市道丸山黒岩小串線【7】

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(「市道丸山黒岩小串線【6】」の続き)

市道は下り坂も一服して暫くは高度を変えずに進む。



やがて前方左側に学校が見えてきて、その手前左からやや狭い道が顔をのぞけてくる。
このたび再スタートするために風呂ヶ迫交差点まで向かうとき走った市道まかよ山門線だ。


この道は上宇部小学校の登校時間帯あたりは進入できないが、夕刻など沼方面に向かう場合には有効な近道として利用できる。
一風変わった平かなの小字名を含むこの市道についてはこちらを。
派生記事: 市道まかよ山門線|終点
市道まかよ山門線の終点部分に設置されている標識群に些かの疑念がある。
詳しくはこちらの派生記事を参照。
派生記事: 誤解を生みそうな規制標識


実はここは横T字路ではなく十字路となっている。市道まかよ山門線に対面する細い路地裏みたいな通りは市道山門参宮通り線という歴とした認定市道である。


この場所が起点になる。渦橋や琴崎橋の遺構、琴崎八幡宮へ行きたい方はここでお乗り換えだ。寄り道したい方はこちらへ…
派生記事: 市道山門参宮通り線
市道まかよ山門線はすぐ目先に見える学校の裏門にあたり、本市道自体は正門の前を通過する。
先に登下校児が渡る横断歩道ありの標識が出ている。


上宇部小学校である。
幼少期は恩田で過ごした身なので、残念ながら上宇部小学校のことは何も分からない。


正門付近に押しボタン式信号があり、歩道の位置関係が入れ替わる。
子どもたちはここで市道を横断しているようだ…ということは登下校時は頻繁に押しボタン式信号が作動しているに違いない。


以前の撮影である。
この前後は市道が緩やかにカーブしていて見通しが良くないため、押しボタン式信号の予告信号が設置されている。[2009/10/7]


信号から先は歩道の位置関係が入れ替わる。
まあ、自転車は元から車道を走るべき乗り物なので歩道がどちら側に付属しようとあまり関係はないのだが…


あまりにも狭い。
溝蓋があるからスペースを捻出できているだけで、路側帯そのものが存在しない。大型車両が迫ってくる心配はないが、背後からスピードを出した車が掠めて通るのは恐怖だ。


大急ぎでこの危険区間をやり過ごし、ちょっと退避できる場所に停まる。
認定市道ではないのだが重要な地区道の分岐がある。

この道の入口に古い道路標が設置されている。詳細は以下の派生記事に。
派生記事: 大小路の道路標


そこから先は再び「逃げ場のない区間」になる。
さすがに停まってカメラを構えるどころではない…過去の写真を探したものの撮影枚数が少ない。その理由が分かってきた。


うねうねと進む市道の先にハンガー状のポールが設置されていた。
恐らく先にある交差点の交通を調整するための感応機器ではないだろうか…



カーブの中ほどに殆ど見落としてしまいそうな細い道を横切る。
市道寺の前大小路線で、このすぐ先に国道へ繋がって終点となっている。


その部分を撮影している。
国道に繋がるまでの区間は完全終日一方通行になっている。


この区間を用いた渋滞回避のショートカット利用が古くから知られている。
市道寺の前大小路線をレポートした折りに横話として記述する

市道の先にはここからも国道が見えているのだが、そこに至るまでの区間は絶望的に狭い。
自転車は左側通行…それが分かっていても交通ルールを遵守して車道の左端を走るのに罪悪感を覚える場所だ。何故かは写真から想像がつくだろう。


写真では信号待ちの車列が伸びていないから安泰なだけだ。これが夕刻になると、この場所に立っていることが出来ないまで信号待ちの車が並ぶ。自転車信奉派な私だって、普通の移動手段は車だ。そして実際この道を通り、信号待ちの列に加わることが月に一度はある。夕刻時の混み合うときにこんな狭い道を自転車で左側通行されたら車にとっては邪魔だし危なっかしくて仕方がない。左側に自転車が一台居るだけで上下線の車は離合すら危うくなる。

自転車で通る頻度自体滅多にないのだが、今までほんの数回通ったときのすべて法規に逆らって歩道の中を乗って通行している。左側の車道を通ったことは一度もない。これはもう道路構造上の問題であって公安も何も言えないだろう。
一番順当な方法は自転車を降りて歩道を押し歩きすることだろう…しかし歩くのが嫌だから自転車を利用するのであって必ず押し歩きを求められるのなら最初からこんな狭く危ない道など通ろうとしないものである

…と言うわけで歩道に移動した。

夕方のラッシュ時でなくとも土日平日の例外なく、ここはいつでも必ず数台の車が信号待ちしている。この状況でどうやって自転車が安全に左側通行できるものなのか誰か教えて欲しい。
信号待ちしている車の斜め左後ろで待機しておくべきだろうか…


この先で市道は恐らく初期に国道190号を亀浦交差点で横切った以来の大きな交差点に出会う。
大小路交差点である。


写真と項目が多いので別途派生記事を作成しておいた。
派生記事: 大小路交差点
国道を横断した市道側から振り返って撮影。
二度目の走破時に撮影するのを忘れていたので前回の写真で代用…^^;[2009/10/25]


さて、大小路交差点を横断してしまうと、背後から車に追いたくられるあの喧噪が嘘のようになる。
道路幅は狭い…大小路交差点を渡る以前よりも更に狭く、センターラインがない。代わりに交通量も激減する。


同じ市道なの?って思えるほどの変わりようだ。
普通車の離合もスピードを落とさなければちょっと危険だ。この規格は市道の起点付近の丸山を思い起こさせるものがある。


道路の規格としては起点の丸山付近の幅員に似てきた。いっときは幅が広がり、対面交通に両側の自歩道を備えた道にまでのし上がり、さながら「出世」と持ち上げられた。
それが今、大小路交差点を過ぎるや否やいきなりランクダウンに見舞われた状態だ。

思えば丸山から離れて遠くまで来たものだ。しかし…相変わらずこれが一本の市道であり、何処へ向かうやら…と思わせるものがある。実際、すぐ先では路線自体が混迷を極めるのであった。

(「市道丸山黒岩小串線【8】」へ続く)

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