市道常盤公園岡ノ辻線【3】

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現地踏査日:2016/4/9
記事作成日:2016/4/13
(「市道常盤公園岡ノ辻線【2】」の続き)

本路線の初回レポートから2年が経った。相変わらず未成線のままで当初計画のように全通する見込みはまったくないのだが、この2年の間に常盤公園関連のワークショップに参加したり公開されている関連記事を読むなどして新しい情報が得られた。また、何の気なしに現地を訪れて初回レポートから著しく変化している部分があったので、その場所を画像で解説する。現地以外から得られた本路線にかかわる情報については総括記事を作成してまとめている。

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亀浦や岡ノ辻方面を訪れるのは大抵業務で萩原方面へ向かう途中のことが多い。この日も毎度のこと午後から自転車を走らせていた。ただし通る道がいつも同じでは新たな発見も得られないので、国道沿いではなくわざわざ岡ノ辻を経由して萩原へ降りようとしていた。

市道丸山黒岩小串線と本路線との交点は信号機が付属するが、常盤台県営住宅側には横断歩道も歩行者向け信号機もない変則スタイルとなっている。本路線の行き止まり区間側から出てくる車が少ないためで、本線を進む車は赤なら当然停まるが、歩行者や自転車は事実上自主判断で横断する格好である。
さて、この十字路に差し掛かったときたまたま信号は赤だった。自転車でも直進して構わないところが、赤信号で進入しているように見られるのが嫌で何となく左折し行き止まり区間方向へ進んだ。このとき初めて行き止まり地点に変化が現れていることを知った。

途中で写真を撮るべきところを飛ばして一気に行き止まり地点まで自転車を転がした。
これがどの場所かは今までの時系列記事を読んでいれば分かるだろう。


車道部分のガードレールは変わっていない。しかし歩道部分には新しいネットフェンスが設置されている。同じものはガードレールの端からも伸びていた。そして…カメラは向けていないがこの突き当たり部分は既に行き止まりではなく、住宅地道路の一部となっていた。

これはちょっと変化を記録しておかねばなるまい…と思って自転車をガードレール付近に停めた。近くの居住者がたまたま外に出ていて視線が合ったので軽く会釈した。
道路沿いが新興住宅地だったので到達前にはカメラを構えなかった

如何にも以前は行き止まり地点の50m程度手前にバリカーが設置され、歩道は雑草だらけ、反対側は荒れ地だった。その荒れ地が新興住宅地として整備されただけではなく、既に家がみっちり建ち並び居住者があった。閑静な場所でメインの道路からも近いので、宅地化した後瞬く間に売れて家が建ったらしい。近年頓に著しい傾向である。

さて、恰も何か調べ物をしにここを訪れたような顔して自転車を停めたので、相応なアクションを起こさなければならない。しかし変化を記録しようにも民家へ直接カメラを向けるなど自主規制違反なので、まずはガードレールの内側に入った。

フェンスとガードレールの隙間から未成区間へ進入している。
左側に僅か写っている部分だけでも全く様変わりしている状況が分かるだろう。


そして歩道部分。
ここだけは以前と変わってない。インターロッキングの歩道は草だらけのままだった。


ガードレールの内側へ入った手前、少しばかり未成区間をうろつき歩いた。
写真は藪の中からの撮影である。藪とは言ってもかなり下草が刈られ見通しが効いた。


木々が生い茂って薄暗かった未成区間もある程度伐採されているのか、周囲から日の光が差し込んでいた。
炭生跡と思われる窪地は健在である。


前編でも一連の窪地を昔の炭生だと書いているが、正直な話確証は持てない。
倒壊した樹木を処分した跡ということも一応考えられる。


かなり炭生跡と確信される形状の窪地もあった。
当然ながら土や枯れ葉が堆積しているので落とし穴状態になっている可能性は低い。
皆無というわけではない…未対処の炭生跡も一応あり得る


窪地の目立つ斜面を下っていった先に市公園緑地課の堆肥ヤードがある。
総括記事でも書いたように、先ほど進攻開始したガードレールのところから堆肥ヤードまで降りていく道を造る計画がある。アクセスの悪い常盤公園北部に新たな拠点を設け、市道から車で乗り入れ可能になる。堆肥ヤードの近くには来訪者向けの駐車場が予定されている。[1]しかし未だ計画段階らしく現地には工事開始を想像させる目立ったものはなかった。

ざっと歩き回って再び進攻箇所に戻ってきた。


引き返し際に整備された区間をざっと撮っておいた。
これはガードレールのところからの撮影。


以前、バリカーが設置されていたと思われる場所。
設置物は片付けられているが、車道部は住宅地に隣接する部分に側溝を追加設置しただけで舗装の手直しなどはしていないらしい。


引き直されたロードペイント。
当初ガードレールの行き止まり地点までセンターラインはペイントされていたが、経年変化で掠れてしまっていた。


奥まで住宅地となっているためロードペイントのある辺りからは出入りする車が結構目立った。しかし歩道と植樹帯は昔のままである。特に施工単価の高いインターロッキングの歩道がかなり哀しい。特に行き止まり地点付近の歩道など、施工されて恐らく一度もまともに歩行者を受け入れなかっただろう。

この後、メイン道路の接続部付近に小さな公園を見つけて立ち寄っている。派生記事として追記した。
派生記事: 岡ノ辻公園
メインの道路である市道丸山黒岩小串線との交点から終点までは何も変わっていない。インターロッキングの歩道は相変わらず小石が散らばっていた。

今回の視察で、行き止まり地点のガードレールに沿ってネットフェンスが設置されていた。先の方まで開拓して住宅地にはしなかったことから、あのフェンスが住宅地と市公園緑地課管理の境界になるようだ。
即ち本路線の未成部分は恐らくすべて常盤公園としての領域の中に存在する。都市公園である中に認定市道を造れる筈もなかろうから、市道路河川管理課の地図には未だ計画線として記載はされていようが、本路線が当初計画の通りに全線施工される可能性は間違いなくゼロであろう。堆肥ヤードまでの進入路が完成し供用された時点でいずれ本路線の区間が変更になるのではないだろうか。

現時点での行き止まり地点にあるガードレールもいずれ撤去され道路となるのだろう。それがいつの話になるかは不明だが、先々で総括記事を編集すると共に本編の続編を作成する機会があるかも知れない。
その2(何)
出典および編集追記:

1.「宇部市|ときわ公園活性化基本計画(平成28年2月改定)」の第3章:基本方針と基本計画(PDFファイル)

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