市道北小羽山4号線

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記事作成日:2022/2/14
最終編集日:2022/2/16
市道北小羽山4号線は、小羽山郵便局の横から小羽山市営住宅と蛇瀬池の間を通る認定市道である。
写真は前面道路から起点を撮影。左に見えるのは小羽山ふれあいセンターの建物。


現在の経路を地理院地図に重ね描きした画像を示す。は起点、矢印は終点を表している。
経路のGeoJSONデータは こちら


上記地図や起点の画像でも分かるように、先は(徒歩や自転車を除いて)何処にも抜けられない行き止まりの市道であり、四輪が侵入できないように起点付近にバリカーが設置されている。

認定市道となっている理由は不明だが、小羽山市営住宅の汚水管埋設経路をそのまま通路にしたようである。
《 経路の概要 》
市道小羽山中央線から分岐し、小羽山郵便局の横を通過する。
バリケードが設置された先には蛇瀬池へ降りる道があり、近隣住民の散歩道となっている。


市営住宅の下を折れ線のように西へ進む。
アスファルト舗装されており、市営住宅側の斜面は草刈りされている。


市営住宅第6棟の下を過ぎて道は突然荒れ始め行き止まり地点に向かう。
散歩で通る人の踏み付け道が自然発生している。


すぐ上の道(市道北小羽山3号線)とは数メートルの高低差があり正規の階段も設置されていない。
終点部分は蛇瀬池との間を仕切るネットフェンスで塞がれる形となっており、道路が唐突に藪の中で終わる形となっている。


フェンスより先の藪もかつて踏査されたが、測量杭のようなものは見つかっていないことから、当初からここで行き止まりにする設計だったようである。
《 Googleストリートビュー 》
四輪の進攻が不可能な行き止まり市道であるため採取されていない。市道小羽山中央線は採取されているが、画像採取地点が小羽山ふれあいセンターと小羽山郵便局の2点にあり、起点部分を通り過ぎているためストリートビューでの閲覧もできない。
《 ショートカット路について 》
本路線は行き止まりであり、自転車や歩行者が通れる自然発生の小径で段差のある上の道に繋がるのみである。
通行の便宜をはかってその部分だけネットフェンスが門扉になっている。


現状行き止まりなので、本路線を通る人は殆どない。市営住宅からも目が届かず不用心なため、小学校の学童は登下校などで通らないよう指導されている。[1]路線中には汚水マンホールが随所にみられるので、汚水管布設のために整備したのかも知れない。ただし伸びすぎた斜面の草は刈られ、終点付近の藪状態も定期的に市営住宅在住者によって清掃されている。

実現は殆ど不可能であろうが、行き止まりになっている終点から先を下図のように延伸して自転車や二輪が通行できるようにすれば中山方面への往来に便利になるのではと思うことがある。
赤の破線で描いた部分である。


現状、小羽山中央線から中山方面に行くには橙色で描いた経路を取ることとなる。地図では分かりづらいが、この経路は三差路から西へ向かう道(市道南小羽山線)は自転車だと登るのがとても辛い登り坂である。その途中から北へ向かう市道北小羽山3号線に向かうと緩い下り坂となる。そして本路線との踏み付け道ができている部分で直角に曲がり、北小羽山町2丁目まではかなりの下り坂である。他方、本路線は終点までフラットであり、破線部分もほぼ下り坂となるだろう。

一方通行でも四輪が通れる幅に整備できるなら、東小羽山方面から来て中山に向かう道の良好なショートカット路となる。蛇瀬橋を渡って郵便局のところで右折すれば、無駄なアップダウンがなく南小羽山線三差路の信号も経由しない。このことは地図を参照するまでもなく現地を自転車で訪れたときから分かっていたため、初期には北小羽山2丁目まで抜ける路線を造る計画が中途状態になっていたのではと思われていた。

この市道が建設されてからおよそ半世紀が経とうとしている現在、行き止まりから先が延伸される可能性は皆無であり計画すら上がっていない。
《 近年の変化 》
・2020年12月に訪れたところ、本路線の蛇瀬池側に設置されていたネットフェンスが老朽化で殆ど倒壊しているのが観察された。


年明けにフェンスの後ろに補強用支柱を立てることで復旧されている。
廃道に興味を持っていた時期に歩行踏査したときの時系列記事。時期を変えて2度訪れたときのものを含む。全3巻。
時系列記事: 市道北小羽山4号線【1】
出典および編集追記:

1. 市営住宅在住者からの談話。ただし数年前の話であり状況が変わっている可能性もある。
《 個人的関わり 》
手元の写真では2009年10月に撮影したものがもっとも古い。この年の春に野山から西梶返アパートへ引っ越しており、生活拠点を市街地へ移してから自転車で市内のあちこちを訪れ写真を撮り始めた時期に重なる。

小羽山地区を車で通過したのはそれより遙か前のことだった。しかし小羽山地区には知り合いが誰も居らず、永らく未知の地だった。蛇瀬池や小羽山ふれあいセンターなどを訪れたのも同時期と思われる。

この路線に特に着目したのは、市道路課で路線図を閲覧して特徴的な経路や名称を持つ市道に興味を持ち始めたからだった。特に本路線は何処にも繋がらず行き止まりとなっており、現地を訪れたところ殆ど廃道状態になっていることからその後も数回撮影に訪れている。

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