭く急なのに思いの外通る車が多い。事故の直後、坂に向かっていた別の車が私の横で停まって運転席から顔を出して「大丈夫ですか?」と声を掛けた。その時点でまだ自分の身体にどれほどのダメージを負っているか分からなかった。「大丈夫ではありません」と答えるのがやっとだった。もっとも自分で立ち上がり自転車を起こすことはできたので、救急車案件ではなく自分でどうにかできる状況だった。

自転車の外観に破損はみられなかった。ショルダーバッグの中身がカメラと携帯程度で薄かったことが逆に災いした。沢山詰め込んでいれば巻き込まれなかったが、薄かったことで容易に前輪のリムとスポークの間に巻き込まれてしまったのである。肩に掛けていた布製バッグは自分より前方に飛んでいた。
《 事件後の処遇 》
前歯が弾け飛べば、健全な歯なら激痛がありかなりの出血を伴う。しかし歯からの出血も痛みも殆どなく、むしろ打ち付けた唇周辺で出血していた。肘と膝に重い内出血が起きていた。歩くことはできたので、自転車を起こして押し歩きして一旦アジトに戻った。

まずは脱衣室の鏡でダメージを受けた部分を点検した。欠けた歯は一本で歯からの出血はなく唇周辺に挫滅を負っていた。手足も挫滅が殆どで、骨折などの重傷は生じていなかった。自転車の上に覆い被さる形になったこと、歯が落下のショックの殆どを受けたことで他が救われたようである。

次にカバンの中のものを調べた。カメラは柔らかな袋に入れていたのでスイッチは入ったが、この時点で液晶の左側が一部破壊されていた。
これは新しいカメラを購入して使い始めた初期の撮影である。今まで何度もカメラを壊してきたので、常に柔らかなポシェットに入れた上でカバンに収納していた。


このポシェットに入れていながら、カメラは液晶部分の端が壊れて見づらくなった。もしそのままショルダーバッグに入れていたら携帯と同じ運命を辿っていただろう。このカメラは高額なのを覚悟して購入して一年も経っていなかったので、この損傷はまったく痛かった。撮影自体は正常に行えたので、このときはダメージは液晶部分だけと思っていた。

携帯は開いても画面が真っ暗で何も見えなかった。蓋を閉じると表に時刻表示が出たが、画面に何も出ないので携帯で誰にも連絡することができない状況になった。いずれもショルダーバッグに入れたまま前輪のスポークで強く圧迫されたことが原因だった。ポシェットに入れていたバッテリーの予備などは損傷がなかった。
【 当日の対処 】
部屋に戻ればPCが使えるが、誰かに救援を求めてメールやダイレクトメッセージを送ってもすぐ応答してもらえる可能性に薄い。そこで今の時点で確実にコンタクトが取れるメンバーを探した。局長宅に行けば近いが、外出していることも多いのでほぼ確実に居ると思われる新川歴史研究会メンバーの高良オフィスを訪ねた。幸いオフィスに居たので、数時間前に松濤神社で顔を合わせていながら、事故で変わり果てた状態になってしまった状況を説明し何から手を着けていいものかアドバイスを仰いだ。

高良氏はカメラのスイッチを入れて液晶が欠けているものの撮影自体は満足にできると話し、壊れて動かない同種のカメラがあれば分解して液晶部分だけ移植できるかも知れないと言った。それよりもこの日は土曜日であり、携帯が機能不全に陥っているなら今日のうちにショップへ行った方が良いと話した。ガラホなら一万円以下で買えるとも言っていた。

そこで高良オフィスを後にして今のガラホを購入した常盤通りの au ショップに行った。携帯ショップはいつ行っても長時間待たされるイメージがあったが、それほど待つことなく対応してもらえた。電源は正常に入るものの、開いたとき画面に何も映らないので操作のしようがなかった。購入履歴を調べてもらうことで長期間ユーザーの保険が使えることが分かった。使っていたガラホは GRATINA G4 で、ピンク色で選んだものだった。同等機種となると色を選ぶことができず、仕方なく保険の範囲内で可能な機種にした。8千円の出費だった。

