市道恩田2号線

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現地踏査日:2012/6/1
記事公開日:2012/7/1
同じ地域内にある比較的短い路線が複数ある場合、その命名法は概ね「市道(地域名)線」、「市道(地域名)2号線」…のようになっている。
市道恩田2号線も同様で、認定時期は概ね同じでありながら重要度の高い市道恩田線が存在するため、この次の路線としては市道恩田2号線という命名になる。[1]

さて市道恩田2号線は市道恩田線よりずっと短く重要度も低い。殆ど国道190号と市道神原町草江線のある地点をショートカットする役目だけで、場所を示すものの通行したことがない、知らないという方が多数派だろう。


もっともかつて恩田に暮らした我が身なら、この近辺など庭の一部のようなものであって、認定市道は元より「通ったことのない道の方が僅少」だ。そしてこの道もかつては買い物のとき好んで通っていた道だった。

この市道の起点は市道神原町草江線が国道190号を横断し、草江に向かい最初の沢を下る途中左側にある。


市道入口の様子。
離合がやや困難な道路幅だ。


この近辺は恩田町5丁目になる。


現在幟が出ているこの営業所のある場所に、かつて個人経営の美容院があった。
名称は確か「ナショナル美容室」だったと思う…母は何度か通っていたようだ[2]


元美容院から一軒ほど民家をおいた先が車の展示場兼営業所となっている。
カメラは向けなかったが、かつてこの民家があった場所は砂利敷きの空き地で、丸信恩田店の第2駐車場となっていた。
第2駐車場を示す札が出ていた…確実な情報なのだが知っている人はもう殆ど居ないだろう


いずれも私の脳内にある想い出ばかりで、現状では市道の沿線にこれといっためぼしいものもなく、折れ線を描きながら程なくして国道に到達する。
歩道に面するので一旦停止の標識は出ているが、停止線は引かれていない。
歩道左側からの見通しが極めて悪い…車の頭をのぞけるとき十分な注意が必要


終点より振り返って撮影。
経路の途中で折れているので短いながらも起点は見えない。


なお、せっかく看板まで見えているので言及しておくが、この車の営業拠点は私たちが恩田へ移り住んだ頃からあった。ブランド名こそ変わったかも知れないものの、運営母体が変わることなく30年以上同じ場所で営業していることになる。
もっとも別の営業所の専属セールスマンが既に担当だったのでこの営業所へ行ったことはない

国道190号の歩道から撮影している。こんな細く短い市道なので国道との出入りに信号機などはない。時間帯による通行制限や通行可能車両の規制などもない。市道への出入りはすべて自己責任になる。


さて、殆どのドライバーには直接関わることはないだろうが、この市道自体格別な交通規制がなく通行に自己責任を求められる部分が大きい故に、留意すべき事柄がある。
ここから右折して則貞方面に出ても良い?


現状は一旦停止以外の標識がなく、進行方向の指示標識はない。左折は歩道の通行を注意するだけで安全に出られるが、右折して則貞方面に向かいたいとき問題になる。

それと言うのも物理的に中央分離帯が切られている区間はあるが、市道の出口に正対していないのである。したがって則貞方面へ右折するなら斜めに横切って中央分離帯部分に出ていくか、手前の広い歩道空間を使用して中央分離帯に正対できる場所まで移動するようになる。


この近辺の自歩道は幅が広く、分離帯の切れ目が正面に来るまで移動することはできるだろう。ちょうど車の営業所出入口に対して正面となる。

次の2枚は後日、国道190号から市道恩田2号線の終点付近を撮影した写真である。
市道恩田2号線は右側に見える車展示場の看板の手前から出てくる。分離帯部分の切れ目から右折レーンが始まっていることが分かるだろう。


右折レーンでは所定の場所で曲がるように途中はポストコーンが植えられている。これはUターンを物理的に禁止する暗黙の規制と考えられる。
しかし右折レーンの始まり付近はポストコーンが植わっていない。これは市道恩田2号線からの合流および車の営業所からの出入りを考慮しているからだろう。

