市道の起点をポイントした地図を示す。
起点からスタートして真締川を渡る経路と言えば一本しかない。一つ下流側に新橋という不思議な名前の橋を渡る市道西の宮線があり、形態が似ている。しかし市道西の宮線は橋が起点になるのに対し、本路線は何故か逆に橋を渡って終点となる。
市道西の宮鎌田線から見た本路線の起点。
左側の下っていく道だ。すぐに下りが始まっているので路肩部分から既に傾いている。
(記事公開前に写真を撮り直したが見栄えがする過去の写真を掲載している…以下同様)
反対側から撮影。
(サクラの花が満開なのが公開時期と違い過ぎて如何にも奇特だ)
市道西の宮鎌田線は新西ノ宮橋付近からスタートして真締川から離れ尾根伝いに通っている。
そのため真締川へ降りる道はどれも下り坂だ。
センターラインなし、歩道なし、離合は…スピードを落とせば普通車同士まあどうにかなる程度の幅だ。
道中、特に変わった遺構や景観などはない。住宅地の中を淡々と進む道だ。
しかし目の早い読者は、もしかすると冒頭から遠方に写っている変な形の送電鉄塔群が気になったかも知れない。いずれ関連セクションで述べると思うので簡単に触れておくと、相生線・山大医学部線の地中化地点である。
終点側から進んだとき迷いそうになる殆ど唯一の分岐路だ。
起点から走る分に迷うことはないが、逆からだと左へ入ってしまいそうになる。
(実際は「この先行き止まり」の立て札が設置されている)
起点からは自転車のサドルに跨っているだけで殆ど漕いでいない…恐らくその必要もなく高低差だけでここまで転がって来ることができる。
最後の下り坂を転がり降りればコンクリートの橋が見えてくる。
屹立する奇妙な鉄塔がロボットのようだ。
横切るのはお馴染みの真締川だ。
この地点で両岸の高さが異なっており、下り過ぎた高低差の帳尻を合わせるために橋の取り付け部分が軽い登りになっている。
橋については以下の派生記事にまとめた。
派生記事: 竹園橋
橋を渡ればそこが終点だ。接続されるのは交通量の多い市道真締川西通り2号線である。右側に先の地中化鉄塔、左奥には宗隣寺が見えている。
終点から撮影。
まさか交通量の多い真締川西通り2号線の路上に立って撮影など出来ないので、歩道から軽くズームで撮影している。道幅が狭いので生活道路指定になっている。
市道西仙線の経路をルートラボで示す。
認定市道なので標識による制限が課せられるだけで、外部からの車も自由に通行できる。しかし真締川西通り2号線側の取り付け部分が狭いので、終点側から入ってくる車は殆どない。
(またしても橋上で写真を撮影しているときに地元住民とみられる車が一台通過した)
離合困難なのでショートカットとしての利用価値も殆どなく、実質的に地元住民の生活道路のように機能している。そして自転車で訪れた私自身ですらこの市道を近道として利用したことは一度もない。
(↑このあたり実は殆どすべて市道西の宮線の記事ファイルのコピペです^^;)
市道西の宮線と同様、真締川に架かる橋を掲載する折に市道レポートを作成したも同然だ。
この路線の認定番号は800番台で、概ね中宇部近辺に割り当てられる500番台からは離れている。800番台から後は近年の認定なので、かつて地元管理の道だったものが昇格したのかも知れない。
【路線データ】
(延長など各データの正確性は保証できません。参考資料とお考えください)
市道本体の記述量が少なくコピペばっかりでは手抜きの誹りも免れないので、横話相当の記事を本編にまとめている。名称 | 市道西仙線 |
---|---|
路線番号 | 805 |
起点 | 市道西の宮鎌田線・分岐点 |
終点 | 市道真締川西通り2号線・竹園橋 |
延長 | 約200m |
通行制限 | 7:30-8:30は歩行者・軽車両のみ通行可。 |
備考 |
(延長など各データの正確性は保証できません。参考資料とお考えください)
《 西仙について 》
項目記述日:2017/2/25
西仙(さいせん)という地名は小字図にも記載されている。大字中宇部に属し、宮地と鎌田に接している。古くから人々の暮らしがあった場所らしく、江戸期の古地図にも「サイセン」と記載されている。宮ノ原の小名であった時期として西洗と表記した書籍もある。[1]読みはいずれも当初から「さいせん」であったらしい。
現在では市道の路線名として使われ、また雨水排水の分野では西仙排水区という命名がある。[2]しかし西仙そのものを現地確認できる構造物は今のところ一つも知られていない。
西仙に現れる「仙」の字は地勢に馴染まない漢字であり由来を考察しづらい。この文字を含む主要な地名としては東岐波にある仙在が想起される。一般的な主要地名としては東北の仙台が著名であるが、仙台という小字は下片倉の黒杭村に存在している。西仙という地名は、あるいはこれら仙在や仙台の西に位置するという意味であろうか。
読みだけでなく多少なりとも漢字の意味を考慮するなら、仙の字からは容易に仙人が想起される。寺院仏閣関連に由来を辿れるのだろうか。
出典および編集追記:
1.「山口県地名明細書」(山口県文書館専門研究員 田村哲夫著)p.137
2.「宇部市下水道計画一般図(雨水)」では西仙排水区として18.69haが指定されている。
1.「山口県地名明細書」(山口県文書館専門研究員 田村哲夫著)p.137
2.「宇部市下水道計画一般図(雨水)」では西仙排水区として18.69haが指定されている。