土日を挟むので新しい携帯が届くのが来週初めになるということだった。それまで大事な電話がかかったとき取りこぼすリスクがあるので、代ケータイを500円程度で借りた。ちなみにショップの人が分解したところ、メモリチップを装填することなく使っていたことが分かった。電話帳やショートメッセージの履歴はすべてメモリ上に保存されていたため、それらの救出を完全に諦める以外なかった。ショートメッセージの履歴はいいとして、登録しておいた電話番号が全部飛んだのは酷いダメージになった。新しい携帯が届いた後も、日頃から顔を合わせている人からの電話と迷惑電話の区別ができず応対できない事態に悩まされた。[1]

アジトに帰宅するとき、昼中の事故現場付近に車を停めて点検した。
少し探すだけで路上に欠けた前歯が落ちているのを見つけたので拾い上げて持ち帰った。


これを自力で瞬間接着剤で付け直すというのではなく、歯科で状況を説明するとき有用と思ったからである。


帰宅後、以前かかったことがある小串の歯科に電話して代ケータイで予約を入れた。前述のように折れた前歯は差し歯であり痛みがなかったので急ぐことではなかった。しかし会話するとき前歯はとても目立つ部分であり、そんな状態で「にんげんのGO!」に出演などできない。前歯の損傷は治療費が高くつくことが分かっていながら当日中にすぐ治療予約を入れた理由である。

なお、この日の自損事故のことは暫く誰にも黙っていた。特に親が知ったら「もう自転車に乗るのは止めろ!」と説教されるのが自明である。むしろそんな説教をされるまでもなく、自分の身のこなしの鈍さや不注意で起きるまったくしょうもない事故が生命を脅かす重大な結果を招くことに驚愕した。こんな感じで次にまた似たような事故をやらかしたら今度こそ自分の命がなくなると怯えることとなった。
【 7月末日 】
7月29日の月曜日に予約していた歯科を訪れた。
写真はこのときのではなく前回治療したときの撮影


折れた歯は差し歯だったので、麻酔なしで削り取られ仮の詰め物を入れられた。この歯科を選定したのは、2021年にもここで治療していたのでカルテが残っていて詳細な説明をしなくても済むと判断したからである。実際、前の歯が差し歯であることの記録がありレントゲン撮影が要らなかった。歯科に限らず数多ある医院を選ぶとき、自分の居住地に近い医院ではなく以前治療を受けたところを選ぶのが合理的と思った。

同じ日にショップから新しい携帯が入荷したと連絡があった。異なるハードウェアに同じ番号が設定されてしまうことを厳格に避けるために、廃棄処分されることとなった GRATINA から電話番号を移す作業が割と手間がかかった。借りていた代ケータイには結局ショップからの連絡以外誰からもかかって来なかった。


ピンクの GRATINA はかなりお気に入りだったので、廃棄処分という顛末となったことが返す返すも残念だった。保険処理したことを証明するために、廃棄処分されることとなった GRATINA は本社へ郵送されることとなり、ショップで梱包された後で最寄りの郵便局に投函するよう案内された。


月末は当月の電気使用量を計算して家賃と共に振り込む作業がある。電気メーターは階段を降りた暗くて高い場所にあり、直接は読み取れないのでカメラを通常モードにしてフラッシュ撮影していた。31日に撮影しようとしたところ、暗がりなのにフラッシュが動作しないことに気付いた。モードを常時発光にしても同じで、このときカメラの外観を調べてフラッシュのある場所が凹んでいるのを見つけた。このことで残念ながら液晶表示だけでなくカメラのフラッシュ機能が破壊されていたことが判明した。
【 8月上旬 】
日にちは分からないが、山口ケーブルビジョンの松田ディレクターから電話があった。電話帳登録がないので、この頃は詐欺電話のリスクも負って全部応対していた。このとき最近どんなですかという塩梅の話があったので、実は…と先月27日の事故のことを話した。死ぬかと思ったは些かオーバーかも知れないが、今まで自転車で起こした最悪の事故で心身と物品のダメージ大だったことを告げた。

この情報がハッセーの耳に届いてダイレクトメッセージが届いた。


松濤神社のイベントに参加した同日の午後起きた事件ということもあり、お祓いを受けた方が良いのではという意見もあった。物品と心理的ダメージの大きさから「にんげんのGO!」の松田ディレクターとハッセー、岡藤さんが「宇部マニさんを励ます会」と称してわざわざ時間を作って食事に誘って下さった。このときにお見舞い金も頂いた。