市道恩田2号線の出口が見える場所まで移動して撮影している。
確かに中央分離帯が切れてポストコーンの列が始まるまでの間は車の通れる幅はある。


公道の法規上は問題ないにしても、車の安全な運転という実務レベルから考えれば、恩田交差点に向かう2車線が切れており、かつ則貞方面に向かう追い越し車線および右折レーンに向かう車がまったくないという極めて制限された場合に限られる。
強引に進行して中央分離帯部分で待つ…というのはよく用いられる合流手法だが、追い越し車線を走る車が直進するかアルク恩田店へ向かおうと右折レーンに入ってくるかは分からない。交通量の多い時間帯では上下線が同時に切れることは殆どあり得ず、原則としてここでは右折できないと考えた方が良いだろう。
現地踏査した6月上旬時点の状態で今後何かの標識が掲示されるかも知れない

地元在住民および通り抜けドライバーはこの市道の素性を知っているらしく、国道を則貞方面から走って左折で入ってくるか、起点から終点まで走り左折で恩田東交差点へ近道する車が殆どだ。
それでも通り抜ける車は決して少なくはない

この程度の延長で沿線には民家も少なく、通り抜け需要に応えがたい市道であり、かなり地区道に近い認定市道とも言えるだろう。

最後に本路線名として現れる恩田について記事を追加した。
派生記事: 恩田について
【路線データ】

名称市道恩田町2号線
路線番号881
起点市道神原町草江線・交点
終点国道190号 ネッツトヨタ横
延長約100m
通行制限なし
備考終点から則貞方面への右折は推奨されない。

延長など各データの正確性は保証できません。参考資料とお考えください
記述項目が少ないので引き続き個人的関わりを掲載する。
《 個人的関わり 》
この市道と私自身との関わりは、専ら旧丸信恩田店への買い物の往路に限られた。
当時、市道長沢源山線を通って買い物に行くことを考えたとき、自転車で通行可能なルートは3通りあった。一旦国道190号の恩田東交差点へ出て国道沿いに進むルート、市道神原町草江線を下って恩田2号線を通るルート、更に下って中川用水路沿いを走るルートだった。


買い物の往路では常に恩田2号線を通る本ルートを選んでいた。全体の距離が短いし途中まで坂を下るし、恩田2号線も自転車で通るのに安全だからだ。中川用水路沿いに通るルートも最初の頃は好んで走っていたが、最後が登りになるのと道幅が狭くすれ違いが難しいのであまり通らなくなった。
買い物の帰りには、起伏が殆ど感じられない国道沿いに走る赤のルートを通っていた。逆ルートだと帰りに軽い登り坂があり、買い物カゴ満載状態だとちょっとつらいからだ。
国道では恩田東交差点まで実直に走らず、ズルをしてドラッグストアーの敷地を近道していたものだった。
遠慮も会釈もなく車でショートカットするドライバーも散見された

現在でもこの近辺の住民なら恩田2号線を自転車で通ることは普通に行われているだろう。他方、通行制限は何もないにしても車にとっては甚だ活用が限られる道だ。則貞から恩田方面に走っていて市道長沢源山線に向かう場合、例によって「速いの大好き・待つのは嫌い」なドライバーには近道としての利用法があった。

国道の信号は結構長いので、通常はあまり待たされることなく恩田東交差点で左折し、すぐ右折して市道長沢源山線に入れる。しかし前方の競技場前交差点および恩田東交差点の信号が変わりそうな状態なら、ここで左折して神原町草江線に出た方が若干早い場合があった。
後で述べるような要因があるので必ず近道になるとは言い切れない

親父の運転で東の方へ出かけた帰り、このパターンにはまったときは必ずここで左折していた。子どもはそういう後ろ姿を見て模倣するもので、私が免許を取って車を運転するようになってからは親父と同じことをしていた。

信号回避の目的でここを抜け道利用することに問題はない。しかし実際に運転してみると、恩田2号線の起点側は見通しが悪く注意が必要だし、更に長沢源山線への左折は見えづらい上に鋭角である。近道の効果があったか否かは、長沢源山線へ左折するとき見える恩田東交差点の信号状態で判定される。数秒単位の差違しかない場合が多く、結局一旦停止と減速運行区間が増えるだけ非効率的とわかり、やがて車でも通らなくなった。

出典および編集追記:

1. 一般には1号線に相当する路線は1号を省略し2号以降から号数を添加する。
片倉1号線のような例外が若干ある

2. 当該美容院は本路線より市道神原町草江線を挟んで中川水路沿い下流側へ移転し営業している。

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