宇部変電所

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記事作成日:2014/1/25
最終編集日:2021/8/1
宇部変電所は中国電力(株)の管理する設備で、山口変電所などの上位の変電所からの電力を大口需要家や下位の変電所に配分する役目を持つ。
写真は小松原方面から訪れたときに見える変電所の様子である。


位置図を示す。


他の設備群と同様、宇部変電所も無人化されている。ただし正門の横に来客者用駐車場が残っていて車でも訪れることができる。
《 アクセス 》
市街地からの場合は県道琴芝際波線を経由するルートが最も簡単で分かりやすい。
小串台バス停の先に桃山中学校の登下校向け押しボタン式信号がある。


この信号を過ぎてすぐ先の左側の道に入る。
この道は市道小松原桃山線で、外部からの車も自由に通れるが大型車は通行不可となっている。


真っ直ぐな坂を登る途中から変電所が正面に見えてくる。


坂を登り切った正面は宇部変電所の東門で、メンテナンス業者など関係者が限定的に出入りしている。


この東門に隣接してすぐ左側に宇部興産の桃山開閉所の門がある。
詳細は後述


自転車の場合はここからフェンスに沿って眺めることができるが、車ではここには駐車できないので更に市道に沿って進む。


変電所の外周を過ぎて狭い道を左へ曲がり、短い急坂を登ったすぐ左側に正面入口がある。
鋭角になるので入口が分かりづらいかも知れない

小松原方面から訪れる場合は市道小松原桃山線を延々と進むと、冒頭に掲げた宇部変電所のプレートが貼られた高い塀が見えてくる。
塀に沿って市道を進むと右側に正門入口が見えてくる。


変電所は無人化されているので来客者用駐車場に車が停まっていることはまずない。
《 特記事項 》
・宇部変電所は小串台の更に高台に位置し、小字では大場山ないしは大羽山と呼ばれている。[1]山口変電所、西宇部変電所見初変電所、山陽小野田市にある高千帆変電所と連絡している。接続されている主要な鉄塔線としては宇部下関線、小郡線、西宇部線見初線、宇部高千帆線などがある。

・宇部興産(株)向けの設備として桃山開閉所が敷地内に併設されている。ここからの送出経路はすべて地中化されている。詳細は以下を参照。地中化以前は医学部に向かう2回線鉄塔であった。
派生記事: 桃山開閉所
山大医学部線は近接する鉄塔から地中に引き込まれている。市街部向けの宇部南支線は3基の鉄塔により鎌田付近から地中化されている。

・敷地の南側に高いブロック塀が築かれている。充分に高い塀のため有刺鉄線が配されていない。


このような構造は変電所としては珍しい。変電所が造られた初期の構造物である。

・変電所敷地の南側、桃山中学校の裏側に円筒形のコンクリート基礎の上に載った建屋がある。


建屋は中国電力による注意書きのあるフェンス門扉内側にあり、宇部変電所関連の設備と思われるが詳しいことが分かっていない。建屋の扉にはポンプ電源を示す表示があり、簡易給水塔のようにも見える。コンクリート塔部分の側面は継ぎ接ぎのような奇妙な模様が現れている。この構造物は昭和49年度の航空画像にも見えている。[2]
また、この建屋に隣接して受益者が存在しない外灯が建っている。地図によればこの場所から桃山中学校の裏手へ通じているので、かつて登下校路だったのかも知れない。
《 個人的関わり 》
外周の細い道は幼少期に車に乗せられ通ったことがある。それ故に宇部変電所の位置は早くから知っていた。雷の酷い夜などは家の前の見初変電所ではなくしばしば宇部変電所のある小羽山の高台へ落雷するのを目にした。そのため昔から「雷のメッカ」という印象があった。
外周の道を自分の運転で通るようになったのは、小羽山方面での仕事をするようになった近年のことである。初めて自転車で訪れたのは更に最近で、外周の市道小松原桃山線を自転車で走破した5年前であった。
接近可能な範囲でフェンス外周から撮影したときのレポート。日を改めて数回訪れている。全5巻。
時系列記事: 宇部変電所・初回調査

宇部興産(株)の桃山開閉所をフェンス外周から撮影した折に再訪したときのレポート。全2巻。
時系列記事: 宇部変電所・第二回調査

特に興味深い部分を撮影した原典画像集。
宇部変電所・ギャラリー
出典および編集追記:

1. 変電所敷地内を大字小串、大字中宇部の境界が通っている。このうち小串側は字大場山、中宇部側は字大羽山と表記される。

2. まだ最終確認は取れていないがこの設備は地区の簡易水道ではないかと思われる。「宇部の水道」p.64 にはこの場所ではないが厚東簡易水道として円筒状のコンクリートの上に建屋が載ったほぼ同一の設備の写真がある。(2017/1/27)

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