身体の損傷を受けた部分は少しずつ自然治癒に向かい、自転車には乗らずにやり過ごすことで日常生活に戻った。携帯は顔を合わせた人にワン切りしてもらうことで電話帳に再登録した。この中で壊れたままどうしようもないのがカメラである。どこかしら壊れた同機種のカメラが複数台あるので、高良オフィスに持ち込んでみた。

カメラに使われるビスは特殊なもので、工具が無ければ触りようがない。高良氏はこの種の分解修理に手慣れていた。二つのカメラの筐体を外して液晶フィルムを移動した。まったく同じ型番だから当然動作すると思われたのだが、交換した液晶フィルムではスイッチが入らなかった。微細なバージョンの違いと思われる。いずれにしても元に戻す以外なかった。破壊されたフラッシュは更に奥まった部分にあり、分解自体リスクがあるため見送った。

6日が歯医者の日だったので、台所で念入りに歯磨きしたところ前の差し歯がポロリと抜け落ちた。まだ仮の歯も入っていないのだが、このとき仮の差し歯が抜け落ちたと勘違いして接着が巧くいっていなかったのではと感じた。抜けた差し歯を持っていったところ、それは現在治療中の歯ではなく隣接している差し歯だった。つまり差し歯のうち1本はモロに衝撃を受けて中ほどから折れたのだが、隣接するもう一本の差し歯が衝撃を受けて根元から外れ掛かっていたらしい。それが治療日の直前の歯磨きによって外れ落ちたことが分かった。

この差し歯は事故時にダメージを受けていたわけで、最初の治療後に普通の食事を行ったときには何も起きなかった。食事中や飲み物を飲むとき外れて飲み込んでしまう可能性もあったわけで、たまたま歯磨きのタイミングで外れたのは幸運なことだった。この差し歯は単に外れただけでダメージを受けていなかったので、接着剤でくっつけるだけで完了した。ちなみに私は幼少期から歯の状態が極めて悪く、学生時代までに殆どすべての歯を治療していて前歯はすべて差し歯である。

折れた差し歯の治療は8月中旬に完了した。治療費が1万5千円程度かかったが、差し歯は折れる前よりも美しくなった。実はこの時点で今回の事故とは関係ない原因で抜け落ちた差し歯(右下の奥歯)があった。こちらは欠けて相当の年数が経っていて痛みはないものの咀嚼に影響する。しかし追加で同じくらいの費用がかかることが確実なので、余裕があるときに先送りしている。
《 事故の影響 》
この記事を作成開始した時点で、カメラ以外は身体・物品共に殆どが復旧している。手足や唇、鼻の挫滅は前歯が衝撃を受け止めた形でそれほど酷くはなく時間経過で自然治癒した。身体的ダメージを負ったかなり後になって、歯の治療を終えて鏡をみているとき額の辺りの頭蓋骨が少し陥没していることに気付いた。注意して観察すれば分かる程度であり、今回の転落事故で負ったものかは分からない。

体調によっては、上の歯茎の右寄りが若干疼く。今回治療を受けた差し歯よりも数本右寄りである。唇の上から歯茎の根元を押すと明確な違和感と痛みがある。これは以前はなかったので今回の転落事故による影響である。内部が化膿して疼き始めるとまた治療が必要になるだろう。
【 行動変化 】
自転車そのものにダメージは無かったが、その後暫く自転車に乗らなくなった。これは7月に入って早くも異常な高温が続いて気軽に外出できる環境ではなくなった要因も大きい。写真を撮りに出かける如きで出掛ける意欲が喪われ、外出は定例業務と買い物に限定された。街中で人と会うことがなくなり、写真を撮らないのでFBページでの写真掲載頻度も大幅に減った。

更にその1ヶ月経たないうちに、室内で同様にまったくしょうもない出来事から左足小指を骨折する事故が起きた。あまりにも相次ぐ怪我にすっかり気落ちし、外出せず室内に居てもこんな怪我を負うのなら一体自分は何処に居れば安全なのだろうかと暗澹たる気持ちになった。殊に2024年の夏は殺人的な暑さで外へ写真を撮りに行くのが危険なレベルな状況だったことで、もう完全に涼しくなるまで定例業務以外いっさい活動を停止する踏ん切りがついた。

