市道琴芝梶返線【1】

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現地撮影日:2012/7/15
記事編集日:2015/1/17
市道梶返琴芝線は琴芝通りにある琴芝公会堂付近から西に向かって国道490号に至る市道で、南北に伸びる琴芝通りと同様に古くからあった道と考えられる。

起点を地図にポイントしている。


琴芝通り(市道琴芝通り南京納川津線)を南に向いて撮影している。
琴芝公会堂の平屋が見えかけている左側が市道の入口で、押しボタン式信号を挟んで右側が市道樋ノ口琴芝線の終点である。


琴芝通りのこの近辺は対面通行の広さがあるのに対し、横断する両方の道ともかなり狭い。学校が近いことに配慮して、朝の時間帯は通行制限がかかる。琴芝通りに面して”直進のみ”の標識が出ている。[1]

既に記事公開している市道樋ノ口琴芝線の終点からの写真である。押しボタン式信号を挟んだ続きが市道琴芝梶返線ということになる。


登下校路となっているせいか、押しボタン式信号が設置されている。実際ここで横断して樋ノ口琴芝線を相互に行き来する歩行者や自転車がかなり多い。

樋ノ口琴芝線同様、朝の時間帯は車の通行が規制される。
地区道並みの扱いで最高時速も抑えられている。
速度規制標識があることから歩行者用道路と言っても実際には車も通行可能なことが分かる


ここを通るドライバーのためにも起点から少し入った所で振り返り、接続部分を撮影している。


琴芝通り自体も自転車の通行が極めて多い。もしここから車で出るときは一時停止はもちろんとして、可能な限り身を乗り出して右側から来るかも知れない自転車に注意が必要だ。
琴芝通りを通る自転車の方もこの場所は警戒が必要

さて、スタートしようと思うのだが…
確かに狭そうな道だ。普通車が一台向こうからやって来ればどちらかが退避する必要がある。


その割にこの市道の抜け道的需要は樋ノ口琴芝線と同等以上で、かなり頻繁に車がやってくる。私もかつては仕事で日常的に通っていたし、現在でも梶返方面へ抜ける近道としてたまに利用する。
琴芝交差点の長い信号待ち時間を回避したいドライバーに好んで利用される

さて、さっそくだが…
琴芝公会堂に関する写真を掲載しておかなければならない。公会堂自身の外観もさることながら、特筆すべき物件があるからだ。
派生記事: 琴芝公会堂
逆光を避けて坂の途中から振り返って撮影している。
石積みの高さが徐々に変わっており、低い丘陵部に向かって登っていることを窺わせる。



この坂の頂上付近で二叉の分岐に出会う。
右へ向かう道は明らかに狭く、本線は左側だと気付くことができる。


右への分岐は市道琴芝町4号線で、こちら側が終点になる。
この近辺は出発点の琴芝通りよりも家屋一軒分程度高く、地山の相対高度が初めて5mを超える最南端の場所の一つでもある。

再び緩やかに下り、若干道幅が広がる。
この下り部分は距離が長いので、起点部分にあった程には坂道を感じさせない。


普通車の離合が可能になる程度に道幅が広がった先で、右から見落としてしまいそうなほど小さな道が接続する。


恐ろしく狭い。軽四でもちょっと辟易してしまいそうな幅だ。
市道柳町線という認定市道で、この路線もここが終点だ。
普通車の通り抜けは恐らく物理的に不可能…標識が無いので間違って入り込まないように…


市道が平坦さを取り戻したとき、今までとは趣が違う現代的な道になる。
舗装は比較的新しいし、側溝との境にガードレールが設置されている。何より線形が素直だ。
ここから先の区間は琴芝小学校ができたとき改変されたのではなかろうか


いや、それほど素直でもなかった…

正面に見えるのは琴芝小学校の校舎で、こちら側が裏手になる。この校舎を避けるように市道は2箇所のクランクに差し掛かる。
クランク部分は見通しが悪い…自転車と車の相互交錯に注意が必要


