崩(くずし)の坂

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記事作成日:2020/1/17
最終編集日:2022/8/20
崩(くずし)の坂は、市道丸山黒岩小串線の終点手前にある小串の高台に向かう古くからの急坂である。
写真は坂の麓にあたる分岐路での撮影。


この坂の始まる位置を中心にポイントした地図である。


上宇部から鎌田橋を渡り、崩の坂を経て小串に抜ける道は昔からの重要な往還路だった。200m程度の道のりで高度を30m以上稼ぐ急な坂道で、特に坂の頂上部付近は軽四でも離合不能な程度に狭く昔ながらの姿を保っている。
《 概要 》
交通量の多い市道真締川西通り2号線からコンビニの横を通ると、坂の麓で道が分かれている。
崩の坂は左側の分岐路である。


右の分岐も真締川の土手沿い道以前からあったと考えられる古道(市道維新山西山線)だが、途中に車両通行不能区間があるため地元在住民以外の四輪の通行はない。

分岐を過ぎるとすぐにきつい坂が始まる。
ただし後述するように平成期に入って坂道の前半部分は宅地造成に伴い道が広がったため、普通車でも離合可能である。


坂の勾配は殆ど変わらないままに右へカーブする。
このカーブの中ほどで宗隣寺の東寄りから登ってくる里道が左側に接続する。


坂の左側に民家がなくなり原生林状態になる。
右側も最後の宅地がなくなる辺りから道幅が狭くなる。


最後の民家がなくなってから急に道幅が狭くなる。
既に坂の頂上が見えているが、勾配は最後の直線部分が一番きつい。


坂の両側が深い切り通しで、上部に樹木が生えているため昼間でもこの区間は薄暗い。


次第に堀割が浅くなると同時に坂の頂上が見えてくる。


坂の頂上部。昔の県道琴芝際波線(現在は市道小串小羽山線に降格)において小羽山入口手前で急カーブしていた地点に接続される。
右側からは護国神社の裏手を通る岡ノ辻維新山地区道(仮称)がここで交わっている。
後述するように非常に見通しの悪い危険箇所である


この場所で坂を登り終えると同時に市道丸山黒岩小串線の終点となっている。
《 Googleストリートビュー 》
全線採取されている。コンビニ前の分岐点からの画像を示す。進行操作することで崩の坂の上まで到達することができる。

《 交通上の問題 》
・崩の坂を含むこの区間は、四輪の通行に何の制限も課せられていない。特に坂の上部からの直線路は極めて急で狭く軽四でも離合不可能でありながら、大型車両に関する規制標識などは出ていない。(いわゆる「見りゃ分かるだろ規制」状態)
坂の上部が狭く事実上の対面交互通行で運用されているが、比較的大きな普通車でも問題なく通れること、この道以外に東西を結ぶ経路に乏しいことから時間帯を問わず通行車両は極めて多い。


坂を登り詰めた先は、県道琴芝際波線の旧道(現在は市道小串小羽山線に降格)の直角カーブ部分に接続する。道路改良以前は県道の往来車両も極めて多く、悪線形に加えて護国神社裏手を通る地区道も同じ場所に接続されているため事故の多い危険箇所であった。道路改良以降に旧県道の交通量が減ってからは幾分改善されたが、見通しの悪い場所であることに変わりはない。

・きつい勾配故に、冬期は坂道の通行自体かなりリスクの高いものとなる。
気温の下がった日には解氷剤が散布されるようだが、早朝ではアイスバーン状態になっていることもある。


急な坂道と狭隘区間などの状況を知らずに前の車に続いて入り込み、最後の区間で当惑する経験の浅いドライバーもある。運転に自信のないドライバーや冬場の早朝時はこの坂道を通らず、県道など別のルートを通ることを勧める。

・崩の坂の中腹に新興住宅地があり、そこから小羽山小学校や桃山中学校に徒歩ないしは自転車で通学する学童や生徒がある。坂の上部付近の狭隘区間を自転車の押し歩きなどで通行しているとき途中で車が来たら退避できる場所がなく、危険な状態になっている。ある程度樹木が刈り取られたとは言え坂の上部は暗く、特に坂の上部から下ってくるドライバーは通行人を予想していない場合が多い。坂の上部の両側は私有地となっていて、今のところこの狭隘区間を拡げる計画はない。この場所の危険についてはLFのメンバーにより指摘され、小羽山だよりに掲載された。(→近年の変化

・自転車を漕いで坂を登るのは殆ど不可能だが、下りは自転車に跨がっているだけでどんどん加速する。自転車を乗り回す学童は坂を乗ったまま下っているようだが、ブレーキの利きが悪く車が来たとき停まるのが困難である。また、このような急坂をブレーキ制動しながら乗って下るとブレーキパッドがすぐに禿びてしまう。崩の坂に限らず勾配の急な坂道は、自転車を降りて押し歩きすることを推奨する。
桃山の坂子落とし坂で自転車に乗って下って事故に遭った事例が報告されている
《 近年の変化 》
・2020年1月17日に小羽山ものしり博士づくり計画の一環としてコース選定のために小羽山校区内を歩き、この過程で初めて崩の坂について言及している。ただし坂道自体は歩かなかった。
・2020年1月にサンデーうべのコラム題材として「崩(くずし)の坂と牛転び坂」を執筆し Vol.44 として17日に提出した。同じ日の午後より小羽山ものしり博士づくり計画のコース下見を兼ねて小羽山ふれあいセンターより宗隣寺までを歩き、道中で崩の坂を紹介した。
・2021年6月の会合で、小羽山地区コミュニティ推進協議会より発刊されるコミュニティー小羽山7月号に崩の坂が紹介されることが判明した。
写真はコミュニティ小羽山7月号の当該コラム部分。


この報告はLFの一味であるコードネームSに依る。写真を掲載するスペースがないため、概要を書いて詳細はコラム内に印刷されたQRコードを介して当サイトのこの総括記事へ飛ぶように設計されている。この総括記事は公共の配布物に刷り込まれたQRコードから誘導される最初の事例である。
・2021年7月頃までに崩の坂最上部にある直角カーブ角地の新興住宅エリアに民家が建ち並び変化が終了している。崩の坂自体の変化は起きていない。
・2022年8月21日より崩の坂最上部の狭隘区間における法面工事が予定されている。
およそ一週間前までに坂の最上部と市道真締川西通り2号線との分岐点に工事看板が設定された。


工事看板には狭隘区間部分が対象区間として記載されている。ある程度道路幅が広がることが期待されるが、法面改修工事となっているため斜面を削って練積ブロックとするだけかも知れない。
初めてこの坂道について作成された時系列記事。
この総括ファイル作成前の旧記事で、ファイル名を変更せずにそのまま時系列記事に降格した。
OneDrive依存なので当該サービスが提供終了した場合画像は表示されなくなる
時系列記事: 幽霊坂
坂の名前に現れる崩(くずし)について。
派生記事: 崩について
《 個人的関わり 》
注意以下には長文に及ぶ個人的関わりが記述されています。レイアウト保持のため既定で非表示にしています。お読みいただくには「閲覧する」ボタンを押してください。

2018年の始めに西梶返のアパートを退去して小羽山校区にあるこの近辺にアジトを移転している。このため自転車で一漕ぎを要していた崩の坂周辺も現在では気軽な散歩で容易に到達できる場所である。しかしアジトから主要な行き先に対して崩の坂は中継地点の位置にないため(加えて自転車では利用しようのない急な坂であるが故に)坂道自体の撮影目的以外で通ることはない。

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