事故後初めて自転車に跨がったのは9月上旬である。最初にうちの敷地内を乗り回してみた。このとき自転車のペダルがかなり重くなっていることに気付いた。事故の後で自転車の外観に主だった変形はみられなかったが、転がり特性が著しく落ちていた。もしかすると派手に転倒したことで前輪か後輪の軸の中心が歪んでしまったかもと思った。宗隣寺前まで乗ってはみたものの、違和感が強く自転車の変形が疑われたことからそのまま戻った。

翌月、ペダルが重い原因を突き止めようとギア周りを点検したところ、大量の枯れ草がギアに巻き付いているのを見つけた。


洗浄剤をスプレーして異物を完全に取り除いたところ幾分安定した。その後、市役所の帰りにパンクに気付きサイクルベースあさひへ持ち込んだ。(以前新川ライオンズクラブで講演をしたとき世話して下さった方に偶然出会いお店まで自転車を載せていって頂く僥倖があった)タイヤの空気圧が決定的に不足していて、長い間乗らないだけで抜けたのがペダルの重さの原因だった。結局、自転車の躯体には何の異状もないことが判明して安心した。現在乗っている自転車はサイクルベースあさひで購入したかなり高価なものだったので、改めて堅牢性が実証された。
【 撮影機材の見直し 】
カメラが駄目になった影響は計り知れないほど大きい。現状はフラッシュ撮影はできないものとして諦め、フラッシュを必要としない撮影のみ行っている。夜景や隧道など暗い場所での撮影ができなくなった。ファインダーを覗くたびに左側の液晶が欠けて見えづらく、使うたびに気持ちが暗くなる。更に転落の衝撃でレンズ位置が微細な変動を起こしたらしく、物品の接写も以前より焦点が合いづらく低品位な画像しか採取できなくなった。

以前から認識されていたのだが、現在既定で標準仕様としている Canon IXY は衝撃に弱くすぐに壊れる。そしてメーカーはプログラムの欠陥など仕様上の問題に起因する故障しか保証しない。購入時に3年間保証の保険に入ることができるが、落下など自己責任による故障は保証対象外である。このカメラを購入したときも故障するなら落として壊れる以外考えられなかったので、保険に入っても無意味と判断して加入しなかった。

周知の通りカメラの修理費用は法外に高い。殆ど新品を購入するのと変わらない高額に設定されている。これはメーカー側が実質的に修理に応じる気がなく、壊れたら新品を買うことを間接的に強要している態度である。現状が改まらない限り、今後このカメラの新規購入を停止する。誰かに訊かれても壊れやすくもし故障したら実質的に修理できないのを理由に、このカメラを買わないようにアドバイスする。暗い場所でもフラッシュなしで巧く撮れるカメラという長所を持っているだけに、現状のメーカーの修理に対する態度は甚だ遺憾である。

特に Canon のこのシリーズに限って言えば、この十数年の活動で壊れて廃棄したカメラが5台以上である。
写真はアパート時代に荒ゴミとして処分したカメラで、2台はまったく同じ IXY シリーズだった。


IXYシリーズは最初に使い始めた 640 では、もっとも安いときは新品でも2万円を切って入手できた。現在はその後継機種のみが店頭に置かれている。その価格たるや6万円である。消費者をバカにするのもいい加減にしろよ!angerという怒りしかない。それでいて簡単に壊れて修理を事実上受け付けない現状は、もはや一個人がデジタルカメラを購入する時代ではないことを示唆させる。EUはスマホを始めとして「修理する権利」を確立させようとしているが、外圧が無ければ何一つできないこの国では今後も当分の間「壊れたら買い直せ」であり続けるだろう。

代替手段として、デジタルカメラでの撮影を止めて撮影用にスマホを買ったらどうかと勧められた。携帯は壊れてガラホに変えた直後なので、通信通話にはそのまま用いてスマホを撮影のみで買うというものである。操作に慣れてきたらいずれ通話もスマホへ移行すべきであることは以前から認識していた。スマホを使い慣れている人は、新機種が出てきたら買い換えることが多く、古い機種が比較的安価に売られているという。下取りに出さずサブ機種として持っている人も多く、そういう人から安価に購入できるかも知れないとのことだった。

