夫婦池・本土手【3】

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《 刈り取られた本土手南斜面 》
現地撮影日:2016/6/19
記事公開日:2016/7/6
情報この項目は現在他のどの記事からもリンクされておらず孤立しています。将来的に内容を追記した上でリンクされるか、項目ごと除去される予定です。

定例業務で西岐波方面へ行った帰りのこと、夫婦池の本土手を通過するとき下流側斜面の藪が刈り取られているのを見つけた。


現在の歩道より一段低いところに昔の張り出し歩道が遺っていることは以前から知られていた。この斜面は四季を通じて著しく藪に包まれていて下流側がまるで見通せなかった。そこで急遽自転車を停めて小雨がパラつく中、数枚サッと撮影した次第である。
写真の至る所がぼやけているのは小雨の影響

雨が降り始めたばかりであり、まだアジトまで距離がある。急いで帰らなければと思う半面、斜面が刈られた状態を記録できていなかった。


これだけ見通せるほど刈り取られたのは初めて目にする。
現行の歩道まで藪が伸びて歩きづらいとの報告があったのかも知れない。


ほぼ真横から見たところ。
殆ど45度くらいの急な傾斜になっていることが分かる。


45度勾配の法長はかなりあり、張り出し歩道よりずっと低い位置に補強用の石積みの天端が見える。


石積み部分をズーム。
石積みは高さが3m程度あることが分かっている。


記事化はされていないが、女夫岩の滝を下から撮影する過程でこの石積みの真下まで到達し調査を行っている。
藪が刈られたとは言ってもなお塚穴川の刻んだ沢地の下までは見通せなかった。
《 超過水位の夫婦池 》
現地撮影日:2016/6/23
記事公開日:2016/7/6
時系列としては「常盤池・荒手【5】」の続きである。前日は梅雨の大雨で余水吐から大量に越流した水が荒手を流れ、夫婦池の沢へ落ちる場所で豪快な滝をつくっていた。これほどの水量があるなら、夫婦池や更に塚穴川へ流れ落ちる滝も同様になっているだろう…と思い、偵察することにした。

市道常盤公園江頭線を国道方面へ向かって走っている。
その途中からも夫婦池の堰堤が見える。


なお、前の撮影を含めて暫くの間は画面にもやがかかったような写真になっている。これは常盤池の滝にて木々の鬱蒼と生い茂った暗い場所で暫く撮影した後、急に直射日光の厳しい場所で撮影したために起きるカメラの絞り不具合によるものである。
前のカメラでも頻発していたので自動光量調節の仕様らしい

さて、国道沿いの自歩道へ移るまでに本土手下の柵まで水が押し寄せていることに気づいていた。

自歩道からの撮影。
それでなくても汀で浸りがちだった柵は、今や中ほどまで水没していた。


夫婦池の水位は最高位より下がることはない。その状態で柵の支柱部分近くまで水が押し寄せていたので、現況は最高位より更に数十センチ超過している。溜まり過ぎた水がさばけきれていない状況だ。
近くまで行って撮影するには歩道から降りなければならなかった。学童の下校時間帯らしく、国道沿いの歩道を歩く子どもたちの姿が散見された。同じ行動を真似されて事故が起きては責任なしとも言えないので、姿が見えなくなってから行動開始した。

本土手の斜面に立っている。これでもまだ柵まで数メートルある。
ここから先は子どものみならず大人でも危険だ。


水面を写すくらいならカメラのズーム機能で充分に足りる。それをわざわざ汀まで近づいたのには理由があった。自歩道のところからでも見えていたし、それはかなり大きく明瞭な音を立てていたのである。

以前ここを訪れたことがあるので何が起きているかはすぐに理解できた。
柵のすぐ外側でそれは小さくなったりひときわ大きく生じたりを繰り返していた。


この様子を動画撮影しておいた。
映像と現地の音響で何が起きているか分かるだろう。

[再生時間: 24秒]


夫婦池の総括記事でも写真つきで掲載しているように、この辺りに水を取り出す樋門がある。最上部は栓がされておらず通常はそこへ到達するより先に塚穴川へ越流している。しかし今は排水が追いつかないほど常盤池から流れ込んでいるため、樋門上部が完全に水没した状態で渦となって排出されているのだった。

よほど強い水圧が働いているのだろう。
渦は水面付近の空気を取り込み、まるで象の鼻のように1m以上も引き込んでいた。


ズーム撮影。
渦自体は別に珍しい現象でもないのだが、これほど明瞭な状態のものを観察したのは久し振りだ。


神秘的ではあるが…見方によってはおぞましいものがある。水中の「象の鼻」部分に指を触れたくらいでどうなるものでもない。むしろ一時的に渦が壊れてリセットされるだろう。しかし…樋門部分は直径20cm程度の樋管が口を開けていてもの凄い勢いで余剰水を排出している筈だ。樋管から土手下までの高低差は15mくらいあるから、かかる水圧は半端ではない。不用意に身体をもっていけば大人でも水中へ引き込まれ排水口に磔状態となるのでは…
もっともこの記事を書いている現時点では排出が終わっていることだろう

それ故にいたずらに学童らの好奇心を惹かないうちに必要な撮影を終えてサッと歩道に復帰した。
さて次は更に下流側、女夫岩の滝がどんなことになっているか見ておきたい。

…ということで国道の反対側へ移動した。
常盤公園入口前の三差路は信号が長いので、亀浦交差点で渡って逆方向から来たところだ。


歩道を通っていても今では殆ど体感されないが、上の写真で手前左側にあるガードレールの下が塚穴川で、そこから先が夫婦池の本土手部分になる。左へ入る地区道は塚穴川の沢地東岸側に沿って登ってくる昔からの道と思われる。

ガードレールの近くに自転車を停めた。
日の当たる場所は明かりがきつく木陰は異様に暗いので、カメラの明るさ機能がおかしくなってしまった。


ここは国道の古い張り出し歩道の一部がそのままの形で遺っていることで知られる。現在の国道が昭和中期以降4車線に拡幅された折り、本土手を前後の道路の高さに合わせて盛土した結果、低い位置へ取り残されたようになっている。


数日前に西岐波から帰るとき、この場所の西寄りの写真を撮っている。
本記事の冒頭数枚に掲載している通りである

さて、ここから塚穴川が真下に見えるのだが…あまりにも鬱蒼と生い茂っていて水の流れが殆ど見えない。


滝へ向かって流れる流水の音は歩道からも聞き取れた。いろいろ場所を変えてカメラを構えたが映像を結ばなかった。そろそろ歩道を歩く学童の数が増え始めたので、ごく事務的に数枚撮っただけでそこを後にした。

まあ無理する必要もない。ここから塚穴川の下流に向かう地区道がある。その途中から堰のところへ降りられるし、更に下にある女夫岩の滝へ向かう方法もある。


既に公開済みの時系列記事でも書いている通り、塚穴川はこの先で落差5m以上もある岩場を滝の形で流れ落ちる。今の水量なら豪快な滝状態になっていることは明らかで、実際その水の音が歩道に居ても聞き取れた。
さて、何処から降りようか…自転車を押し歩きしつつ作戦を考えていた。

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当サイトでは今まで夫婦池から出た流水路が国道の下をくぐる部分までを溜め池カテゴリ側に収録し、そこから下流側を塚穴川とみなして河川カテゴリに収録しているので、以下は塚穴川にある女夫岩の滝ということで時系列記事を作成している。
ファイル名は後から整理するかも知れない

(「塚穴川・女夫岩の滝【2】」へ続く)

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