市道丸山黒岩小串線【3】

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(「市道丸山黒岩小串線【2】」の続き)

ときわ湖水ホールを後にして市道は殆ど平坦になる。
この辺りは早い時期に両側へ民家が建ち並んだせいか歩道は片側のみに存在する。


家並みが解けた頃、押しボタン式信号の左側に扇形を描くような形でコンクリート造りの集合住宅が並んでいるのが見える。
常盤台県営住宅だ。


公営住宅まで物件として扱っていたらキリがないのだが、常盤台県営住宅は私的な関わりがあるので横話にしておきたい。
派生記事: 常盤台県営住宅
県営住宅の出入口から撮影している。
反対側に伸びるのは市道岡の辻江頭線で、ここが起点である。


いずれ記事化するときのためにリンクだけ配置しておく。
派生記事: 市道岡の辻江頭線
(記事が書き上がり次第リンクで案内します)

県営住宅のすぐ前がバス停になっている。
バス停のベンチは小洒落た平板ブロックの上に設置され、県営住宅敷地の延長のようにもなっている。


予想に反して、バス停の名称は常盤台県営住宅前ではなく前岡の辻となっていた。
路線バスは市営なので県の建物の名前を使いたくなかったか…?


県営住宅の末端部に先の押しボタン式信号よりは大きな十字路がある。
山口宇部道路を案内するオーバーハングが出ている。
この場所の山口宇部有料道路時代の看板はこちら



さて、このオーバーハングの先で出会うのは市道常盤公園岡ノ辻線だ。
この十字路に信号機がついたのはごく最近のことだ。また、何故だかこの交差点には下り線側に横断歩道が存在しない。
先に歩道が存在しないからだろう…


常盤公園岡ノ辻線はここから真っ直ぐ山口宇部道路に向かって降りていく。
昔はまったく道が存在せず、平成期に入って造られた新しい市道だ。その名の通り、起点はここではなく常盤公園に近い場所に存在する。


いずれ当然の如く記事化を考えているのだが、常盤公園岡ノ辻線は成り立ちが何となく怪しい匂いのする市道として認識している。その理由は…まあ、今は何も言わないでおこう。
派生記事: 市道常盤公園岡の辻線|市道丸山黒岩小串線の交点
十字路のすぐ先に斜め右へ向かって伸びる道がある。
市道岡ノ辻今村線で、こちらは昔からある道だ。


この市道も記事化するときのためにリンクだけ配置しておく。ただし今後市道レポート向けに走破することがあるかは未定である。
派生記事: 市道岡の辻今村線
(記事が書き上がり次第リンクで案内します)

この辺り左側の路側帯が殆ど存在しない位に狭い。道路外はフェンスが連なっている。
フェンスの内側にある建物は宇部興産(株)の常盤研究所分室で、私が初めて岡ノ辻という地を訪れたときからここにあった。


路側帯がそれほど広くもないので、自転車を停めての撮影もちょっと気兼ねだ。
やがて見えてくるバス停の近くに喫茶店がある。


このお店についてはまたしても個人的な事柄で書き残しておきたいことがある。
まあ、派生記事のタイトルで容易に想像がつくのだが…
派生記事: 初めて恋人を誘って入った喫茶店
この喫茶店のすぐ先がバス停になっている。
上下線のバス停が離れている事例が多い中、珍しくここは同じ位置にある。


岡の辻バス停となっている。
岡の辻と言えばここが中心になるようだ。


詳細を何も知らないので誤謬があるかも知れないが、この地名と私の個人的な関わりについて記録しておいた。
派生記事: 岡の辻について
バス停の先に十字路があり、少しずつ市道の両側の家並みが減っていく。


十字路の左側は一段低い空き地になっていて秋口にはセイタカアワダチソウ畑状態になる。
派生記事: セイタカアワダチソウ畑
上の写真を撮ったときには何も感じなかったのだが、初回にこの市道を走ったとき撮影した写真を見て変化に気が付いた。
かつてはここからも山口宇部有料道路に降りる案内板があった。


山口宇部有料道路は本年(2012年)の春先に無料化され、山口宇部道路(県道6号山口宇部線の一部)となった。これまで掲載した写真で「有料」の文字が抹消された案内板を何度も見ただろう。この場所では有料の文字を抹消するのではなく、案内板そのものを全撤去している。

案内板がなくなったからと言ってここから山口宇部道路に降りられなくなったわけではない。今までと変わりなく山口方面へ向かうことが可能である。
但し岡の辻乗り入れ口はいわゆるハーフインターチェンジ構造で、山口方面の出入りしかできない。看板を頼りにここで大沢西方面へ右折しようとするとランプを逆走する事態も起こり得る。現在は市道常盤公園岡ノ辻線から直接乗り入れられ大沢・山口いずれの方向にも行けるので、この場所の案内板を撤去したのかも知れない。

岡ノ辻と言うからには、丘にある辻、即ち十字路ということになる。この地名の元となった十字路となる横切る相手はこの道ではないかと思われるのだ。
市道岡ノ辻新浦線だ。この場所が起点となっている。


ここで右折したドライバーは、初めて通れば誰でもその道の「異常っぷり」に度肝を抜かされる。
岡ノ辻新浦線をレポートした折には一件記事として掲載されることになるだろう。

なお、ここで左折する道は認定市道ではなく行き止まりである。
車では恐らくこの先にある自動車学校以外に一般のドライバーは用事がないだろうが、常盤池の周遊園路に到達することができる。
派生記事: 東條の入り江に下りる道
本市道としてはこの交差点は直進である。しかし市道を走ってきた車の半数近くはここで右折し件の急坂に向かう。逆から来た車は亀浦方面に進む流れが多い。
したがって道路規格は変わらないものの岡ノ辻交差点から先はかなり交通量が少なくなったと感じられる。


岡ノ辻交差点を過ぎると、起点を発ってから初めてとも言える長い下り坂と上り坂のワンセットに出会う。自転車では一仕事に感じられる程度の坂だが、高低差がそれほど大きくないせいか後で掲載する国土地理院地図では等高線の変化はみられない。

坂を下り、再び登ってきたところで振り返って撮影。
下った分プラスアルファで登っており、恐らく岡ノ辻交差点より標高は上がっている。


この坂を登り詰めたところに押しボタン式信号があり、左側への分岐がある。
平成期に入って整備された新興住宅地だが名前は分からない。
まだ一度も先に進んでみたことがない


押しボタン式信号の右側に何やら古めかしいレンガ造りの構造物がある。上の写真でも既に見えかけているだろう。それが何であるかは次章で眺めることとして…
ここまでの経路を再び地図に示してみた。


国道190号の亀浦交差点を過ぎてから本路線は一貫して高いところを走っている。道中はアップダウンがかなり多い。丘陵より西側は緩やかで入り組んだ沢を経て常盤池になっているのに対し、丘の東側は急傾斜地が目立つ。
東側に向かう昔からの道はすべて山口宇部道路の上を立体交差で横切っている。かつての山口宇部有料道路が堀割と盛土という力業で直線的な高規格道路を造りあげたからだ。

市道は明らかに一本道だから、この先どのような経路を辿るかはかなり明らかになってきただろう。
さて、あの押しボタン式信号の横に見えたものが何かを調べに立ち寄ってみようか…

(「市道丸山黒岩小串線【4】」へ続く)

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