充分に光量がある通常距離の撮影なら問題なくできるので、当面は液晶が欠けてみづらい今のカメラを援用している。フラッシュ撮影が必要なときは、レンズの捻れでピントが甘くなったもののフラッシュは機能するカメラで代用したが、明るく映るのみでピントが残念な状態なことが判明して以後使っていない。昼間でも隧道や暗渠の内部などフラッシュ撮影が必要となる場面もあるので、フラッシュが機能するカメラを借りて撮影することを考えている。
《 必要な注意喚起について 》
個人的に凄惨な事故だったが、その後自転車に乗って同様の自損事故を起こしてしまった事例を沢山耳にした。「私も同じ事故をやったことがある」の報告例が相次いだ。具体的な名指しは避けるが、忘年会で「にんげんのGO!」メンバーの一人が同様に顔から転落したと話したし、あるファンの方も学生時代に肩掛けカバンがずり落ちて同じ体験をしたとか、更に酷い事例では坂道で加速している状態から落下したという話も聞いている。

前のめりで自転車から転落する事故の殆どは、縁石の衝突や今回のような異物が前輪に挟まるなどの急停止による。横方向の落車は膝周りにダメージを受けるが、他の車に轢かれるなどでなければ致命傷にはならない。他方、前輪ロックによる転落は頭から落下することとなり、転び方によっては頭蓋骨骨折などの致命傷になり得る。アパート時代、トライアル宇部店へ買い物に行った帰りに車止めの縁石があるのを見落とし、殆ど予期しない状態だったので腹から落下している。
【 事故防止の対策について 】
買い物などで街中を走るいわゆるママチャリと呼ばれる部類を除いて、最近の自転車には前カゴは付属していない。特にクロスバイクのような走行に重点を置いた自転車は、前カゴも荷台も後から取り付けることができない。安全に荷物を携行したいならリュックサックを装着する必要がある。

ショルダーバッグを使うなら、まず肩からずり落ちないよう注意が要る。そして走行中にずり落ちた場合はただちに停止して前輪の巻き込みを防ぐ。後輪巻き込みでもバッグの中身の破損などが起きるが、前輪が転がるなら後輪が引きずられる形になるため今回のような前方転落は起こりにくい。

バッグの紐を肩だけでなく首を通してたすきに掛けることも検討した。これなら確かに前輪巻き込みだけは防げる。しかし首に紐を通した状態だと、走行中に万が一その紐が空中の木の枝などに引っ掛かったら首ごと引っ張られ、頸椎の損傷という命にかかわる重大事故が起こり得る。

ショルダーバッグを掛けて紐をクリップで服に留めることも考えた。
ただしこの場合だと撮影したいとき自転車を停めるだけでなく、クリップを外すという二度手間が要る。
右手が固定されるのでクリップを外さないとカメラを取り出せない


そもそもこのショルダーバッグ自体が安物であり、肩紐の部分に滑り止め加工がされていないのもネックである。良いショルダーバッグは肩紐のずれを防止するために肩に当たる部分にゴムが着いている。

ショルダーバッグはリスクが高いが、そもそも走行中に他のものに引っ掛かる可能性がある状態はすべてリスク要因である。マフラー、ジャンパーの紐、自歩道まではみでた木の枝や幟などがそうで、他に引っ掛けるものを身に着けていないかを注意すると共に、ペダルなどに引っ掛けてしまう自歩道の端や木の枝との接触を避けるべきである。ただっ広い車道を走る方がまだ安全で、狭い自歩道を通行して柵にひっかけて車道に投げ出されたら、それだけで重大な交通事故の原因となる。
出典および編集追記:

1. 折悪しくこの頃から格安電力の案内や太陽光発電などの詐欺電話が多発していたため、知らない番号には対応しないことにしていた。電話帳登録がすべて失われており、誰であろうが携帯の番号を覚えている相手は居ないため詐欺電話相手に番号情報を明け渡すか、応対しないかのリスクに晒されることとなった。

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