殆ど平坦なまま左に折れ、次に地区道との分岐を含めて右へ折れている。


あとは終点まで直線だ。
右側に琴芝小学校校舎の裏側を眺めながら進む。登下校で子どもが通ることを考慮して歩道部分が一段高くなっており、しかもかなり広い。
お陰で車道部分が割を食っている…離合はちょっと難しいかも知れない


既に国道への出口が見えかけている段階で左への分岐に差し掛かる。
市道琴芝沼線で、ここが起点だ。


いずれ記事向けの写真を採取できたところで寄り道記事を書くことにするので、リンク部分だけ仮設置しておこう。
派生記事: 市道琴芝沼線
(書き上がり次第リンクを有効化します)

そうそう…
それからこの付近で私が十数年前に体験した出来事も告白しておかなければなるまい。
派生記事: 自動車の進入違反
この分岐点に面して琴芝小学校の通用門があり、学校給食などを搬入できるようになっている。

国道490号接続部が終点である。
出口部分が狭く、ちょっと特殊な構造になっている。


国道に沿って渡内川が流れているので、最後に用水路同然の川を渡ることになる。
橋という程のものではなく、コンクリート床版だけとも言える素っ気ない造りだ。


こんな狭い橋を車と登下校の子どもたちが安全に共有できる筈もないので、歩行者用の橋が別途設置されている。恐らく当初はコンクリート床版だけで、後から追加設置されたのだろう。[2]


歩行者用の橋から渡内川の上流に向かって撮影している。


渡内川は国道490号拡幅に付随して、現在暗渠化工事が進行中である。将来的にはこの橋(もちろん歩行者用の横断橋も含めて)は失われてボックスカルバートが布設され、その上が幅広の歩道に変わるだろう。

渡内川はすぐ先で直角に折れており、ここに渡内橋がある。
この橋も拡幅工事で失われる運命である。市道の終点からは離れているがここでも案内しておこう。
この記事を書いている7月の段階ではまだ健在
派生記事: 渡内橋
終点より振り返って撮影。
終点側からも軽車両以外の通行に時間制限がかけられている。
「この先145m」とあるが具体的に何処までを指すのかは不明


この制限時間内では、通行許可証など公安による書類を交付されていない限り、本路線および市道琴芝沼線沿いの建物に用事があってもここから進入できない。
沼交差点を経て市道琴芝沼線の終点側から入ることになる

国土地理院の地図に書き込んだ経路図だ。
起点に接続されていた市道樋ノ口琴芝線と同様、小さな丘陵部を越えて国道に到達している。


途中で登り坂があるのがちょっと難点だが、自転車で通るには近道で利用価値が高い。路線名の通り梶返と琴芝の相互に行き来するなら、神原交差点を経由するよりは物理的にも近道になる。
車の場合、ショートカットとしての利用は樋ノ口琴芝線+本路線と中継する用途と、国道490号から本路線だけを終点側から入る利用法がある。経路全体を通して離合困難な場所が多いので、一定レベルの運転技巧があって先読みの効くドライバー限定になるだろう。
【路線データ】

名称市道琴芝梶返線
路線番号487
起点市道琴芝通り南京納川津線・琴芝公会堂前交差点
終点国道490号 交点
延長約300m
通行制限日曜・休日を除く7:30-8:30は普通車両の通行不可。
備考普通車の離合は困難。

延長など各データの正確性は保証できません。参考資料とお考えください
出典および編集追記:

1. この標識板の表現は非常に分かりづらい。歩行者用道路では徒歩の人間以外通行できない印象を与える。実際には”自転車を除く”や制限時間帯および除外曜日がズラズラと記載されており、琴芝通りを運転するドライバーが読み取れる書き方になっていない。「生活道路」というカテゴリを設けて規定してはどうだろうかと思う。

2. この歩行者向けの橋は1995年3月に追加設置されたことが判明している。固有の名称はない。
側面に「歩道橋」の銘板のみ確認済み

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